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上海ディズニーランドの半年間の入場者数は560万人?

 先日の中国のニュースで、2016年12月31日現在の上海ディズニーランドの累計入場者数は560万人と発表されていた。

 6月16日オープンだったはずだから約199日間半年の入場者数であり、日数で割ると1日平均約2万8千人という数字となる。

 季節要因があるので年間入場者数が半年の倍になるかどうかは単純には言えないが、仮に1日平均入場者数から推測すると年間1027万人となり、2015年のデータで比較すると世界のテーマパークの中でもトップ10に近いレベルの入場者数となる。

 この数字が正しいかどうかはともかく、どう評価するかを考えると、香港ディズニーランドの入場者数が年間680万、過去多かった時でも1000万弱程度だったことから考えるとテーマパークとしてはまずまず成功の数字と言える。

 但し、東京ディズニーランドとディズニーシーの年間合計入場者数が3000万を超えることから考えると、上海はたった3分の1に終わっているわけであり、大阪のUSJにも及んでおらず、上海ディズニーの運営側が満足しているかは難しいところである。

 しかも何度か過去にも上海ディズニーランドの周辺を見に行った時の状況は書いたが、内部はともかく周辺は賑わいには乏しい状況であり、とても上海にディズニーブームが来ているとは言い難い雰囲気である。

 さらに上記の公式入場者数の数字に目を向ければ、主要な足である11号線の混雑具合から推測するに、本当に1日平均2万8千人の入場客がいるかはちょっと疑わしい面もある。

 2万8千人といえば、そこそこ入ったプロ野球の球場とほぼ同等であり、それだけの人があの空間に入場し、帰宅の足として11号線を利用しているような雰囲気は余り感じられず、盛った数字ではないのかという疑いも出てくるのである。

 まあマイカー利用入場が多いのかもしれないが、相対的に本場の米・ディズニーランドの広告が地下鉄構内に目立ってしまい、どうも上海に本物のディズニーランドが出来たという実感を得られないのが街の様子である。

米ディズニーランドへの旅行広告

米ディズニーランドへの旅行広告

上海地下鉄の1日券・3日券は意外とお得

上海で仕事をしていると1日のうちに3か所も4か所も回らなければならない日も出てくる。
もちろん、ハイヤーやタクシーを乗り回せる贅沢な身分であれば、それに乗って回ればいいのだが、残念ながらそんな贅沢な身分ではない場合は、公共交通を利用することになる。

その代表格が地下鉄とバスで、このうち地下鉄はネットワークが充実しつつあることにより、場合によってはタクシーなどより時間に正確かつ確実に目的地にたどり着ける。

そんな地下鉄ヘビーユーザーにお得なのが上海地下鉄1日券と3日券(中国語表示では一日票と三日票)で、上海で広く利用されている公共交通カードよりお得になるケースが多いのである。

上海地下鉄1日券(一日票)

デザインはいろいろある。

上海公共交通カードは、チャージ式のICカードで地下鉄・バス・タクシー・フェリー・駐車場など幅広く使えるが、割引率という点ではやや弱く、バスと地下鉄の乗継や、バス同士の乗り継ぎで1元割引されたり、地下鉄の利用が1か月70元を超えると、10%割引きとなったりするが、割引としてはその程度である。

ところが1日券は24時間乗り放題で18元、3日券なら72時間乗り放題で45元定額制になり、利用頻度によってはかなりお得となる。

18元という価格が、例えばどの程度で元が取れるかというと、初乗りの3元区間の3回の往復利用で18元、恐らく地下鉄の平均利用料金は4~5元であろうから、5元区間なら2回の往復で元が取れる計算となるのである。

つまり例えば朝通勤する時点で、午前と午後に外出のアポが入っていることが分かっているような場合は当日1日券を買って乗車すればその日の交通費の節約できることになる。

或いは1日券の24時間カウントは最初の改札入場時から起算されるという仕組みを利用して、予め数枚のストックを購入しておき、地下鉄利用が多いと予想される日はそっちを使うようにしてもよい。

ただまあ、この1日券の欠点というか、使いにくいところの一つとして、使い始めの時間がカードの表面上に記録されないため、何時から起算され、何時まで利用できるかは自分で把握しなければならないという点にある。

恐らく窓口に出せば教えてくれると思うが、やや格好悪い。

さらに同様にカードが使用済みかどうかもわからないため、使用済みのカードで入場しようとして拒否されるようなこともあり得てしまう。

またバスは利用できないため、当然バスとの乗継割引も無く、移動にバスが含まれる方はそこは注意したほうがいい。

こういった意味で、まだ完成度が高いとは言えない1日券・3日券だが、うまく使いこなせば大変お得になるとも言えるので、是非ご活用いただきたい。

(参考:上海ガイドブック手帳:上海地下鉄の一日票・三日票(1日券・3日券)上海公共交通カード

上海ディズニーランドは盛り上がっていない??

