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切符(乗車券)の透かし写真にやっと気が付いた

 先日乗った高速列車の切符(乗車券)を眺めていたところ、切符の台紙に列車車両の透かし(透けてないが)が入っていることに気が付いた。
 

中国の高速鉄道の乗車券(きっぷ)

中国の高速鉄道の乗車券(きっぷ)

 あれ、こんな写真は前から写っていたかなぁ?

どうも印象が無かったので、過去の写真とかをネットで調べると確かに青い切符になってからはどの切符もこの写真が入っていた。
 うーん、過去にも見ていて何気なく気がついていたかもしれないが、どうにも印象がない。

 ネットの資料によると2009年からこのタイプになっていたようであるが、あまり気にしたことが無かった。

 うーん人の注意力とはいかに適当なものかよくわかる。

乗り遅れても変更可能だった鉄道切符

中国の鉄道切符は乗車券と特急券という区別がなく、全ての切符が列車と座席を指定した指定券であることは、中国で鉄道を利用したことのある人なら知っている人は多いと思うが、実は乗り遅れても切符が有効であるという事実はあまり知られていないように思う。

 私も最近はじめて知ったこの事実なのだが、日本にはないシステムなのでちょっと驚きであった。

 実は先日もある列車に乗り遅れてしまった。
 (時計が狂っていたことに気がつかず時間を間違えてしまったのである。)

 駅に着いたのが列車の発車定刻の直後だっため、もしかしたら列車の発車が遅れていたら間に合うかもしれないとの思いで、駅員に切符を見せて
「この列車は行ってしまったか?」と質問したところ、案の定「もう出ちゃったよ」との答えが返ってきた。

 ああ、やっぱり駄目か、切符代が無駄になってしまったなとがっくりしかけた。ところがその駅員が立て続けに
「あと1時間後にもう一本あるから、窓口で変更の手続きをしてきてください」と言ってきた。
「ええっ?それはどういう意味?もう列車は行ってしまったよー???」

 私は意味が把握できなかった。

 いずれにしてもチケットを買い換える必要があるので、駅員の言われるままに教えられた窓口へ行った。
するとそこには改簽(gai3qian1)手続専用窓口というものがあり、どうやら切符の変更手続き専門の窓口のようである。

 「何時の列車?」と窓口の担当者が質問してきたので、希望の列車を伝えると何やら処理し始めた。
で、どうやら処理が終了して、機械から出てきた切符を渡され、更になんと、幾らかの返金があった!

「えええ?この返金は何???」

狐につままれたような思いで、切符と現金を受け取った。

 切符を確認すると、どうやら元々の列車が快速列車であり、今回の列車が普通列車であったため設定価格が違っておりその差額の分だけ全額戻ってきたということらしい。

 さらに「ん?手数料なし?」

 手数料を取られたらその分の発票を渡されるのがこの国の常であるので、渡されなかったってことは手数料がなかったということである。

 つまり整理すると、今回私の原因で列車に乗り遅れたにもかかわらず、手数料もなしで、列車の変更手続きが出来、しかも私の場合は幸運にも返金があった。
 なんと親切なシステムなのだろう。もちろん高い席を再予約すれば差額分だけとられただろうが、それにしても元の切符が無駄にならないだけマシである。

 しかし一体どういった根拠で今回の処理が行われたのか知りたくなった。

 改めて切符を見てみた。
指定日の指定列車にのみ有効」とある。これはよく理解できる。
しかし問題は次で「2日間有効」と書いてある。
 指定列車限りと書いてあるのに2日間有効だなんて、これはどういう意味であろう?

 切符の裏を見てみることにした。

中国の鉄道切符の裏側

中国の鉄道切符の裏側

 中国の鉄道の切符の裏には乗車規則が書いてあり今まで細かく読んでみたことはなかった。
 それによると、「もし時間通りに列車に乗れない場合、発車前ならキャンセルできる。あるいは一度だけ変更手続きができる」「ケガ、病気のほかは発車後のキャンセルは認められない」とある。

 このあたりの表現がものすごく微妙で、キャンセルに関しては発車前は可能で、発車後は不可能であることははっきり分かるのだが、問題は「変更」に関してで、文章中の「発車前」の条件がどうやら「変更」の部分にはかからないようである。

 あるいは「病気、ケガ」の認定条件が非常にゆるいので、窓口の判断に委ねられており、その判断としてほぼフリーで変更できるという解釈もできる。

 いずれにしても、現状では例え列車に乗り遅れても後続の列車に空席がある限り、切符の表の有効期間内の列車であれば変更手続きが可能なようである。

 他のサイトをいろいろ調べてみると発車後2時間以内に手続きをしなければならなかったり、変更は乗車予定駅でなければならないとか細かい条件がつくようで、また駅や切符の内容や時期によっては対応してもらえないなど、必ずしも一律の条件でも無いようだが、やはり乗り損ねてもすぐに諦める必要はないということである。

 振り返ってみれば、今まで、乗り遅れたと思って手続きをせず無駄にした切符が何回かあった。

 あの時このことを知っていればとちょっと悔やむが、今後は乗り遅れてもあまり慌てることもないことを知っていい勉強になった今回の体験である。

座席指定はまずできない

 中国でまだ遅れているなと思うところは、飛行機、列車、バス、劇場など場所を問わずほとんどの場所で座席指定が出来ないところである。
 もちろん指定席ではあるのだが、窓側がいいとかそんな個人の希望は一切聞いてもらえず大体は一番前から順番に席が売られる。

 故に飛行機や列車など、2枚組でチケットを購入したとしても並びで座れるかどうかは運次第で、ひどい場合だと連番にも関らず一列ずれて右と左の窓側に離れ離れになってしまうことも少なくない。

