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春秋航空の荷物重量規定が変更になり、エコノミーの無料枠が無くなった

 中国のLCCである春秋航空の荷物規定が変更になったようだ。

 春秋航空はもちろん上海―茨城便など中国在住者にとっては、貴重な一時帰国の足となっている格安航空会社である。

飛び立つ春秋航空機

飛び立つ春秋航空機

 今回どのように規定が変更になったのかというと、これまでエコノミークラスの場合、機内持ち込みが5㎏以内で、機内持込+委託荷物が総合計15㎏以内というのが従来の規定だった。
 これに対して新しい規定では機内持ち込みが7㎏以内となり、委託荷物の無料枠がなくなり、委託荷物は全て有料になってしまった。

 またビジネスクラスにあたるスプリングクラスは機内持ち込みが7㎏以内となり、機内+委託荷物は従来の25㎏以内から30㎏以内に拡大となった。
 ただし移行期間として当面はエコノミーでも10㎏以下の委託荷物を受け付けてくれるようだ。

 まあ、ぱっと見でスプリングクラスの金を多く払ったお客優遇が進んだように見えるが、荷物の分だけエコノミー側が安くなるのであれば、パソコンなど身の回り品以外の荷物が無い場合は、安くなる場合もあり、今後の運賃体系が気になるところである。
 これにより、私が前回「LCCは往復で買わないほうがいい」書いたように空のスーツケースの預け入れなどは無料ではなくなったので、費用最優先の場合はその都度見比べが必要な状況になった。

 ちなみにチェックインカウンターでの荷物追加のための費用は、上海―茨城の場合は距離が約1800㎞なので、5㎏あたり日本円なら1475円、人民元なら90元の料金となるが、ネットなどで枠を事前購入するとおよそ半額となる。
 費用を気にする方はに事前予約をして安く枠を買うか、スプリングクラスで予め込々の料金を選択するかは人によって判断が分かれるであろう。

 LCC利用者にとっては小さくないこの荷物規定変更のお知らせである。

春秋航空のお知らせ

ピーチ航空の上海発便に搭乗 その1 (搭乗編)

もう何か月も経ってしまったが、実はかのピーチ航空の上海乗り入れ初日に、上海側の始発便に乗って一時帰国してきた。
就航のニュースを聞きつけて、就航記念チケットがでるというので、すぐにネットでサイトを探してそのまま購入してしまったのである。

往復で732元(諸費税込み)という超格安だった!
これは恐らく私の上海滞在史上最安値の一時帰国チケットである。

そのかわり運航時間帯は上海浦東国際空港発がなんと深夜01:25発、羽田着が04:55というとんでもない時間帯である。

出発当日は、深夜発ではあったが、夕方に仮眠するほど余裕もないので結局21時には上海浦東国際空港についてしまい、チェックイン開始を待つことになった。
インフォメーションボードで確認すると受付開始22時50分とある。

チェックイン開始まで時間を持て余すことに関してはもともと想定内だったので覚悟はできていたのだが、空港内は予想外に混んでいた。

上海浦東国際空港の夜の中国人ツアー客の列

 深夜便でタイなど東南アジアへ行く利用客がぞくぞくと空港に到着しており、空港は非常に賑わっており、しかもレストランは夜間のため続々と閉店準備に向かっている状況で、ゆっくり過ごす場所が不足していた。

 実はリニアと地下鉄駅のエリアまで行けば、もう少し食べるところはあるのだが、空港のセキュリティチェックが厳しくなっていて、出入りが結構面倒臭く、結局その場からほとんど動かず時間を待つことにした。

今回受付はT2のHカウンターで、受付の案内の表示はまだ出ていなかったが、PEACHの文字が沢山書かれているボードを見つけた。

PEACHのロゴのボード

どうやら就航初日のセレモニー準備らしき様子である。

そばを見るとやはりチェックイン開始を待っているような上海人の母娘を見つけ、話しかけたところ、同様に安いチケットを見つけたので日本に行くことにしたのだという。

待ち時間中、一つ心配だったのは、チケット予約の旅程書には自動チェックイン機を使用してチェックインしてくれと書いてあったのだが、浦東空港にはピーチ航空のチェックインが出来るようなチェックイン機はなかったのである。

