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茨城空港になんとCAが就航、台北からのLCC乗入れも決定

前々からニュースになっていたことではあるが、杭州から茨城空港への中国国際航空(CA)便の乗り入れが実現した。
(茨城空港公式サイト

とはいえ週末だけの週2便である。

これは以前から書いているように、茨城空港が航空自衛隊の百里基地と同居している都合上、平日の共産圏からの航空機乗り入れが制限されているためで、この杭州便以外にも深圳便がやはり南方航空によって週末だけの週2便の変則運航となっている。

まあそれはそれとして、中国国際航空(以下CA)という航空会社が茨城空港に乗入れるということがちょっとビックリなのである。

中国でCAと言えば、純然たるナショナルフラッグキャリアで国航と呼ばれるほどに国家色の強いキャリアであって、当然のことながら政府要人の御用達キャリアとなっている。

中国国際航空B737-800

中国国際航空B737-800

 中国国内の運用状況を見ても主要幹線にしか飛ばないし、天候が悪化すれば競合キャリアに先駆けて真っ先に運休して安全第一で運行し、ほかの航空会社とは一線を画した格式があるような航空会社である。

つまりそんな中央政府御用達航空会社が、茨城空港のようなLCC仕様の小さな地方空港、しかも自衛隊基地と同居している空港に乗り入れることになったのだからとっても驚きなのである。

むろん、そこは一応民間機である建前上、民間交流ということで政治的な意図を以て敢えてCAが乗入れてきたと考えられなくもないのだが、やはりちょっと不似合というのが私の印象なのである。

これに対して先週新たに茨城空港への乗入れが発表された台湾のVairはLCCであり、まあ茨城空港に相応しい(?)受け入れ相手とも言える。
こちらは同じ中華圏のキャリアでありながら、共産圏ではないため毎週火・木・土・日の週4便が認められるようである。
Vairの乗入れは3月15日からとのことで、今後この乗り入れが始まると茨城空港の日曜日は中華圏便の到着ラッシュとなる。
11:10(台北)、12:20(上海浦東)、14:50(深圳)、17:00(杭州)、18:30(上海)と5本立て続けて到着することになり、しかも国内線(4本)を上回ってしまう。

逆に水曜は、恐らく百里基地側の都合により国際線の乗入れが全く行われていないので、国内線のみの運行となり、日曜との全く違う極端な状況となっている。
もっともこのような運航体制の方が空港売店などの人員体制も配置しやすく、中国語担当の店員は水曜日に休ませればよいこととなる。

昨年1970万人を超えた訪日観光客だが、まだまだ増加させるための布石が茨城空港において今年も打たれているようである。

中国人の訪日客は2015年500万人をほぼ達成、前年の2倍!

 先ほどJNTO(日本政府観光局)の統計データを覗いたところ、2015年12月の数字はまだ出ていなかったが11月までの累計数字で464万6700人となっており、2015年年間で、中国からの訪日外国人客数がほぼ500万人を達成しそうな状況であることを発見した。
 11月時点その差35万人であるが、11月も月間36万人であることから言えば500万人はほぼ確実ではないのかと見られる。
 2014年の数字が240万人であるから、2倍にも増えてしまったことになる。
 人民元と日本円のレートで円安であるとか、とにかくいろいろ理由はあるだろうが、とにかくすごい数字である。

春秋航空A320

春秋航空A320

 500万人という数字を何か体感的に分かりやす説明する数字を考えたが、まず月並みだが東京ドーム100杯分であり、噂の新国立競技場のキャパ6万5千人で割っても77杯分となる。

 さらに日本の総人口比から言えば約3.9%にもあたり、25人に一人は中国人観光客ということになる。
 また今年成人式を迎えた人は121万人だというから、その4倍もいたことになる。
 さらに中国以外でも同じ中華圏で言えば、台湾が11月までに360万人、香港が130万人であることから、2015年の年間累計では中華圏から1000万人の訪日者がいたということになり、実に日本の人口の約8%となる。

 これを1日当たりに均せば、毎日2万7千人の中華圏の人が日本へやって来ていたことになるわけで、空港だけでなく日本国内が中国語だらけになっていたのも頷ける数字である。

 これだけ、訪日客がいると訪日ビザの発給もてんやわんやであると察せられ、2014年の上海の総領事館における年間発給数が80万件だったことを考えると、2015年は150万件以上は確実で、領事館の皆さまの事務作業もさぞ大変だったと察せられる。

 ちなみに2014年の数字では北京の日本大使館が50万件の発給数、広州の領事館が28万件の発給数であり、いずれも2015年は2倍前後になると推測すると北京が100万件、広州が50万件を達するということになる。

 まあ、普通はこれだけ事務作業が膨大化すると領事部の省力化のために、ノービザ許可でも良いのではないかという意見も出てくるのだろうが、そこは13億人の人口を抱える中国とういう国家相手の話であり、事務作業が幾ら大変でも一定の歯止めをかけつつ受け入れなければ、13億人の人口圧力の前では日本というの国土のキャパがパンクしてしまうだろう。

 無論ビザ制度の維持は国内安全維持のために、就労目的の低所得者の流入を防ぐという本来の意味が第一だと思うが、現段階においては物理的な歯止め措置の意味合いの方が強くなってきてしまっている気がする。

