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上海のタクシーが値上げを検討しているらしい

 国際燃油市場の値下がりによって航空機やタクシー運賃に加算されていた燃油特別加算運賃、いわゆるサーチャージは全国的に取消や値下がりの傾向にあるのだが、どうやら上海では逆に値上げを検討しているという東方網のニュースを目にした。

 現在3キロまで初乗り13元(+燃油費1元)となっている運賃を1元引き上げて14元にしようというのだ。

 さらに距離加算運賃を1キロ2.4元から0.1元引き上げて2.5元にしようという案が出ているという。

 或いは初乗りは13元のままで距離加算を1キロ2.7元に引き上げるという別案も有るらしい。
 いずれにしても値上げを検討しているのは確かのようで、現在の燃油費の扱いがどうなるか分からないが、少なくとも距離加算は値上げするのが既定路線らしい。

 記事によると昨日10日に公聴会が開かれ、識者だか市民代表から意見を聞いたが、概ね値上げに賛成だとしているようだ。
 もちろん反対者もいたようだが、日本の首相の私的諮問機関の如く出来レースなのかどうか知らないが、どうもそのまま案が通ってしまうような雰囲気の記事だった。
 具体的にいつ値上がりすると、そういったことまでは書かれていないが、原油の値下がりよりも人件費の値上がり分のコストの影響が大きいようで、雰囲気的には上海のタクシーは春くらいまでにまた値上がりが避けられないような印象になっている。

上海のタクシー

上海のタクシー

アバウトすぎるバス運行

 昨日、上海虹橋空港T1と上海虹橋駅の中間にある東交通中心でバスに乗ろうとしていた時のことである。
 まず19時頃に乗り場に着いたのだが、タッチの差で一本前のバスが行ってしまい、バスの出発時刻案内表示の電光掲示板には次のバスが19時15分と表示された。

 15分も待つのは少々面倒くさいと思ったが、誰が待つ帰宅でもないので急ぐ理由もなく、乗るよりほかに帰れないので仕方なく待つことにした。

 そしてその時点ではまだ次のバスが到着していなかったが、待つこと7~8分してようやく次のバス車両がやってきた。

 で、乗り込んで出発時間を待つことにしたのだが、乗り込んだ直後に何と電光掲示板の出発予定時刻が19時30分に変更されてしまった。
 「おいおい、前の便から30分差かよ、、」
と心の中で驚いたが、前述のとおりそのバスに乗るよりは他はなく、急いでも仕方なかったので、そのまま待つことを決めた。

上海941路のバス車両

こんな傾いたままの車両もある。

 ところがである。

19時20分頃になってバスの運転手だけが乗りこんできた。
 出発予定時刻までにはまだ10分ほどあり、慣例ではバスの運転手は1~2分に前にならないと乗らないはずだが、随分と早い乗り込みである。
 すると運転手はエンジンをかけ始めた。

 「え?出発?」

 すると、窓の外の電光掲示板が突然消され、その瞬間にバスの運転手は、ドアを閉め車体を走らせ始めた。

 ずいぶん時間表示が適当すぎやしないかと思ったが、まあ早く出発できたのでヨシとすべきところではあったのだが、実は問題はもう一つ残っていた。

 今回乗った路線は料金係が集金に来る路線なのだが、実はその料金係を乗せずにこのバスは運行を始めてしまったのである。

 「あれぇ、どういうことかなぁ?もしかしてタダ乗りOK?」

 などという淡い期待抱かせる状況のまま、バスはそのまま進んだ。

 実は私の降りるバス停は出発点から2つ目のバス停であったので、すぐに到着したのだが、ナントそのバス停で料金係の人が乗り込んできたのである。
 そして、ここで降りる人からまず料金を徴収していた。

 「ここにいたのか、ここで何してたんだろう?」

 確かに料金さえ収受できれば最終的に辻褄はあうのだろうが、それにしてもなんというアバウトな運営なのだろうか?

