上海ディズニーランドは盛り上がっていない??

 先週の事になってしまうが、19日の日曜昼にふらっと再び上海ディズニーランドのそばまで行ってみた。

 6月16日に開園した直後の日曜日であり、日本のメディアが来場客のマナーの悪さなどを盛んに報じていたため、いかに凄いことになっているかを、野次馬根性でちょっと見に行ったのである。

 まあチケットなどは手に入れにくいような話ではあったし、入る気も無かったのだが、それでも私同様に野次馬根性で会場近くまで行く人がいるだろうと予想しての訪問だった。

 ところがである。

 ディズニー駅(迪士尼駅)に着いては見たものの、どうも賑わいに欠けるのである。

 駅には新たにファミリーマートなどが出来ていたが、それほど混んでいるわけではなく、オフィス街の店舗の方がよほど混んでいるだろうと思われる程に、まあ特別の賑わいはなく、普通の状態だった。

上海ディズニー駅のファミリーマート

上海ディズニー駅のファミリーマート

 さらに、駅を出て上海ディズニーランドへ向かうルートを徒歩で進んでいっても、本当にオープンしているのかと疑うほどに賑わいに欠けた状態だった。

 また、歩道の飾り付けなんかも、どうもシンプルすぎるというか演出感に乏しい。

上海ディズニーランドへの歩道

上海ディズニーランドへの歩道


 
 本当に世界に名だたる上海ディズニーランドがオープンした直後なのかと思えるほどに寂しく、何というかワクワク感に欠けるのである。

 そして、実際ディズニーランドのゲート前まで行っても、日曜の昼だというのにそれほど賑わってはいなかった。

上海ディズニーランドゲート前の広場

上海ディズニーランドゲート前の広場

 閑散と言っては言いすぎかも知れないが、想像していたレベルに比べればはるかに閑散としている印象である。

 もちろん昼間の時間帯であったので入場券を持っている方は、既に内部に入っているとも言えるのだが、それにしても寂しい。

 本来はゲートの入り口付近まで来れば、入場したい誘惑に駆られたりワクワク感が盛り上がるものだと思うのだが、どうもそういった印象を受けなかったのである。

上海ディズニーランド前の広場

上海ディズニーランド前の広場

 どうしてこんなにワクワク感に欠けるのだろうかと私なりに理由を考えてみた。

 その一つとして考えられるのは、施設を外側からの視線から遮断しすぎるのでは無いかということ。

以前「地下鉄は街を発展させるとは限らない」でも書いたが、視覚的な情報を与えるということは非常に大事なことであり、見えないということは遮断を意味する。

 こういう考えに立てば、上海ディズニーランドが演出感に欠けるのは外部から視覚的に遮断されていることが盛り上がらない原因なのではないかという気がするのである。

 実はディズニー駅は地下駅であり、地下鉄11号線は到着直前に地下に潜ってしまうので、列車で来た旅客はテーマパークの施設を全く目にすることなく駅に着く

 手前の沿線風景も開発中の工業地帯といった印象で、ちょっとリゾート気分には浸れず、ワクワク感に欠けたまま唐突に駅に付くのである。

さらにテーマパーク自体も敷地がフラットなために、園に近づいてもシンデレラ城程度しか見えず、途中の歩道の装飾も寂しいため「近づいた感」が無く、なかなか気分が盛り上がらないのである。

 この点、東京ディズニーランドの場合はまず最寄りの舞浜駅に到着する京葉線は高架線を走るので駅に到着する手前から既に東京ディズニーランドの姿がチラチラと見える。

 それだけでなく京葉線は手前の葛西臨海公園の森や大観覧車、荒川や江戸川の鉄橋を渡る際に海が見えるなど、車窓からは自然豊かな風景が広がり、都会と隔絶されたリゾート気分の演出が舞浜駅に到着する前から始まっている。

 しかも舞浜駅に到着すると発車ベルがディズニー曲だったりと、列車を降りた時点からワクワク感を煽る工夫がなされている。

 さらに駅前にはディズニーゲートや装飾された歩道橋、ディズニーリゾートラインというモノレールの姿など関連施設やホテルが沢山見えるので、否が応でもディズニーランドに近づいた気分が盛り上がる状態なのである。

東京ディズニーリゾートライン

東京ディズニーリゾートライン

 これらは正確に言えば東京ディズニーランド本体ではないが、降り立った乗客は降りた時点で既にディズニーランドに着いた気分になるだろう。

 もちろん京葉線で通過するだけの乗客も、車窓から東京ディズニーリゾートがよく見える状態にあり、当日の来場客のみならず通過乗客にも強いアピールがあり、時間に余裕があれば駅で降りてみたくなる衝動に駆られる乗客もいるに違いない。

 こういった東京ディズニーランド周辺の姿を知っている自分としては、上海ディズニーランドの状況は遥かに演出不足で、駅舎こそ立派にデザインがなされているが、どうも演出に欠けて何だか心が盛り上がっていかないのである。

 どうしてこんなに演出の差が生まれるのかと突き詰めていえば、先日ブログ「上海ディズニーランドは中国人式経営?」で書いたとおり、サービス大国日本の民間企業がやることと中国の国営企業のサービス力の差という事になろうか?

 今後の先行きがちょっと不安になる上海デイズニーランドの現状である。





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“上海ディズニーランドは盛り上がっていない??” への3件の返信

  1. 昨日、子供連れて入場しましたが賑わっていましたよ。
    日本で言われているようなマナー違反もなく
    どちらかとうと日本より演出が豊かで、アトラクションも工夫されていました。スタッフもフレンドリーで優しかったです。日本で何度も子供を連れて東京ディズニーに行っていますが、子供達は上海のほうが楽しいってはしゃいでいました。
    また行きたいって、せがまれています。
    日本円が高くなったとはいえ、少し値段が高いですよね。
    気軽に行ける値段なら 何度でも行くのに・・
    とりあえずクリスマスに連れて行く約束をしたので
    子供たちも楽しみにしているようです。

    • コメントありがとうございます。
      内部と外側でだいぶ落差があるということですね。
      外側を歩いていて、楽しそうな人があまり見受けられなかったのでびっくりしました。

       私も必要に迫られたら将来訪問することがあるかもしれませんが、今のところ予定はなさそうです。

                                   上海ワルツ

  2. 6月行きました。人多すぎて、割り込む人いっぱいでした。あんまりいい思い出ではなかったですね。没什么意思。

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