上海地下鉄10号線に支線がある理由

 2010年に開通した上海の地下鉄10号線だが、この路線は西側の末端で、龍渓路駅から上海虹橋国際空港側と龍柏・航中路方面への路線に分割され、Yの字型の路線網体系となっている。
 私は以前から何故10号線は途中で分岐しているのだろうと不思議に思っていた。
 10号線の基本構想は虹橋空港・上海虹橋駅という一大ターミナルへの乗り入れのはずで、龍柏・航華新地区という住宅団地はそれなりに人口が多いことは承知しているが、
わざわざ地下鉄の支線を設置するような場所かと言えば、少々疑問が湧く場所だった。
 まあ交通需要がそれなりにあったとしても、上海の軌道交通網の中で路線が途中で分岐している箇所はほとんどなく、この10号線のほかは今のところ11号線だけで、分岐する路線はどちらかと言えばは例外なので不思議に感じていたのである
 しかも11号線は昆山へのルートが嘉定へのルートから分岐するといった大義名分があるが、10号線の場合はいかにも中途半端であった。

 で、ようやく支線がある理由が最近分かったのである。

 実は紐解いて見れば答えは簡単で、10号線の支線には電車の車両基地があるというのが最近分かったのである。
 位置的には紫藤路駅の南側のブロックの敷地内に車両基地が設置されている。
 一応、地下から地上には出てきているものの、車両基地の上部は現在ビルを建築中の為、塀の外から中を窺い知ることは出来ないようになっている。
 だが、確かに車両基地があるような架線が見え隠れするし、この敷地には将来地下鉄博物館が出来るようなことが工事の目隠しパネルに書いてあり、車両基地を生かしたレジャー開発などが行われるようである。
 つまり10号線に支線がある理由は、本線のすぐそばに車両基地を設置できるような場所が確保できなかったため、龍柏地区に車両基地を設置し、引き込み線を兼ねて旅客輸送が可能な支線を設置したというのが実情のようである。
 紐解いてみれば単純な理由であるが、龍柏地区に路線を引く人知れぬ非常に深い理由があるのかも知れないと深読みしていた私には、ちょっと拍子抜けするような理由だったのである。



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