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上海虹橋駅から上海南駅や上海駅へのシャトル列車の構想

上海の三大鉄道ターミナル駅はそれぞれ別の場所にあり離れており、上海駅と上海南駅は軌道交通1号線と3号線で結ばれて結ばれているが、新しくできた上海虹橋駅だけはぽつんと離れた場所にある状況になっている。

上海虹橋駅と他の2つの駅との間にはそれぞれ941路と枢紐1路というバス路線が運行されているほか、乗継などをすれば地下鉄で移動は可能だが、可能と言うだけであまりスムーズに移動できるとは言い難い状況になっている。

この点、山の手線で全てのターミナル駅が結ばれ東京に比べると利便性にかなり差があるという気がする。

この点について、最近上海の地図を見ていて気がついたのだが、上海南駅から上海虹橋駅の間は線路が繋がっており直接乗り入れることが可能になっている。
それどころか、上海虹橋駅からそのまま上海駅の方へも線路は繋がっている。

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まあレールとして、どの程度きちんと繋がっているかどうかは確かめたわけではないので、ポイント工事など一切なしで乗り入れが可能かどうかは分からないが、その気になれば、それほど大工事をせずとも乗り入れが可能のように見える。
こういった線路状況を見る限りにおいては、上海南駅―上海虹橋駅―上海駅というルートでのシャトル列車の運行が可能にように見え、東京の山手線のような役割を果たすことが可能のように見えるのである。

先日軌道交通4号線が環状線でありながら、ターミナル駅を結んでいないことは指摘したばかりだが、各ターミナルを結ぶと言う役割だけでみれば、こういった運行のほうが余程重要だという気がする。
恐らくそれぞれの駅間をノンストップ列車で運行すれば20分もかからないように見え、現行のそれぞれ1時間程度かかるルートに比べれば、大幅な時間短縮であろうに思える。

まあ最近の日本だとJRが民営化していることもあり、貨物線の活用と言う意味でこういったプランは需要が見込めればすぐ実現しやすいが、上海市と国の鉄道部と言う組織体系の複雑な中国では、アイデアがあっても、いろいろなしがらみで動きは鈍そうだという気がする。

乗り遅れても変更可能だった鉄道切符

中国の鉄道切符は乗車券と特急券という区別がなく、全ての切符が列車と座席を指定した指定券であることは、中国で鉄道を利用したことのある人なら知っている人は多いと思うが、実は乗り遅れても切符が有効であるという事実はあまり知られていないように思う。

 私も最近はじめて知ったこの事実なのだが、日本にはないシステムなのでちょっと驚きであった。

 実は先日もある列車に乗り遅れてしまった。
 (時計が狂っていたことに気がつかず時間を間違えてしまったのである。)

 駅に着いたのが列車の発車定刻の直後だっため、もしかしたら列車の発車が遅れていたら間に合うかもしれないとの思いで、駅員に切符を見せて
「この列車は行ってしまったか?」と質問したところ、案の定「もう出ちゃったよ」との答えが返ってきた。

 ああ、やっぱり駄目か、切符代が無駄になってしまったなとがっくりしかけた。ところがその駅員が立て続けに
「あと1時間後にもう一本あるから、窓口で変更の手続きをしてきてください」と言ってきた。
「ええっ?それはどういう意味?もう列車は行ってしまったよー???」

 私は意味が把握できなかった。

 いずれにしてもチケットを買い換える必要があるので、駅員の言われるままに教えられた窓口へ行った。
するとそこには改簽(gai3qian1)手続専用窓口というものがあり、どうやら切符の変更手続き専門の窓口のようである。

 「何時の列車?」と窓口の担当者が質問してきたので、希望の列車を伝えると何やら処理し始めた。
で、どうやら処理が終了して、機械から出てきた切符を渡され、更になんと、幾らかの返金があった!

「えええ?この返金は何???」

狐につままれたような思いで、切符と現金を受け取った。

 切符を確認すると、どうやら元々の列車が快速列車であり、今回の列車が普通列車であったため設定価格が違っておりその差額の分だけ全額戻ってきたということらしい。

 さらに「ん?手数料なし?」

 手数料を取られたらその分の発票を渡されるのがこの国の常であるので、渡されなかったってことは手数料がなかったということである。

 つまり整理すると、今回私の原因で列車に乗り遅れたにもかかわらず、手数料もなしで、列車の変更手続きが出来、しかも私の場合は幸運にも返金があった。
 なんと親切なシステムなのだろう。もちろん高い席を再予約すれば差額分だけとられただろうが、それにしても元の切符が無駄にならないだけマシである。

 しかし一体どういった根拠で今回の処理が行われたのか知りたくなった。

 改めて切符を見てみた。
指定日の指定列車にのみ有効」とある。これはよく理解できる。
しかし問題は次で「2日間有効」と書いてある。
 指定列車限りと書いてあるのに2日間有効だなんて、これはどういう意味であろう?