  上海にいて8年を超えているがいつもながら驚かされる上海のバス運行のアバウトさである。 

遠くに行くほど割高になる中国のタクシー

 日本と中国で同じように各都市ごとに運営されているタクシーだが、実は料金体系の慣習について、日中で大いなる差が存在する。

 それは中国のタクシーは遠くへ行くほど運賃が割高になるように設定されている点である。
 これはどういう事かと言うと、中国ではある一定以上の距離を越えると、出発地点へ戻るための営業補償として、距離加算が割増しになるという仕組みが慣習として取り入れられている。
 つまり僻地などへお客さんを運んだ場合に戻りのタクシーは営業が保障されないのでその分の補償を、僻地へ連れていったお客が面倒を見るという発想になっている。

上海のタクシー

上海のタクシー

 たとえば上海の場合を例にとると、現在初乗りは3キロまで燃油費込みで14元、3キロ以降は10キロまでが1キロあたり2元、10キロを越えると1キロあたり3元となり、10キロを境に距離加算費が50%もアップする。(参考:空港ドットインフォ
 実際の料金で言えば3キロまでが14元、10キロちょうどで28元、20キロちょうどで58元、30キロで88元とどんどん割高になる印象となる。
 このあたり、料金の単価は違えど中国のどの都市でも一定距離を越えると割増運賃が加算されるのがこの国の慣習となっている。

 しかしこの点について、日本の東京のタクシーの状況を見ると、2キロまでの初乗りが730円、その後280mごとに90円増しと設定され、合計金額が9000円を超えると超えた分が1割引きとなり、こちらは距離が伸びるほど割安になるように設定されている。

 まあ東京のタクシーは元々の運賃単価が上海より遥かに高いということはあるのだが、遠くへ行くほど割安になるのが日本のタクシー運賃設定であり、中国とは真逆の対応となっている。

 それ故に、例えば30キロの距離ならばタクシーを乗り通すより10キロごとに2回乗り継いだ方が安上がりになるという現象も発生する。

 ただタクシーに乗るときは大体そういうケチ臭い料簡では乗らないはずなので、乗り継ぎなどはとても面倒くさく、結局はその料金体系によってうまくタクシーに儲けられてしまうのが中国のタクシー事情となっている。

上海地下鉄の優先席マーク

上海は妊婦さんの電車通勤が結構多い

 先日、旧サイトのブログ上で「妊婦さんと太ったおばさんの見分け」という文章を書いたが、今朝も地下鉄に乗った時に沢山の妊婦さんに遭遇した。

 幸いと言うか、今日は自分が席を譲るポジションに無かったのと、他の人が譲って妊婦さんたちは無事座ることが出来、私が気をもむことはなかった。
 それにしても上海の地下鉄ではかなり沢山の妊婦さんが乗車しており、妊娠しても出産ぎりぎりまで働いている様子が伺える。

 私も長らく日本で電車通勤を行なっていたが、日本ではまず女性の電車通勤者が中国ほど多くないし、ましてやラッシュ時間帯に電車に乗るこ姿はほとんど見ないので、そんな気を使うことも無かったと記憶している。

 しかし、現在の上海では実際に多くの妊婦さんが地下鉄で通勤している。

 何故こういった風景の差が出るのかについて考えてみたが、文化習慣と制度による違いが大きいのかなと考える。

 日本では最近でこそ夫婦共働きが増えて来たが、私が子供の頃は女性は結婚すると専業主婦となり働きに出ないケースが多く、今でも女性の職場は通勤で遠くに行くより、比較的自宅の近場で仕事をしているというイメージがある。

 ところが中国では労働環境の男女差があまりないので、女性でも妊娠出産のほんのわずかな時間を除いてはずっと働いており、子育てをしながら働き続けるため、結婚したり妊娠しても当たり前のように働き、出産の時だけ少し休む習慣になっている。。
 また、制度の違いも大きく、日本では産前6週間(多胎の場合は14週間)、産後8週間の出産休暇が認められ、さらに1歳までは育児休業が認められており、その後の配慮義務まで決められている。
 これに対して中国では出産休暇は全部で90日間で産前15日間、産後75日間が認められていて産後の規定は日本より長いくらいだが、産前は非常に短く、つまり出産ぎりぎりまでは休業は保証されない法律になっている。

 もちろん15日より前についても妊婦さんへの保護規定などは存在し、社会から守られる存在にはなっているが、完全に休める状態にはなっていない。

 15日と6週といえばその差およそ一か月であり、予定日の2週間前から休めるか1ヶ月半から休めるかという差は大きい。

 これが街の風景の妊婦の人数の違いに大きな影響を与えていることは間違いないという気がする。

 ただ、日本の場合は産休期間の給料は保証されず健康保険から給付が給料の6割程度あるだけだが、中国は休める日が少ない反面給料はずっと保障されるので、一概にどちらがいいとも言えず、中国としては休んでお金が減るより働き続けられるほうが有り難いのかもしれない。

