Author Archives: 上海ワルツ

3.11イベントへの遠慮

 震災から8年が経ち、日本国内では多くの追悼イベントなどが行われている。
 チャリティコンサートのようなイベントだったり、流し雛のようなイベントなど様々行われている。

 日本国内だけでなく、こちら上海でも東北地方の関係者が色々集まって、イベントが実施される。
 まあ、それらのイベントについては、とても有意義なことであり続けられる限り続けたほうがいいとは思う。

 ただ自分個人としては、そういったイベントごとに参加することに対しては、やや気兼ねを感じてしまう。
 その理由として自分自身は震災当時に既に上海におり、震災を体験していないということが大きい。

 あの震災によって、自分は被災してないし家も家族もほとんど被災してないこともあって、自分は震災の被災当事者ではないという気持ちが小さくないのである。

 まぁ親戚の一部で避難生活を送っているところもあるようだが、亡くなったような友人や親せきはおらず、そこまであの日が自分にとっての節目になったような強い印象がないのである。
 もちろん、被災者の気持ちに寄り添いたい気持ちは十二分に持っていて、彼らの苦しみを感じているつもりだが、毎年のように行われる追悼イベントへの参加となると、やはり心に遠慮が生じてしまう。

 「その場へ足を運ぶ資格が果たして自分にあるのだろうか。」
 
 何の被災もしていない自分がのこのこと本当の被災者たちと顔を並べても、被災者の一人のような顔して同じ時を過ごす資格があるのだろうかと感じていたたまれなくなってしまいそうなのである。

 そういう居心地の悪さの予測が、震災の追悼イベントなどにはなかなか積極的に足を向けられない原因になっている。
 参加しないことも参加することにも何れも胸が苦しいが、今のところ参加しない選択をしている。

 故に本当の被災者の方々には申し訳ないが、この日の震災イベントなどは、外側から静かに応援させていただくことに留めている。 

春秋航空の荷物重量規定が変更になり、エコノミーの無料枠が無くなった

 中国のLCCである春秋航空の荷物規定が変更になったようだ。

 春秋航空はもちろん上海―茨城便など中国在住者にとっては、貴重な一時帰国の足となっている格安航空会社である。

飛び立つ春秋航空機

飛び立つ春秋航空機

 今回どのように規定が変更になったのかというと、これまでエコノミークラスの場合、機内持ち込みが5㎏以内で、機内持込+委託荷物が総合計15㎏以内というのが従来の規定だった。
 これに対して新しい規定では機内持ち込みが7㎏以内となり、委託荷物の無料枠がなくなり、委託荷物は全て有料になってしまった。

 またビジネスクラスにあたるスプリングクラスは機内持ち込みが7㎏以内となり、機内+委託荷物は従来の25㎏以内から30㎏以内に拡大となった。
 ただし移行期間として当面はエコノミーでも10㎏以下の委託荷物を受け付けてくれるようだ。

 まあ、ぱっと見でスプリングクラスの金を多く払ったお客優遇が進んだように見えるが、荷物の分だけエコノミー側が安くなるのであれば、パソコンなど身の回り品以外の荷物が無い場合は、安くなる場合もあり、今後の運賃体系が気になるところである。
 これにより、私が前回「LCCは往復で買わないほうがいい」書いたように空のスーツケースの預け入れなどは無料ではなくなったので、費用最優先の場合はその都度見比べが必要な状況になった。

 ちなみにチェックインカウンターでの荷物追加のための費用は、上海―茨城の場合は距離が約1800㎞なので、5㎏あたり日本円なら1475円、人民元なら90元の料金となるが、ネットなどで枠を事前購入するとおよそ半額となる。
 費用を気にする方はに事前予約をして安く枠を買うか、スプリングクラスで予め込々の料金を選択するかは人によって判断が分かれるであろう。

 LCC利用者にとっては小さくないこの荷物規定変更のお知らせである。

春秋航空のお知らせ

桃の花の咲かない桃の節句「ひな祭り」

日本では今日3月3日はひな祭りとされている。

ひな祭りは別名「桃の節句」とされて、童謡「うれしいひなまつり」の中でも「…お花をあげましょ、桃の花」と歌詞に歌われている。

しかし、実際には日本でこのひな祭りの時期に桃の花が咲くことはあり得ない。

よほど異常気象がなければ日本で桃の花が咲くのは早くても3月末から4月初旬にかけてで、4月こそ桃の花の最盛期であり、3月の初旬に桃の花が咲くことは無いのである。

では何故「桃の節句」などと言われてしまうのか?

それは、ひな祭りが旧暦(太陰太陽暦)における行事に由来するものであるからである。

元々ひな祭りは旧暦3月3日の暖かくなった季節に行われていた祭りであり、それを明治6年の改暦以降も改暦によって季節感がずれてしまったにも関わらず、現在は太陽暦(グレゴリオ)暦)の3月3日という日付のみが残って、行事を行っているのである。

つまり世の中が便利になって桃の花の存在などどうでも良い人々が騒いでいるのが新暦における現代の「3月3日版ひな祭り」ともいえる

ただ、この季節の違和感をよしとせず、夏のお盆同様に月後れの4月3日をひな祭りとしている地域も、日本各地にある。
また、旧暦に従ってひな祭りを行う地域もあるようで、今年で言えば2019年4月7日がひな祭り当日となる。

4月3日や4月7日であれば、桃の花も開き始めた頃であり、野山に毛氈を敷いたお雛様を準備し、宴を開くのは違和感がないであろう。

しかし、現代では何故か3月3日のひな祭りが主流であるかのように喧伝されている。

それは何故か?

まず一つの理由として、月後れの4月3日や旧暦の3月3日は年度替わりの時期でもあり、ひな祭りのような行事ごとを行うにはあまり都合が良くないという現代の社会的事情がある。

さらに、ほぼ同時期に桜の花の咲く時期が重なってしまい、ひな祭りの影が薄くなってしまうという理由があり、時期をずらした新暦の3月3日に置いたのであろうと察する。

そしてこれが一番大きい理由であろうと思われるのが、商業ビジネス的な戦略に載せられているという意味があるのではないかということ。

商業の世界では、新暦上では新年を迎えた正月以降、春の暖かくなる時期まで閑散期が続き、消費者がお金を使うタイミングがない。
そこでひな祭りを年中行事の空白時期に固定して、ひな人形やら宴会やらでお金を使わせようという目論見なのではないか。

今でこそ、この時期には「バレンタインズデー」や「節分の恵方巻」などの新たな商機が生まれているが、それまでは冬は商人にとっても冬の時期であり、その商業イベントが3月3日のひな祭り商戦として伝統行事をアピールされてきたように思える。

これが旧暦や月後れの時期のひな祭りでは、上述のように桜の花見に隠れてしまうため商機を1回損することになり、離れた時期に分けて実施する必要があったのだろう。

悲しいかな日本の家庭は「伝統」という言葉に弱く、特に「娘」の幸せに関する支出には金に糸目をつけない傾向があり、成人式の晴れ着や雛飾りには大きな支出が当たり前だと刷り込まされているため、そこから抜け出せない。
そういった心理を巧みに突かれて実施されているのが現代のひな祭りで、横並びから逸脱する勇気を持てない日本人が、桃の花も咲かない桃の節句をお祝いさせられているのが現状なのだと思う。