 切符の裏を見てみることにした。

中国の鉄道切符の裏側

中国の鉄道切符の裏側

 中国の鉄道の切符の裏には乗車規則が書いてあり今まで細かく読んでみたことはなかった。
 それによると、「もし時間通りに列車に乗れない場合、発車前ならキャンセルできる。あるいは一度だけ変更手続きができる」「ケガ、病気のほかは発車後のキャンセルは認められない」とある。

 このあたりの表現がものすごく微妙で、キャンセルに関しては発車前は可能で、発車後は不可能であることははっきり分かるのだが、問題は「変更」に関してで、文章中の「発車前」の条件がどうやら「変更」の部分にはかからないようである。

 あるいは「病気、ケガ」の認定条件が非常にゆるいので、窓口の判断に委ねられており、その判断としてほぼフリーで変更できるという解釈もできる。

 いずれにしても、現状では例え列車に乗り遅れても後続の列車に空席がある限り、切符の表の有効期間内の列車であれば変更手続きが可能なようである。

 他のサイトをいろいろ調べてみると発車後2時間以内に手続きをしなければならなかったり、変更は乗車予定駅でなければならないとか細かい条件がつくようで、また駅や切符の内容や時期によっては対応してもらえないなど、必ずしも一律の条件でも無いようだが、やはり乗り損ねてもすぐに諦める必要はないということである。

 振り返ってみれば、今まで、乗り遅れたと思って手続きをせず無駄にした切符が何回かあった。

 あの時このことを知っていればとちょっと悔やむが、今後は乗り遅れてもあまり慌てることもないことを知っていい勉強になった今回の体験である。

上海の地下鉄世界一は過大評価

先日上海市の地下鉄が年内にも営業キロで東京を抜き、来年にもロンドンを抜き世界一になるということがニュースに出ていたが、これはある部分では確かに事実かもしれないが交通事情の評価としてはちょっと誤解を招く表現といわざるを得ない気がしている。

 少々鉄道オタク的な説明になってしまうが、まず地下鉄の定義に問題がある。

 上海の地下鉄として計算されるものは上海市が運営している軌道交通の全ての営業キロ数を合算しているが、厳密に言えば3号線はほとんど地下を走らないので地下鉄ではないし、外高橋を走る6号線や松江方面の9号線も半分は地下を走っていない

地上を走る9号線

地上を走る9号線

 従ってまずこれらを地下鉄と呼ぶかという問題がある。

 これに対して東京の地下鉄の定義は東京メトロと都営地下鉄の合算を地下鉄としている。東西線の東陽町以東は地上を走っているがそれ以外は末端駅で地上に出る程度でほとんど地下を走っている。
 こういう状況を無視して「地下鉄の営業距離」という比較をするのはいささか難がある。

 さらに上海の地下鉄の営業距離がロンドンや東京を抜くことが、世界一軌道交通網の発達した都市になるといった表現の印象にも非常に抵抗を感じる、というか完全に誤解を招く表現である。

 上記に示したとおり上海の地下鉄は地上鉄道を含めた営業キロ数になっているのだが、実は都市内鉄道に関しては上海はそれがほぼ全てである。

 ところが、東京に関して言えば地下鉄以外に非常に多くの地上軌道交通が存在している。

 まず山手線に代表されるJR各線、さらに各私鉄路線が八方へ延びている。

 これらを含めると営業キロベースで都内だけで800キロを超えるらしく、首都圏全体を東京圏と見なすと営業距離は1500キロ以上にも達するという。

 しかもその幹線の多くは一部が複々線化されておりその分を計算すると東京の鉄道網はさらに膨大なものとなる。
 この計算で言えば大阪でさえ上海をはるかに凌ぐ。

 これらを考慮せず、単純に「地下鉄の営業距離」の比較によって上海の交通事情の進捗ぶりが、東京やロンドンを抜いて世界一となったような評価することにはまさしく過大評価であろう。

さらに「地下路線」という定義だけを見ても東京メトロと都営地下鉄だけでなく小田急や東急・京王、つくばエクスプレス、JR総武横須賀線などの一部地下化が行われている区間を含めば、詳しくは計算していないが恐らくやはり上海の地下鉄に抜かれるレベルでは無いように思える。

 上海の地下鉄が成長していることは確かに事実だが、世界一の都市はやはり10年や20年のレベルでは出来上がらないのである。

原文