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上海に馴染める日本人・馴染めない日本人

上海には毎年多くの駐在員さんが入れ替わり立ち代わり派遣されてくるが、これらを見ていると上海生活に馴染める人と馴染めない人がいるのが分かる。

このうち知り合えるのはほとんど無事に馴染んで駐在業務をこなしている人たちばかりなので、馴染めない人の実態はあまり把握しづらい。
しかし、そういう人達が実際いるという状況は時折噂が漏れ伝わってくる。

そもそも派遣される前に拒否している人や、家族が中国というだけで拒否反応を示し帯同を拒否されて単身赴任になったケースも少なくないと聞くが、まぁこれらは実際来れば馴染める可能性もあり、実際本当に馴染めないのかどうかは分からない。

最も上海に馴染めないタイプの人としては、やはり神経質で几帳面な人が多いようだ。
血液型で言うとA型というか、その中でもAAタイプの性格イメージの人。

こういうタイプは、中国の持つ大陸的気質や、町中にまだ散見される不潔な環境の部分、或いは大気汚染、そして日本メディアの情報として伝わる中国の様々な悪い多くのイメージに意識が潰されてしまうらしい。

これらの方々はおおよそ赴任直後から職場と自宅の往復ばかりで週末は家に閉じこもりきりとなる場合が多く、2~3か月でノイローゼ状態となるらしい。
そして終いには体調を崩して帰国してしまうパターンが多いようだ。

場合によってはもっと切羽詰まった状態になり、部屋をそのままにして誰にも告げず勝手に日本に帰国してしまったようなケースもあると聞く。

そこまで酷くなくとも、1年ほどで心身ともに疲れ切ってしまい、ギブアップして帰国されるようなケースは意外と多いようだ。
実は、数年前に実際にそうなってしまった人と倒れる直前に話をする機会があったのだが、口から出てくるのは中国人スタッフに対する愚痴ばかりで、文化や考え方の違いにアジャストできない状況が良く分かったのである。

そしてその人が直後に倒れたと聞いて、驚きもしたが納得もしたのである。

まあ、そこまで追い込まれなくても、日本との文化やリズムの違いに普段からイライラしている人も時々見かけ、性格上の理由で馴染めないのはいかんともしがたいようだ。

じゃあ逆に馴染める人というのはどういう人か。
これは良い意味でも悪い意味でも、アバウトな性格の人が基本的に合うという気がする。
悪く言えば、ちょっといい加減というのか、そこそこ適当な人間である。

時間やルールに対してはアバウトに向き合い、本質的に失敗しなければ細かい部分を気にしない性格ということになる。

血液型のイメージで言うと、B型とかO型のタイプであり、実はこれは中国人の血液型分布の主力と一致する。
言うなれば中国人の社会はB型やO型気質が支配する社会である。

B型やO型の日本人は、仕事や日常に対してそこそこ適当に構える中国人気質と一致するのであり、中国人社会と馴染みやすい性格で、即ち上海に馴染める性格となるようだ。

 また上海に来ている駐在の奥さん達の話も時々聞くが、中国に来る際に周りからは心配されたが、上海は来てみれば非常に暮らしやすく、駐在だから待遇も良いので生活はルンルンで、帰らないで済むのならもう暫く住み続けたいと言っている人も少なくないのである。

かくいう自分も上海生活は10年を超え、ほぼ干支を一回りする状況になってきたわけであり、上海に馴染める適当な人間であることは自認している。


現金を持ち歩かなくなった上海の中国人たち

数年前から中国での電子決済の普及により、路上の露店までが電子決済で売買を行っている状況は、ニュースなどを通じて日本にも伝わっていると思うが、その反動というか必然で、現金を持ち歩く人たちが非常に少なくなっている。
 かくいう私もこちらで生活しているので、現金よりスマホでの決済がかなり増えているが、やはり最低限の予備として100元札を1~2枚は財布に備えるようにしている。

 しかし、こちらの人々はとことん楽天家なのか、ほとんど現金を持たずに行動している人にも時々出くわす。
 先日もある場所で、現金かカード(デビッドカード)しか支払いを受け付けませんという場所があり、支払いができずに困っていた人を見かけた。

