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中国のカロリー表示は把握しにくく電卓が欠かせない

引き続きコンビニの話で恐縮だが、長年住んでいても中国の弁当のカロリー表示は非常にわかりずらい。
その第一の要因が、表示単位が日本のようにキロカロリー(kcal)ではなく、キロジュール(kj)(中国語でジュールは「焦」でkjは「千焦」)という単位を使用している点にある。

この二つの単位は互換性があり、

1Kcal=4.184kj

となるので、弁当などのカロリー表示を日本人が理解するためには表示の数字を4.184で割る必要がある。
逆に言うと、通常は日本人の感覚の4.184倍の数字で表示されているわけであり、見た瞬間はとても高カロリーな食品に見えてしまうのである。

さらに、このカロリー表示が感覚的に把握し難くなっているもう一つ要因として、総カロリー表示ではなく、単位あたりのカロリー表示となっていることが挙げられる。

どういうことかと言えば、弁当なら弁当1個分の総カロリーではなく、100gあたりXカロリー(Kj)などというように、単位当たりの表示となっており、総カロリーを知りたかったら表示されているカロリー表示に総重量をかける必要がある。
これが飲料の場合は100mlあたり何kjなどと表示されている。

この点、日本のお弁当などは一食あたりのカロリー、つまりその弁当を食べ切った場合どの程度のカロリーを摂取することになるかで表示されている。
つまりどちらかというと食べる側の立場に立って、ダイエットなど健康管理に役立つ情報として表示されているのである。

それに対して、中国側の表示はどちらかというと、その食品や飲料の質がどうであるかと言った安全情報の一部として表示されているような印象である。
これは法律規定なのか分らないが、中国特有的な表示方法という気がしており、その製品の質を同じモノサシで平等に比べるという精神が働いている。

以前も「日本人的安心感と中国人的誠意感」というタイトルで書いたが、日本はトータルでどのくらいの量や金額かという総量を重要視しているが、中国人はその質がどうかということに重点を置いているようであり、食べる側がカロリーを気にするなら自分で計算しろということのようである、

ちなみに下記の写真はコンビニで買ったサンドウィッチの製品表示であるが熱量は、1011kj、質量が115gのため、キロカロリーに直すと277Kcalという結果となる。

1011kj÷4.184×115÷100≒277.9kal

上海コンビニのサンドウィッチの成分表示

上海コンビニのサンドウィッチの成分表示

同様に下記は日系のキリンのファイアーというミルクコーヒーの表示だが、これをやはり日本風に総量計算すると187kj、440mlなので
187kj÷4.184×440÷100≒196.6kal
となる。

上海キリン・ファイヤーの成分表示

上海キリン・ファイヤーの成分表示

さらに下記はおにぎりだが、鶏肉の大型おにぎりで、同様に総量計算すると917kj、185gなので、
917kj÷4.184×185÷100≒405.5kal
となる。

上海コンビニのおにぎりの成分表示

上海コンビニのおにぎりの成分表示

このように日本的な総カロリーを知りたかったら、電卓を用意してせっせと計算しないといけないわけで、中国でダイエットをしようとする日本人には結構面倒くさい環境となっている。

こうやって考えると中国人たちはまだ割とダイエットに対する要求がそれほど高くないということもでき、それ故に総量表示の要求が高くないのかもしれない。

ところでこんなことを考えるうちに、毎回の計算が面倒になったので、自分でカロリー換算フォームを作ってみた。
まだちゃんとテストはしていないが、順調なら専用ページを作って公開する予定である。

皆さんにも よろしければご活用いただきたいのでしばしお待ちを。

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上海はジワリと値上げの春

 毎年のことだが、上海は物価が年々上昇を続けており、今年、じわじわとあちらこちらで値上げが行われている。
 今日もコンビニで買い物をしてきたのだが、先月まで14.9元だった弁当が15.6元に値上がりしていた。
 飲料類も、サントリーの烏龍茶(500ml)が3.8元から4.2元に、その他の伊藤園のおーいお茶などが4.2元から4.5元に値上がりとなった。

 リポビタンDの150mlも確か9元だったものが9.5元に値上がりとなった。

4.5元になったおーいお茶

 こういった値上げの波は近所の食堂にも及んでおり、8元だった牛肉麺が10元になってしまった。
 いずれにしてもこの春をきっかけにあちらこちらで値上げの波が起きている。