チェックイン開始1時間前くらいから、ようやく関係者らしき人々がちらつき始めたので、上記の件を関係者に質問してみたところ、日本向けの資料を丸翻訳した結果のチェックミスのようで、、「修正します」と謝られてしまった。

チェックイン準備が始まったカウンター

 まあ就航初日故のミスであり、この程度は仕方ないであろう。

 さて今回初便ということでセレモニーが行われ、航空会社の社長のあいさつの後、次々とチェックインが始まった。

チェックイン開始前のセレモニーの様子

 手続きそのものは普通の航空会社と同じだが、やや厳しかったのは荷物の重量チェックだった。

 実はピーチ航空の場合、委託荷物をゼロにすることが可能で、、というか委託荷物は有料オプション扱いであり、手荷物が規定重量を超えると委託しなければならないので、手荷物の重さチェックがあったのである。

 規定だと、機内手荷物は10キロ以内で(大きさ制限も)あり、今回は上海発便に対して委託荷物のオプションをつけなかった(日本発便は20キロだけ付けた)ので、機内荷物だけで規定重量内に収める必要があった。

ピーチ航空の手荷物チェックツール

 仕事上、どうしたってノートパソコンやそのバッテリーケーブルは必須なので、これだけでまず5キロになってしまう。
 さらに僅かの着替えを詰め込むとあっという間に10キロギリギリとなった。
(実はこのチェックの為にわざわざ新しい体重計を買った)

 と、このように私は苦労して重量調整して持ち込んだが、ほかの中国人客たちは結構気軽に大きなスーツケースを持ち込んでおり、事前に事情を把握しておらずその場でオプション追加しているお客を沢山見かけた。

 さて出国手続きを経て、ようやくゲート前まで行くと、再びセレモニーがあってようやく搭乗である。

搭乗直前のピーチ航空社長の挨拶の様子

 搭乗時に、ピーチ名物らしき?社員たちとのハイタッチでの乗り込みは照れたが、夜中ということで乗客もナチュラルハイとなっており、ノリは悪くなかった。
 航空機に乗り込んでからも、CAたちの独特のテンションの高さ故なのか、他の航空機にはない雰囲気が漂っていた。(続く

格安航空券はファースト・ビジネスクラスの恩恵?

 最近自治体の首長がファーストクラスに乗るべきか否かという話題が出ていたが、これに関連して、色んな航空会社の運賃を見ていたところ、ファーストクラス(F)やビジネスクラス(C)とエコノミーの運賃格差が思いのほか大きいことに気がついた。

 例えば東京-ロンドン間をJALのサイトで8月21日発25日戻りの条件で検索すると、

・Yエコノミー 229,500円、147席=33,736,500円(33.87%)
・プレミアムエコノミー 312,000円 40席=12,480,000円(12.53%)
・Cクラス 680,000円 49席=33,320,000円(33.45%)
・Fクラスで2,508,000円  8席=20,064,000円(20.15%)
という結果が出た。
(料金はいずれもその時のクラスの最安値)

 上記の数字の右側は、クラスごとの席数と満席となった場合の収益、その割合を出したものである。

 これによると満席(244席)の場合の収入総合計は99,600,500円となるが、そのうち実に50%以上が、座席数の23%しかないCとFで占めている。

 さらにプレミアエコノミーを加えると、39%(97席)の座席で66.13%の収益となる。

JALの機体

JALの機体

 一般的に航空便は搭乗率60~70%で採算ラインと言われるが、収益の面から言えば、例えばエコノミークラスがガラガラでも、プレミアエコノミーやCクラス以上が埋まっていれば採算が取れてしまうことになってしまうものと推測される。

 つまり、極端な話を言えばエコノミークラスのお客がいなくてもアッパークラスさえ埋まれば航空会社として採算上は問題ない状況だといえるのである。

 もちろん、エコノミー席は人を乗せれば乗せるほど利益が増えるので、空っぽで良いということにはならないのだろうが、エコノミーに力を入れるよりアッパークラスへの集客に力を入れることが航空会社にとって遥かに大事ということになる。