 いずれにしても上海では、女性が出産ぎりぎりまで働き続ける習慣文化になっており、私の方は通勤時間帯の電車に乗るたびに気を使う日々が続いている。

上海地下鉄4号線は環状運転を諦めるべし

 先月、地下鉄3号線の混雑を理由とする3号線の分断問題について一度文章を書いたが、それから3号線に乗るたびにいろいろ思考を凝らして見た。
9月16日「本当に上海地下鉄3号線は分断されるのか?」)

 で、私が思うに3号線を分断するより4号線の環状運転を諦めた方がいいのではないかという考えにいたった。

 上海の地下鉄4号線というのは、山手線や大阪環状線のごとく上海の都心部をぐるっと囲んで環状運転を行なっている路線で、上海市としても大都市の一つの理想要件として考えてこの路線を建設したのだと思われる。(日本の発展の真似?)

 しかしながら、都市の設計理想とは裏腹に道路の環状道路と違って、都市の環状鉄道は環状であることにそれほど重要な意味を持たない気がする。

 自動車交通の場合は、環状道路というのは都心部に流入する交通車両を減らし、混雑回避や環境改善に役立っていると言われる。
 それに対して鉄道の乗客は環状線の利用により、ショートカットされ時間を短縮できる可能性もあるが、放射状の路線がそれぞれぞれ都心部を貫いていれば各所で連絡する可能性が高く、乗換の面倒くささを考えれば都心で一回で済ますほうが楽であり、わざわざ乗換回数を増やして環状線に乗り換えるメリットはほとんどない。
 実際、上海の地下鉄網はそういう都心での乗換えのほうが楽な状況になっている。

 しかも、上海の地下鉄4号線は環状運転を行なうメリットがそれほどない場所ばかりを走っている。
 山手線や大阪環状線が環状運転を行なうのは、郊外へ向かう列車のターミナル駅を結ぶから意味があるのであり、実際山手線は東京、品川、渋谷、新宿、池袋、上野、秋葉原など外へ向かう路線のターミナル駅を結ぶ役割を担っている。

山手線には新宿・代々木・原宿に駅がある。

東京の山手線

 これに対して上海地下鉄4号線のルートは、上海火車站駅こそ郊外へのターミナル連絡駅だが、あとは地下鉄同士の連絡駅ばかりである。

 まあ3号線との共用問題が無ければ4号線の環状運転を否定する意味はないが、運転密度の関係でどちらかを分断する必要があるなら、諦めるならのはやはり4号線の環状運転だという気がするのである。

 3号線の乗客が平均何駅区間乗るかは分からないが、起点から終点までの乗り通す人も皆無ではないだろう。
 それに対して4号線の乗客は、常識的に考えて最大でも全線の50%しか乗らない
 当たり前の話だが環状線で50%以上乗るのは、乗車方向を間違えた客でしかなく、一周全線乗るのは暇な鉄道フアンか、寝たままの人くらいなものである。

 しかも放射状の路線と各駅でクロスするので、都心部を貫くショートカットが可能で、環状線の1乗客あたりの利用区間はますます短くなるだろう。

4号線の路線図

4号線の路線図、左上の黄色い部分が共用部

 そう考えると、4号線について環状運転にこだわる理由はますます低くなり、環状運転を諦めて3号線に接続する宝山路(或いは上海火車站)駅から虹橋路駅までのC型運転で線路容量いっぱいまで本数を増やすだけで、利便性の向上は十分だという気がする。
 もちろん3号線も共用部が無くなれば、線路容量いっぱいまで本数を増やせる。
 つまり利用客の立場を考えれば、環状線を諦める方がはるかに効率的と言う気がするでのである。

上海地下鉄3号線と4号線の合流点

上海地下鉄3号線と4号線の合流点

 ただ現在の状態から移行するなら、既存利用客のためにこの分断の起点駅となる宝山路駅と虹橋路駅での乗換えの利便性を確保することは必要で、東京の御茶ノ水駅のような形で行先方向別のホーム設置するなどの改造の配慮は必要だろう。

 いずれにしても将来の需要予測を考えずに路線の共用などという安易な手を考えてしまった影響で、どちらかの路線が分断の危機に立たされているとうことになる。