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上海は5年前のガイドブックが役に立たない

 上海ほど古いガイドブックが役に立たない町はないという気がする。

 2010年の万博後はやや変化の速度が落ちたような気もするが、それでも結構激しい変化をしており、ある時点での状態を切り取った印刷物のガイドブックはあっという間に役立たずになる。

 東京であれば5年前のガイドブックであっても、8~9割方はその情報は生きており、おおよそ新たに買いなおす必要などはないのだが、上海はそうはいかない。

 上海の場合は交通の変化や飲食店の入れ替わりが激しくて、5年前の資料の半分くらいは役立たずになっているのではないだろうか?

 実は今回写真のような5年前の上海の路線バスの本をたまたま引っ張り出して、目を通してみたのだが、やはり3~4割は使えない情報になっていた。

2011年版の上海のバス乗り換え案内

2011年版の上海のバス乗り換え案内

 5年前にあったバス路線がなくなっていたり、バスターミナルが建て替えのために移転しているケースがかなり見受けられたのである。

 もうこの本を見て行動するのは危険に近い状態となっており、迂闊に本に従って行動すると迷子になりそうである。

 上海の街は何故こんなに変化が激しいのかを考えると、やはり近年の地下鉄路線の急激な拡大が原因のように考えられる。
 実は上海では毎年12月頃になると、各地域で路線の延伸、新規開業が相次いでおり、それに伴う並行するバス路線の改編や駅を中心とした交通体系への組み換えなどが行われるため、その都度従来のバス路線は廃止・路線変更が行われてしまうのである。

 私の記憶では、少なくとも2010年の上海万博の前年くらいから昨年2015年末までは毎年6~7年連続して軌道交通(地下鉄)の新路線が開通しているはずだから、それに併せてバス路線も組み替えられているはずである。

 故に、5年前のガイドブックに載っていた路線も、逐次組み替えられており、廃止とまではならなくても、起終点の場所や途中のルートが細かく変更になっているケースは非常に多い。

 こういった古い情報に失敗しないようになるべくインターネットで最新の情報を探して確認してから行動するのが賢明なのだが、インターネットもまた更新頻度はまちまちで、サイトによっては古い状態のまま更新されていなかったりするので非常に厄介である。

 本来は事業主体であるバス会社や運営会社が直接情報発信をやってくれればいいのだが、どうもこの国はまだ情報発信や広報が上手ではないようで、情報があまり正確でなかったり、場合によってはサイトそのものがない場合も非常に多い。

 故に第三者が作ったサイトが頼りなのだが、結局は2次的な情報になってしまうのでやはり正確さに欠けてしまうのである。

 IT社会と言われ始め久しいが、5年前のガイドブックが役に立たなくなってしまう上海では、いかに正しい情報を見つけるかというのは未だ以って難しい課題なのである。


結局見なかった万博

とうとう昨日で万博が終わった。

結局上海にいながら見ずに終わった。

まあ厳密に言うと、会場内にはほんの一瞬だけ仕事がらみで入園したので、カウント上はあの7300万人の中に含まれるが、実際滞在したのは1時間半程度で、パビリオンはひとつも見ていない

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もともと万博に特別期待感を持っていたわけでもないし、人ごみも好きではなく、それほど行きたいという欲求はほとんどなかったが、結局閉幕までゆっくり見に行く余裕がなかったから行けなかったというのが本音である。

 今年の春から非常勤となった同僚があまりにも安易に仕事に穴を空けるのでそのフォローに追われ、かつその穴の影響をモロに被ったというところであろうか。いいわけにしたくないが自分の仕事もどうも最近覚束なくなった。

 もちろん、この半年間のどこかで時間を切り詰めれば何時間かの入園時間ぐらい捻出できたのかもしれないが、とてもあの会場内で何時間も無駄にして行列に並ぶような精神的な余裕は生まれなかった。

 まあ万博なんぞ所詮お祭りごとなので、特に行けなかったという後悔はないが、平気で他人に尻拭いをさせる同僚に猛省を促したいと思うことしきりである。

 もっともそういう人間は、どこへ行っても結局同じ行動するので、いずれどの社会からも干されると思われ、私が直接何か言う必要も無く、故に今はぐっと言葉を飲み込んでいる。

無駄だった上海万博

 尖閣諸島の漁船衝突問題で日中関係が揺れる中、上海万博の入場者数が開幕以来最高人数を記録したという。

単に入場者数のことだけを考えれば、事務局としては喜ばしい限りだが、中国国民の目を世界に向ける意味として果たして成功しているのかを考えればその成果は非常に疑わしいものといわざるを得ない。

 今回の尖閣諸島関連の、双方の主張は主張として理解はするが、その表現方法に関して言えば、結局は万博を開催してもしなくても変わっていないように思う。
五輪、万博と経て世界に国民の目を向けるべき大きなイベントが2つも開催されたはずなのに国民が世界を見る目や世界に対する姿勢は何もかわっていないのだ。

ネット上ではいまだに、「打倒日本帝国」だの「賠償要求」せよだの、高圧的な姿勢で日本を非難するネットの書き込みが相次いでいるという。
日本でもネトウヨという存在があるようにネット上での発言はとかく過激になりやすい傾向にあるが、そうはいっても日本人学校にレンガを投げ入れるような暴力的な示威行為はまず見られず、よほどのことがない限り暴力的な行動にでることはない。

 結局は相手の立場を理解せず一方的に主義主張を高圧的な手法で実現させよという伝統的な過激なやり方は万博開催後半になろうという現在でも何も変わらない。

つまり、上海万博が世界や世界との付き合い方を学ぶ場に何もなっていないのが現実なのだと思う。

「踊り」や「展示」を見せただけでは結局は世界を何も学べないし、ましてや付き合い方を知る由もない。

しかも新聞報道で現実の日中関係、つまり国際関係の緊張が伝えられる中、開幕以来の入場者数を記録してしまう上海万博。

こんな社会の現実からかけ離れた単なるお祭り騒ぎ的な遊園地でしかないこんな上海万博に何の意味があるものか?

原文