 日本だと原宿あたりでスカウトでもやってそうな派手目のスーツを着た男性2人組で、電子決済しかできないと聞いて非常に困っていた。
 ポケットを探って小銭入れを取り出したが、あったのは数元の硬貨だけだったようだ。

 しかも、どうやらキャッシュカードすら持って来ていないらしく、近くのATMの場所をいったん訊きかけたが、行っても意味のないことに気づいたらしい。
 で、その人たちはどうしたかというと、その場にいた別のお客に交渉を始めた。
 
どういうことかというと、電子マネーでお金を送るから現金と交換してくださいと頼み始めたのである。

実はこれ、以前からあった光景で、バスの公共交通カード(チャージ式プリペイドカード)の残高がゼロになっていたのに気づかずバスに乗ったり、小銭を持たずにバスに乗った人が、小銭をくださいと電子マネーと交換を要望して声をかけてくることがたまにある。

私はこれに応じることはほとんどないが、結構見かける光景である。

結局その2人組の男性は、近くにいた女性に100元札と交換してもらい、支払いを完了することができたようである。

とは言えその女性も、唯一の100元札だったようであり、やはり現金の持ち歩き額は総じて減っているのが現状らしい。
今後、さらに電子決済社会が浸透するにつれ、ますます現金の持ち歩きがなくなりそうな中国の街の現状である。

中国は天気図を使わない?

 中国で暮らしていると、当然のごとく日々の天気が気になるわけで、毎日天気予報の最高気温や最低気温を気にしながらその日の服装を決めたりしている。
 この点は、日本と何ら変わらない。

 ただ、日本とちょっと違うのは中国の天気予報は天気図というものをほとんど使わないようなのである。

 日本のテレビなどの天気予報だと、たいていは各地の天気予報を案内する前に、必ず天気概況的な説明が入り、天気図を使って説明がある。

 気圧の状況を等圧線で記した風紋のようなあれである。

 この天気図は、正式には地上天気図と言われ、このほか温度だけが書き込まれた温度図とかも広義には天気図に含まれるが、一般的には天気図といえば日本で使われるような地上天気図を指す。

 しかし、中国の天気予報ではほとんど日本のような天気図は使わない。
その代わりに、中国全体の風向きと雨雲レーダーのような地図は多用される。

 要するに、中国では気温と天気(雨や晴れ)、それと風向きが分かればそれでいいということらしい。

中国の天気通アプリの画面

 確かによく考えてみれば気圧というのは、平地など地上で生活している分にはあまり必要のない情報かもしれない。

 日本の天気予報で天気図が多用されるのは、海洋に面する地理的特性から漁業など海洋関係者の需要が非常に大きく、気圧の配置によって生死にかかわるほど影響を受けてしまう人が多いということかもしれない。

 そのため日本ではNHKのラジオ第2で毎日定時(16時)に気象通報が流され、これをもとに漁業関係者や登山家は天気図を作成したりするのであり、私も昔やったことがある。
 ただまあ最近ではインターネットでなどでより詳しい情報が得られるので、気象通報の需要は減っていて、1日の放送回数も昔よりは減っているようだ。

 とはいえ、等圧線の書かれた天気図はやはり日本付近の気象状況を把握するには必須であり、特に海洋上を仕事にする人たちにとってはなくてはならないものとなっている。

 これに対して、中国で天気図がほとんど使われないというのは、陸地が大半を占める生活領域・行動領域において、地形の影響のほうが大きいので気圧の変化というものはほとんど意味を持たないのであろう。
 広い海洋では気圧図は意味を持つが、内陸では地形の影響がかなり大きく等圧線で全体を見るということに意味が少ないのだと思われる。

 もちろん、おそらく軍事的領域や気象台のような観測機関の内部では天気図は作成されている可能性は高いと思うが、それが一般市民に伝えられることはほとんどなく、日常生活では天気と気温と湿度、風の情報くらいで事足りてしまうといった印象である。

 ゆえに、中国でテレビやインターネットを見ていても等圧線の記された天気予報の場面は少なく、天気と気温予報だけが示されることがほとんどとなっている。
 それゆえなのか、以前も書いた通り中国の天気予報は日本のそれに比べ、まだ確度が低く微妙な予報に振り回される時も少なくないのである。