 先週の事になってしまうが、19日の日曜昼にふらっと再び上海ディズニーランドのそばまで行ってみた。

 6月16日に開園した直後の日曜日であり、日本のメディアが来場客のマナーの悪さなどを盛んに報じていたため、いかに凄いことになっているかを、野次馬根性でちょっと見に行ったのである。

 まあチケットなどは手に入れにくいような話ではあったし、入る気も無かったのだが、それでも私同様に野次馬根性で会場近くまで行く人がいるだろうと予想しての訪問だった。

 ところがである。

 ディズニー駅(迪士尼駅)に着いては見たものの、どうも賑わいに欠けるのである。

 駅には新たにファミリーマートなどが出来ていたが、それほど混んでいるわけではなく、オフィス街の店舗の方がよほど混んでいるだろうと思われる程に、まあ特別の賑わいはなく、普通の状態だった。

上海ディズニー駅のファミリーマート

上海ディズニー駅のファミリーマート

 さらに、駅を出て上海ディズニーランドへ向かうルートを徒歩で進んでいっても、本当にオープンしているのかと疑うほどに賑わいに欠けた状態だった。

 また、歩道の飾り付けなんかも、どうもシンプルすぎるというか演出感に乏しい。

上海ディズニーランドへの歩道

上海ディズニーランドへの歩道


 
 本当に世界に名だたる上海ディズニーランドがオープンした直後なのかと思えるほどに寂しく、何というかワクワク感に欠けるのである。

 そして、実際ディズニーランドのゲート前まで行っても、日曜の昼だというのにそれほど賑わってはいなかった。

上海ディズニーランドゲート前の広場

上海ディズニーランドゲート前の広場

 閑散と言っては言いすぎかも知れないが、想像していたレベルに比べればはるかに閑散としている印象である。

 もちろん昼間の時間帯であったので入場券を持っている方は、既に内部に入っているとも言えるのだが、それにしても寂しい。

 本来はゲートの入り口付近まで来れば、入場したい誘惑に駆られたりワクワク感が盛り上がるものだと思うのだが、どうもそういった印象を受けなかったのである。

上海ディズニーランド前の広場

上海ディズニーランド前の広場

 どうしてこんなにワクワク感に欠けるのだろうかと私なりに理由を考えてみた。

 その一つとして考えられるのは、施設を外側からの視線から遮断しすぎるのでは無いかということ。

以前「地下鉄は街を発展させるとは限らない」でも書いたが、視覚的な情報を与えるということは非常に大事なことであり、見えないということは遮断を意味する。

 こういう考えに立てば、上海ディズニーランドが演出感に欠けるのは外部から視覚的に遮断されていることが盛り上がらない原因なのではないかという気がするのである。

 実はディズニー駅は地下駅であり、地下鉄11号線は到着直前に地下に潜ってしまうので、列車で来た旅客はテーマパークの施設を全く目にすることなく駅に着く

 手前の沿線風景も開発中の工業地帯といった印象で、ちょっとリゾート気分には浸れず、ワクワク感に欠けたまま唐突に駅に付くのである。

さらにテーマパーク自体も敷地がフラットなために、園に近づいてもシンデレラ城程度しか見えず、途中の歩道の装飾も寂しいため「近づいた感」が無く、なかなか気分が盛り上がらないのである。

 この点、東京ディズニーランドの場合はまず最寄りの舞浜駅に到着する京葉線は高架線を走るので駅に到着する手前から既に東京ディズニーランドの姿がチラチラと見える。

 それだけでなく京葉線は手前の葛西臨海公園の森や大観覧車、荒川や江戸川の鉄橋を渡る際に海が見えるなど、車窓からは自然豊かな風景が広がり、都会と隔絶されたリゾート気分の演出が舞浜駅に到着する前から始まっている。

 しかも舞浜駅に到着すると発車ベルがディズニー曲だったりと、列車を降りた時点からワクワク感を煽る工夫がなされている。

 さらに駅前にはディズニーゲートや装飾された歩道橋、ディズニーリゾートラインというモノレールの姿など関連施設やホテルが沢山見えるので、否が応でもディズニーランドに近づいた気分が盛り上がる状態なのである。

東京ディズニーリゾートライン

東京ディズニーリゾートライン

 これらは正確に言えば東京ディズニーランド本体ではないが、降り立った乗客は降りた時点で既にディズニーランドに着いた気分になるだろう。

 もちろん京葉線で通過するだけの乗客も、車窓から東京ディズニーリゾートがよく見える状態にあり、当日の来場客のみならず通過乗客にも強いアピールがあり、時間に余裕があれば駅で降りてみたくなる衝動に駆られる乗客もいるに違いない。

 こういった東京ディズニーランド周辺の姿を知っている自分としては、上海ディズニーランドの状況は遥かに演出不足で、駅舎こそ立派にデザインがなされているが、どうも演出に欠けて何だか心が盛り上がっていかないのである。

 どうしてこんなに演出の差が生まれるのかと突き詰めていえば、先日ブログ「上海ディズニーランドは中国人式経営?」で書いたとおり、サービス大国日本の民間企業がやることと中国の国営企業のサービス力の差という事になろうか?