日本はここ25年ばかり値上げという言葉を忘れてしまったかのように物価水準がほとんど変動していないため、中国で安易に値上げが行われている状況を見ると、非常にドキッとしてしまう。
 しかしよくよく考えると、中国のように徐々に価格が動く方が経済としては正常というような気もしないでもなく、どちらがいいか悪いかということは一概には言えない。
 しかし、賃金の伸びが一定水準に抑えられている一方で、物価が値上がりしていると生活は当然苦しくなるのであり、その度にドキリとさせられるのである。
 上海の春、のどかな天候とは裏腹に、あちらこちらで物価が容赦なく値上がりしている。

古着屋の増えた日本

  昨年久しぶりに訪れた日本で感じたのは古着屋(リサイクルショップ)が異様に増えたということ。

 実は実家に帰った途端に両親に連れていかれたのが古着屋で、とにかく安いから一度覗いてごらんなさいということだった。
 まあ、これまで人生の中で古着屋なんぞ一度たりとも足を運んでみたことのなかった私なので、古着屋という言葉のイメージは決して良くなかったが、とにかく行ってみた。

 行ってみると、以前は靴屋かおもちゃ屋チェーンか何かが入っていた建物をそのまま利用したものらしく、私の中の古臭い古着屋のイメージとはちょっと違った。

近所の古着屋の店内

 店内広しとラックに非常に多くの服が吊るされ、普通の衣料品店舗とあまり変わりのない印象を受けた。

 それぞれの商品の値段を見てみると、確かに両親の言う通り200円・300円・500円と普通のお店で買うよりはるかに安い。

 もちろん中古品なので、新品に比べれば見劣りはするが、それなりに状態の良いものが並んでいる。

 故に、気に入ったものがあれば非常にお得であり、外出用のお洒落着を求めるのでなく、日常の普段着を取り揃えるには十分なのだとも言える。
 ただ普通の衣料品店と違うのは、古着は全てが一点ものであり、サイズや色のバリエーションなどの取り揃えはありえず、デザイン的に気にったとしてもサイズ違いで断念するケースは少なくないようである。

 この点はフリマ(フリーマーケット)と一緒である。

 またこういった古着屋は女性物の服が多いのが特徴のようで、品物の8割から9割は女性物が占めている。
 これは恐らく男性より女性の方が服の扱いが丁寧であるので傷みにくく、古着用に生き残る確率が高いからではないかという気がする。
 そうでなくても男性は、スーツやツナギなど制服姿で仕事をするケースが多く、普段着を着る機会が女性より圧倒的に少ないのが日本社会で、扱いも比較的雑なので古着市場に回る確率が低いのだと思われる。

 そんな古着屋の中で、その日は1点だけ購入した。

 それはマフラーで、店内価格150円のところこの日は日替わりセールで半額75円!だった。

 何とも馬鹿馬鹿しいくらいの価格である。

 こんな値段で、このお店は成り立つのかなぁと心配であったが、仕入れ値がほぼタダ同然であることを考えると、それなりに成り立つのかもしれない。

 ちなみに仕入れは、どんな服でも受け付けてくれ、状態の良いものをキロ何円という形でポイント還元するようで、それ以外はポイントにもならなでいゴミ或いはリサイクル資源になってしまうようだが一応無料で引き取ってくれる。

 まあゴミ処理代がかかるこのご時世に、責任をもって引き取ってくれるだけでもありがたい。

 で、こんな古着屋はうちの近所だけかもしれないと思っていたところ、帰国中出歩くうちに県内各地に何軒もの古着屋(リサイクルショップ)を見つけたのである。

 以前はドラッグストアだったりレンタルビデオ屋だったりしたようなプレハブ店舗の建物が、今は古着屋さんになっているのである。

 恐らくこの傾向は、日本の少子高齢化などの社会状況と密接に繋がっていると思われる。
 つまり少ない年金で暮らしていかなければいけない私の両親のような高齢者世代が生活防衛のために普段着は新品を買わずリサイクルショップでなるべく済ますようになったため、かのような業態の成長を後押ししているのだと推測される。

 まあフリマを含めて、こういった中古品のやり取りが活発になるということは地球資源の保全という意味では非常にいいことではあるが、一方で新品販売のシェアが落ちることも意味している。

 つまりこういった古着屋などの中古品取引が増えてしまうと、資源消費を基本とする経済に対してはあまりプラスにはならないのであり、日本の経済力が落ちたと言われる原因の一つを、この古着屋増加に見た気がする。

 ただ、逆に経済力だけが幸福ではないという価値観で考えれば、この古着屋の増加は地球に優しい先進国として理想形なのかもしれず、誇れるべき社会変化だととらえることも出来るのである。
 「しあわせは自分の心がきめる」とは相田みつを氏の言葉である。