 更に列車の途中駅から乗車する場合、車両まで違ってしまう場合がある。

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 飛行機の座席とて、日本だと早いうちにチェックインすれば窓側・通路側の指定ができるが中国の航空会社でそれを尋ねてくれた会社はなかったような気がする。
 つまり中国では座席がどこかなどという客側の希望への配慮はほとんどされず、販売システムとして空いている場所にただ順番に押し込めているだけなのだ。

 もちろん、劇場などではエリアによって見え方が違って料金が違うので、そういったブロック単位の指定はできるが、何列目などという細かい指定はやはり出来ない。
 日本のコンサートホールなどでは、劇場に行くと一席単位の細かい座席指定が出来る。

最近の上海では映画館などで、座席指定ができつつあるように思うが、それもやはり一部で、社会全体に浸透しているとは言いがたい。

 まあ販売側がそんな対応であるが故に、座る客のほうも言うことを聞かず、座席指定があるにも関らず、勝手に他人の席に座る

 そして後からその席の切符を持った人が来ると「あそこが元の席だから交換してくれ」といった我侭なお客同士のやり取りが日常的に見られる。

 まあこれが中国の今までの日常なので、中国人達は特に不満もないようだが外国人から見ると非常に遅れたサービスと習慣のように映ってしまう。

 そう考えると、日本の航空会社の搭乗券発券機や、JR等の座席予約システムは非常に優秀である。

 まあ中国の鉄道や航空会社の体質から考えれば、座席指定と言ったサービスに発想が至るとは到底思えないが、できることなら日本からあのシステムを買って是非乗客サービスに役立てていただきたいと感じる今日この頃である。

進化しない中国の鉄道環境

上海駅の外観

上海駅の外観

昨年から中国版新幹線が走り出すなどして、高速化時代を迎えた中国鉄道であるが、列車はどんどん高速化するものの、乗車に関する手続きなどは相変わらず旧態依然のままである。上海市内にも切符の販売所は増えたものの、オンシーズンには未だに長い行列に並ばなければ切符は買うことは難しいし、その行列にも次々と割り込みが入ったりする。また、乗車前には2時間前から駅構内に入ることが出来るが、待合室待機を必要とし、発車15分前にようやく一斉にホームに入ることができる。飛行機の待ち時間と同じでこの時間が結構ネックで無駄である。

上海駅の待合室

上海駅の待合室

その2時間前という時間の制限ですら待ちきれないで駅の外で発車時刻を待つ乗客が大勢いる。中には次の日の列車を待つために駅前で徹夜したり宿泊する人も少なくない。日本でも地方に行くと待合室での列車の発車時刻待ちという風景は時々見かけるが、駅前にあんなに大勢待機している姿はまず見ない。

どうしてこんなに差があるのだろうか?列車は進化しているのにそれをとりまく鉄道環境が進化していないことに違和感を感じる。

上海駅のCRH

上海駅のCRH

いくつか理由があろうと思うが、まず決定的な違いは人口に対する鉄道の少なさである。昔の中国は同じ国内でも自由に移動がてきなかったらしいが、いまは仕事を求めて大勢の人が鉄道を利用するようになった。しかし、中国の鉄道はその国土、広さに比例するほど路線は多くない。大きな幹線のごく限られた地域にしか走っていないのである。具体的なデータはないが国土面積に対する鉄道路線延長は日本に比べるとかなり低いものになると思われる。それが証拠に春節時期における輸送のうち、鉄道が担う割合は一桁であるという。中国の列車はほぼ全席指定であり、たまに自由席を何故販売しないのかと考えたこともあるが、自由席を作ってしまうと人があふれ過ぎてしまうということであろう。したがって競争にあぶれた人がバスを利用するか駅前で次の列車を待つということになる。

 またもう一つの大きな違いに、切符販売窓口数の違いもあるのではないかと思う。上海でも市内に販売所はあるが数が少ないため、やはり駅で直接買うケースは増えてくる。駅で並んで買ったときに当日の切符がなければ次の日まで待つという状況が発生し、駅前で過ごして待つという状況が発生してしまうのではないかと思う。
 

 日本の場合、地方のJRのかなり小さな駅に行っても「緑の窓口」があるし、都内の山手線などにはほぼどの駅にも「緑の窓口」があり指定券や切符を買うことができる。都市内鉄道と都市間鉄道が同居しているのが日本であり、それが分離しているのが中国である。また日本は旅行代理店に発券機が置いてあり、かなりいろんな手段で切符を手に入れることが出来るので、ターミナル駅にがたどり着く前に切符を手に入れられるし、売り切れも把握できる。しかし、残念ながら現在の中国はそういう環境になっていない。旅行代理店でさえ切符を駅や販売所に買いに出向いているのが実情のようだ。これがどういった影響を与えているかというと、切符の取得に確実性がないため、早期の旅行計画を立てにくいということになる。結局手配が確実なバスに人が流れてしまう。
 日本から来る方から鉄道の切符についてたまに相談を受けるが、なかなか気の利いた答えを返してあげられないのが実情である。

 列車の車両が進化して高速化しても、こういった周辺の環境や路線の増強など輸送力そのものが改善されない限り、鉄道は単に運が良かった人の乗りものでしかなく、今の状況のままでは中国の交通事情を改善するような大きな力になっていかないと思われる。
そういう意味で、現在の中国の新幹線は、他の中国の色々なものと同じように、今のところパイオニアとしてのアドバルーンでしかなく、大動脈として欠かせないものとなっている日本の新幹線とその意味を同列に語ることはできない。
 新幹線が本当に中国の交通事情を変える力になるかどうかは実はこれから次第なのである。