 今後の先行きがちょっと不安になる上海デイズニーランドの現状である。

上海ディズニー駅

上海ディズニーランドの入り口まで行ってきた。

 昨日、上海ディズニーランドの最寄り駅が開業したというニュースを聞いて、たまたま昨日は時間の融通が利いたので、私はのこのこと見に行くことにした。
 私は元々特にディズニーファンでもないし、東京ディズニーランドにさえ行ったことがないのであるが、世間で話題のものには触れておきたいというやじうま根性に足を向けさせられてしまった。

 ニュース報道によると、上海ディズニーランドの正式開園は6月16日と報道されており、初日の入場券も先日売り出され即日完売したとのニュースが伝わっている。

 じゃあなんで鉄道(地下鉄11号線)の駅はこんなに早く開通したのかとの疑問が湧くが、恐らく駅の運営の習熟や内部で働く人の通勤の足として、早めに開通したのかなという気がする。

迪士尼駅外観

迪士尼駅外観

 で、早速到着してみると、駅の内装デザインからしてほかの駅とは一線を画している。 

上海ディズニー駅ホーム

上海ディズニー駅ホーム

 白を基調にし、案内表示の看板も通常の四角いものではなく、楕円形の和らかいものである。

ディズニーキャラクターのシルエット

ホームドアにディズニーキャラクターのシルエット

 そして駅のここそこにディズニーのキャラクターのもの思われるシルエットがちりばめられていてディズニーランドの玄関口であることが演出されている。

上海ディズニー駅のエスカレーター

エスカレーターにもキャラクターが

 エスカレーターを上がってコンコースに出てみると、天井が高く天窓から光が差し込む広々とした空間が広がっていた。

上海ディズニー駅コンコース

天窓が開き光が差し込む

 開園後はここが人で満杯になるのであろうと想定されるが、残念ながら11号線の輸送力を考えると果たして捌ききれるのだろうかという心配がもたげる。

 11号線は6両編成で1両150人と想定すると、列車1本あたり900人の輸送力となるのだが、週末の運転間隔は5分と発表されているから1時間当たり10800人しか輸送できない計算となる。
 東京ディズニーランドの休日入場客の1日8万人をそのまま当てはめると、11号線だけの輸送では8時間もかかってしまう計算となる。

 もちろんバスが輸送力を補完するとしても、かなり不安を覚える輸送力である。

上海ディズニーリゾートのバス

オレンジが基調のデザイン塗装

 それはさておき、この日雨が降ってはいたが、実際の上海ディズニーランドの入園ゲートの近くまで行けそうだったので、そのまま入園ゲートまで行ってみることにした。

徒歩5分程度ととても近い

徒歩5分程度ととても近い

 途中途中にはオープニングスタッフの方々が何をするでもなく、ニコニコと、ニィハオと手を振りながら挨拶してくる。
 全身着ぐるみを来たキャラクターこそいなかったが、手だけの着ぐるみ?をしたスタッフが大きな手を振ってくる。
 東京ディズニーランドを知らない私にとってはちょっと面食らうと言うか、照れくさいこれらのスタッフの対応である。
 

入場ゲート前のミッキーの噴水

入場ゲート前のミッキーの噴水

 さて入場ゲートこそさすがにブルーシートで覆われバリケードで塞がれていたが、ショッピングタウンとなっている外側のエリア部分は出入りが可能だった。

 

上海ディズニーランドの入場ゲート

入場ゲートにはまだ柵があった。

 この日の時点では流石にどのお店も開いておらず、中で研修やミーティングを必死に行っている姿が見えただけの状況であったが、雰囲気は十分であり、トイレなども普通に使えるようになっていた。

上海ディズニーのショップ

上海ディズニーのショップ

上海ディズニーショッピングタウンのレストラン

中で研修をやっているようだった

 街の雰囲気に関しては東京のディズニーランドに行ってないので何とも比較が難しいのだが、ヨーロッパの街並みというより、中国の古鎮の石畳の街並みに近いような印象を持ち、さすが中国ディズニーランドなのかなという印象だった。
 

