Tag Archives: 品質

何故か果物屋の多い上海の街

最近、上海の街で流行りだしているものに高級果物(フルーツ)店というジャンルがある。

上海の高級果物店

上海の高級果物店

 中国各地や東南アジアなどから輸入された果物を、毎日定期的にオフィスや自宅などに取り入れるサービスなどが都心部で見られるようになってきた。

 バナナやイチゴ、キーウィやマンゴー、ドラゴンフルーツにパイナップル、そしてあの臭い匂いで有名なドリアンまで、季節問わず売っているのである。

 まあ東京などでもこういった果物宅配をやっているところはあるかもしれないが、それほどトレンドになっているとは思えないようなサービスである。
 しかし上海ではこういった高級果物宅配のちょっとしたミニブームが起きている印象となっている。

 もとより、上海は普通の街より果物店が多く街のいたるところに果物店が存在する。

上海の果物店

上海の果物店

 これだけの数が乱立していても、商売が成り立つわけだから、恐らくそれだけ需要があるということになる。

 そういえば、上海では日本料理店やKTVのお店でも、スイカなどのフルーツが頻繁に提供される。

 日本のレストランなどでも頼めば出て来ないことも無いだろうが、果物を提供するお店は一部の高級店に限られるような気がしている。
上海の日本料理店は、そういった高級店のイメージを真似しているところもあるのかもしれないが、個人的には上海のこういった果物市場が大きいという土壌が、日本料理店でも果物を提供するようになっているのだという気がする。

 とにかく、上海は果物店が多い街ということになるのだが、何故こういう状況となるのだろうか?

 この点について自分なりにちょっと推測を立ててみた。

 上海に果物店が多い理由の一つとして、上海は水の質が良くないことが原因で、水分の補給源として果物が重宝されているのだと考えてみた。

 上海は海に突き出た長江の中洲のような地理的状況であり、飲料水に適した水を得るのは大変で、古くから上海の水道水は質が悪いので有名である。

 もちろん、沸かして飲めばそれなりに飲める状態にならないことはないのだが、夏場などは熱いお湯を飲むのは積極的にはなれず、茶葉を入れたとて劇的に水質や味覚が改善するわけではないので、上海で水分補給手段として水を直接飲むのはベターではないのである。

 上海ではよく子供に冷たいものを飲ませるなとか言われるが、これはお腹が冷えるということももちろんあるが、水の質が悪く煮沸消毒しない水を飲むとお腹を壊しやすいところからきているのだと思われる。

 それに対して、果物の摂取であれば、水分や栄養分の摂取を比較的安全に摂取できる。

 しかも水道や井戸からの水分摂取にくらべ非常においしく水分を取り入れられるのである。
 さらに果物の形態であれば水を運ぶより遥かに容易に外地から持ち込むことが可能で暑い夏場の保存性も生水よりははるかに良いと考えられる。
つまり上海の水事情の悪さが、上海において果物店の数を増やしているのだと考えるのだが、果たしてどうであろうか?

 


詰まらないトイレットペーパー

 中国ではトイレで紙を便器に流さない習慣が一般的なのは、中国へ来たことがある人には良く知られているところで、一般的な公衆トイレなどに行くとお尻を拭いた紙を捨てるカゴが便器の隣に置いてある。

 こういったことが習慣の中国のトイレでは、もし日本のように紙をそのまま便器に入れて流してしまうと詰まりの原因になることが多く、一度詰まらせてしまうと復旧させるのはやはり面倒な事になる。

 では、どうして中国のトイレが詰まりやすいかといえば、まずその理由の一つに便器の構造やパイプの細さが一般的に言われている。

 それ故に日本製のトイレは詰まりにくいということでTOTOの便器などは上海でも非常に人気で一般的によく見られ、部屋探しの際にもトイレはTOTOだから安心だと説明されたりする。

 またパイプについても実際に日本の基準よりどのくらい細いのかを調べたことはないが、排水管の基準の差はそれなりに有るようである。

 さらに油料理を多用する中国の生活文化も排水管を詰まり易くする要因の一つだと思うが、こちらはトイレが詰まる部分とはちょっと離れている。

 トイレだけに話を絞って言えば、私が思うにトイレが詰まるかどうかの決定的な要因の一つにトイレットペーパーの質の差があるように思うのである。

 ご存知のように日本のトイレットペーパーはトイレに流すのが基本なので、非常に水に溶けやすくなっているが、中国のトイレットペーパーは流さないのが基本なので、実は水に溶けやすいようにはなっていないようなのである。