 もし航空会社がこういった格差運賃を止めて全員均等運賃にしたすると、上記の数字を例にとると、単純な頭割りでは一人の往復運賃は408,000円となりエコノミーの2倍にもなってしまう。

 このように高価な座席になってしまうと恐らく座席は7割も埋まらず、航空会社は利益を上げることが出来なくなるだろうと推測され、この路線の運航は出来なくなるだろうと予想される。

 それ故に、各航空会社では座席の快適性を含めたサービス内容で格差を設け、敢えて運賃に格差を発生させ、採算はアッパークラス、利益はロークラス(エコノミー)というお客の区分を行っているのだろうと推測される。

 このようなことからエコノミー席にはシェア争いのために席埋めだけを主眼にしたような極端な格安航空券も出まわることになるわけで、私のような格安エコノミー専門の人間は、実はこういったFクラスやCクラス利用者が採算を保持させてくれている方のお蔭で、格安で飛行機に乗れているとも言えるのである。

 しかもこうやって裾野を広げることによって、その航空会社の宣伝にも繋がっているということも出来る。

浦東空港の日本航空機

浦東空港の日本航空機

 ではロンドンのような遠距離ではなく、上海のような近距離ではどうだろうか?

 同じくJALで東京(成田)―上海浦東の近距離運賃を調べたところ
・Yエコノミーで29000円、207席 6,003,000円
・Cクラス95000円 30席  2,850,000円
で、総計237席、満席の場合の運賃合計8,853,000円という数字が出た。

 この場合アッパークラスのCクラスだけでは収入は全体の32.19%にしか過ぎない。
 ただ、ネット上で見つけた下記サイトによれば東京―福岡の運航コストが114万円と推測されていることから導き出せば、東京―上海間の運航コストも恐らく片道130~140万円となるのでは推測される。

<参考:飛行機の運航コスト>(外部サイト)

 まあ機材も距離も会社も運営形態も違うので140万という数字がどのくらい正しいかはわからないが、仮にこの数字を基準にして上記の上海便のコストを見ると、往復280万程なのでやはりCクラスが全部埋まれば辛うじて採算は取れる値になると見込まれる。

 もちろん、エコノミー席がどんどん埋まれば利益になり、上記の比率だと彼にCクラスが空でもエコノミーが50%埋まれば採算が取れるような数字バランスのようである。
 このように短距離の場合はエコノミーの比率が高いながらも、やはりアッパークラスで採算を見ているようである。

 ところで、各航空会社ではマイレージの上級会員に対してアップグレードサービスを行っているのを見かけるが、あれはどういう意図なのだろうかと考えてみた

 私の勝手な推測だが、恐らく会員に対してアッパークラスを体験してもらい、次回以降の利用に繋げたり、心地よさを口コミで伝えてもらう広告役のような狙いがあるのだと思われる。
 さらに利用者が満足している表情を、通路を通る他のエコノミー客に見てもらい、ステイタスへの憧れを持ってもらうという狙いもあるかもしれない。

 そして何よりも、1人がアップグレードで移動することにより、その分だけエコノミー席が空き、直前搭乗の新しい旅客を載せることが出来て、収入を上乗せすることができるというメリットもある。

 いずれにしても、航空会社というのは、乗客のステイタスや虚栄心をうまくくすぐりながら営業しているビジネスモデルといえる。

 ただ、あまり格差を煽りすぎると逆効果で、機内のトラブルになる原因となると先日のネット記事で報道されていた。

機内で暴れる乗客、ファーストクラスの存在が原因?

 どうも人間というのは、自分が得られない豪華さを享受している人の姿を見ると、自分が払っている航空運賃の安さの仕組みを知らずに、不平等だと腹を立てるようである。
 もし産経新聞が、今回の舛添騒動の冒頭に知事のファーストクラス利用の記事を意図的に持ってきたとするならば、僻みやすい都民や日本国民を焚き付けるのに最も効果的なネタだったということになるが、果たして真相はいかに?。