上海ディズニーの石畳のショッピングエリア

石畳のショッピングエリア

 柵の向うにはロンドンのビッグベンを思わせる時計台や、シンデレラ城を感じさせる塔もかすかに見えるが、現時点では近寄れず、これらは開園してからのお楽しみということになる。

上海ディズニーランドの時計台

ビッグベン

上海ディズニーのシンデレラ城

シンデレラ城もかすかに見えた。


 まあ6年前の上海万博で開幕後も工事をしていたことがまだ記憶の片隅にある私としては、あと2か月で本当に開園が可能かはまだ疑心暗鬼だが、とりあえず準備が整いつつあり、開園が間近に迫っていることが実感できたこれらの風景である。

センスのない上海の地下鉄設計

 仕事柄、毎日のように上海市内の地下鉄を縦横無尽に利用させていただいているが、どこへ行ってもその設計センスの無さを感じずにはいられない日々である。
 そのセンスの欠けるポイントとというのは、利用客視線で効率をよくするという意識に欠けるということになろうか?
 上海の地下鉄ネットワークの中で、これは特にセンス不足を感じた幾つか駅の構造についてちょっとまとめてみることにした。
 
センスの無い構造その①『3号線の長江南路駅』
 ここは途中折り返しの機能を持った駅であり、駅の北側に折り返し列車のための留置線があるのだが、何と本線の外側に1本ずつ設置されており、折り返し列車は本線を横断しないと、留置線に出入り出来ない構造となっている。
 運転間隔がまばらな日中ならこの構造でも構わないかもしれないが、朝晩のラッシュ時にいちいち本線横断をすれば、横断を受ける列車の妨げになるのであり、増発や列車を遅らせる原因になるだろう。
 明らかな設計ミスであり、将来的な増発に向けては改善をするべきで構造である。

3号線長江南路駅の折り返し線

長江南路駅の折り返し線
(真ん中が本線)

 センスの無い構造その②『10号線の龍渓路駅と11号線の嘉定新城駅』
 ここはいずれも本線と支線の分岐点駅であるが、合流する側は島式ホームで2本のホームが用意されているものの、分岐する側は同じホームでどちらに行く列車かを見分けなければならない構造となっている。
 列車の合流の時間調整が必要になったと時を想定して、合流側は2本のホームとしてあるのだろうが、案内板が不備でどちらに列車が来るのかは、構内放送を聞くか列車が来てみなければ分からない状況となっている。
 むしろ本来は分岐方向でホームを分けてもらった方が利用者には分かりやすいのに、実際はそうなっておらず、利用者に不親切な構造の駅といえる。

 センスの無い構造その③『6・8・11号線の東方体育中心駅』
 ここは11号線のホームの間に6号線が乗入れ、階段を使わなくても乗り換えが出来る構造となっており、一見これまでの上海の地下鉄に比べ非常にセンスの良い構造になっているようにも思えるのだが、実はその方向というか組み合わせに問題がある。
 すなわち、11号線の徐家匯方面から6号線への乗り換えのホームが隣で階段要らずなのだが、果たしてその方向の需要がどれだけあるのかということなのである。
 11号線で北方向から来て、ここで6号線に乗り換えて北東方向に向かう乗客の移動は幾らでも途中の駅でショートカットが可能なので、とてもホームを共有するほどの需要は感じられないのである。
 ホームを共有する発想があったなら、むしろどちらかの路線と8号線を組み合わせ、例えば8号線と11号線ならいずれも北→乗換→南と東へという乗換になり効率的な乗り換えが実現したと想像されるのである。

 センスの無い構造その④『11・16号線の羅山路駅』
 ここは11号線と16号線の接続する駅で、複線の島式ホームが2段重ねとなっている。
 ここは将来上海ディズニーランドへ向かう利用客にとって重要な拠点となるはずであり、乗り換え客も多くなるはずなのだが、残念ながら乗換に上下移動が必要な構造となっている。
 設計側からすると、上下に移動するだけで乗り換えが出来る構造としたつもりなのだろうが、本当にセンスがあれば同じ2段重ねでも行先方向別になるようにホームを組み合わせるべきだったと思われる。
 すなわち、上海ディズニー方向と滴水湖方向を隣り合わせのホーム、徐家方面と龍陽路方面を隣り合わせのホームとすることによって、市内方向ホームと郊外方向ホームというそれぞれ同じ流れの組み合わせになり、乗り換え客の大半はエスカレーターや階段を使用せず乗り換えられる、駅や設備の耐用年数に大きな差が生まれたであろうに思う。

羅山路駅の乗換図

羅山路駅の乗換図

 このほか、江蘇路駅のように出口同士が向かい合わせになるなど、出口の設置センスに疑問を感じる駅も多数あったり、同じ駅なのに乗換に延々と歩かされる駅があったり、どうにも設計センスに疑問を感じる構造の駅が多い上海の地下鉄なのである。