 まあ私もそんなに数多くのトイレットペーパーを試したわけではないが、少なくともお店で売っている商品の表示を比べると、中国メーカーの商品はクズカゴに捨てて下さいと書いてあり、トイレに流して良いとは書いていない。

 「スーパーソフト」などといった柔らかさや肌触りを強調する商品は沢山あるが、水に溶けやすいということをアピール商品はまず見つからない。

 寧ろ2枚重ね3枚重ねなど丈夫さのような部分をPRする商品の方が目立つが、これらは恐らく水に溶けにくいので、トイレを詰まらせてしまう可能性があるのではないかと感じていて手を出していない。

 そこで私がいつも買うのは日系の王子製紙さんが作っているネピアブランドのトイレットペーパーとなっている。

王子製紙ネピアのトイレットペッパー

王子製紙ネピアのトイレットペッパー

 別に王子製紙さんからお金をもらって書いている訳じゃないが、私が過去にカルフールなどのスーパーで見た限りでは、水に溶けやすいことを謳っている商品を出しているのはネピアだけのようであり、トイレを詰まらせたくない私としてはこれ以外の選択がないのである。

 商品の説明を読んでもこのブランドだけが「水に溶けやすいので、詰まりを起しにくい」と書いてある。

王子製紙ネピアのトイレットペッパー説明

王子製紙ネピアのトイレットペッパー説明

 故に中国に来て以来ずっとこのネピアブランドを使っており、途中で多少のモデルチェンジはあったが、これを使っている限り深刻なトイレ詰まりを起したことはほとんどない。

 まあ中国にも数多くの製紙ブランドがあり、トイレットペーパー以外の紙についてはローカルでも日系でも分け隔てなく使っているが、トイレットペーパーだけはやはりこの「溶けやすい」品質が大事であり、今のところ日系製品からは離れられないような気がする。
 
 生活視点の差から来るこの機能差は今後もどうしようもなさそうである。

すぐ壊れる洗濯バサミ

 上海で生活していて、生活用品の質の差にはよく直面するが、その中でも最近その差を顕著に感じたのは洗濯ばさみである。

 どこにその差を感じたのかというと、使い始めて幾らのも経たないうちにすぐに壊れてしまったのである。

 私の実際の例で言えばワンパック10個入り10元前後の洗濯ばさみをローカルスーパーで購入し、使い始めたのだが、なんと1ケ月以内にまず1個が壊れてしまったのである。

 洗濯ばさみの取っ手の強度と挟み込みを行なうリング金具の強度がマッチングしておらず、写真のようにプラスチックの取っ手の部分が壊れてしまったのである。

上海で買った洗濯バサミ

上海で買った洗濯バサミ

 そしてその後も定期的に10個パックの洗濯ばさみは次々に壊れ続け、およそ1年持たずに全滅してしまった。

 一個だけ壊れるならともかく、パックが全滅するというのは明らかに製造時点での強度不足というか、耐久性不足である。

 この強度不足に呆れた私は、その10個パックが2~3個壊れた時点で、日本の100円ショップ向け商品のような物を扱っている「一伍一裕」という10元ショップで、洗濯バサミを買い直すことにした。

 日本にいた時はどんな安物で1ヶ月で壊れるようなことはなかったはずなので、日本向けの品質レベルを信じることにしたのである。

 そこで買った洗濯バサミは値段もローカルスーパーで買い求めた物とほとんど変わらず、10元前後だったような気がする。

 で、使ってみて1年以上経つが今のところ壊れたものは一個もなく、さすが日本向け輸出品質というか、たかが洗濯バサミながらも優秀な商品である。

 が、よく考えてみると恐らくこの10元ショップで買った洗濯バサミも、ローカルスーパーで売っている洗濯バサミも、恐らくどちらも中国で製造された物だと思って間違いなく、しかも売値もほとんど一緒だったと思うので、コストにも差がないのではないかという気がするのだが、品質には明らかに差が出てしまっている。

 どこでこの差が生まれてしまっているのだろうか?

 幾つかネットで調べてみても明確な回答は見つけられなかったが、購入状況を勘案して推測するに、同じ販売価格であってもコスト内訳が違うということは十分考えられるという気がする。

 ローカル製品の方がその品質から言って製造原価自体は安く抑えられ品質管理コストがかけられていないのは明らかで、それにもかかわらず販売価格に差が無いということは、その分だけ物流コストが嵩んでいるようなことは十分考えられる。

 「一伍一裕」とローカルスーパーの物流コストの差を調べてみると何か答えが見つかるかもしれないという気がする。

 たかが洗濯バサミだが、社会を考えるには面白い一つの材料だという気がしている。