 数年前に掲げた観光立国の目標は確か平成28年までに1800万人の訪日観光客誘致であり、2015年はすでに前倒しで達成しそうな状況となっているが、中国からの訪問客急増がその原動力となっていることを考えると、果たして計画で描いた理想通りなのかちょっと心配になる。
 お祭りにも似た中国からの訪日客の急増っぷりは、今後どうなっていくのかちょっと予測がつかず、このまま伸びるのも、逆にブレーキがかかるのもちょっと怖いなと感じる今の状況である。

茨城空港に春秋航空日本が消費税免税店を作ったらしい

 先日、春秋航空の親会社の春秋旅行が日本のホテル業に進出することはブログに書いたが、今度は免税店を作ったというニュースを目にした。

 ニュースによると春秋航空が2010年に作った日本の子会社の春秋航空日本が、茨城空港内に「Spring shop」という免税店を開業させたとのこと。
 日本の家電量販店で有名なビッグカメラと共同で設置し、茨城空港の利用客に向けて免税品販売を行うということらしい。

 ただちょっと気をつけなければいけないのは、このSpring shopは免税店と呼ばれてはいるが、免除されるのは消費税だけということのようだ。
 つまり消費税以外の税金は免除にならず、例えばたばこ税や酒税といった税金は免除にならないので、いわゆる出国審査後に免税で買い物をするお店とはちょっとばかり種を異にする。

 もちろん、海外旅行客や日本人の長期海外滞在者が対象者であることには変わりなく、消費税分だけ国内の市価よりは安くなる。
 酒や煙草については国際線の出国審査後の待合室に永山という小さな免税店が2010年から設置されており、こちらを利用すると酒税・たばこ税も免税されるので圧倒的に安くなるが、それ以外の品物は原則同じ価格となる。(価格競争は別として)

 で、出国後の免税店ではなく出国直前の消費税免税店で品物を買える店があると何が便利かというと、機内に持ち込まず委託荷物に含めることが出来るという点になろうか?

 また空港外での買い物した場合に比べ空港まで運ばなければならないという労力がなくなる点もメリットである。

 ただまあこれは利用者側から見た空港の免税店のメリットであり、言ってしまえばどこの空港でも同じことではある。

 しかし、今回春秋航空日本がこの茨城空港に免税店を作ったのはもう少し別の狙いがあるような気がする。
 まず茨城空港の国際線は中国線しかないので、マーケットはほぼ中国人客オンリーとなるため、品揃えに無駄がなく売れるものだけを置ける効率の良い場所ということになる。

 そして、ここからは実際搭乗していないので想像でしかないが、春秋航空側が機内でカタログを配布し予約できる体制となっているのではないかと想像する。
 こうすれば、帰国時までに空港へ品物を配送しておけば良く、お店で余分な在庫を抱えるためのスペースは不要になる。

 さらに、Spring shopでの販売時に春秋航空利用者なら荷物の追加委託料金の目安を示してやったり、委託料金の割引のタイアップを行えば商売としては完璧だろう。
 つまり物品販売だけでなく、委託荷物の追加徴収でも儲けると言う意味で、二重の意味で儲ける戦略としてこの免税店を設置したような気がするのである。

 現在、茨城空港には上海から春秋航空が週8便、深圳から南方航空が週2便(土日)、そして今月1月末から杭州から中国国際航空が週2便(土日)を運航することになっており、ますます中国人客が増える茨城空港となっている。

 まあ自衛隊の関係で、これ以上は中国の航空会社の便を増やすには限度があるようだが、春秋航空では「春秋航空日本」という建前上日本資本の会社となっている航空会社もあり、今後はこの会社を使って、茨城空港から中国への国際線を増やす可能性もあるかもしれない。

 つまり今回はそういうことを睨んでの免税店開店だという気がしないでもない。

 この免税店には日本のビッグカメラが参加しているとは言え、日本への爆買いツアーまでも中国側で利益をさらおうとするこの中国企業の商魂は実に恐れ入る。

深夜の羽田空港枠が中国便に狙われている。

2010年に羽田空港の深夜発着枠が開放され24時間化して久しいが、最近中国の航空会社が、比較的枠に余裕のある深夜枠を狙って乗入れてきている。

 ここ1~2年の中国からの観光客増加に象徴されるように、日中間の航空便市場でも毎月のように中国からの日本乗り入れ便が増加し、夥しい数の航空便が中国から乗り入れるようになった。
 とはいえ、ここ1年の乗り入れの中心は関空や中部、静岡など比較的発着枠に余裕のある西日本の空港が中心で、東京の2大空港や東日本の空港は発着枠がいっぱいだったり、自衛隊との共用のために共産圏からの乗入れ制限があるなど新規路線は政治マターであったため、西日本ほどは増えてはこなかった。 

 ところがである。

 どうしても東京近郊へ乗入れたい中国の航空会社は、余裕のある羽田の深夜枠に目をつけたようである。
 昼間は発着枠がほぼ埋まっている羽田といえどもに、24時間化以降もさすがに深夜は便数は増えずかなり余裕があり、乗入れ枠数には問題が無い状態である。

 されども深夜は深夜であり、当然のことながら受け入れの東京は24時間都市といえども主なる公共交通機関はストップしており、何より大半の人間は睡眠に充てている時間帯なので行動需要は低く、深夜に離発着する便はほとんど無かった。

 しかし、そこは団体旅行が主となっている中国人旅行客たちの強みであり、ホテルへ移動する団体用大型バスを用意すれば良いと考えられたようである。
 また当の中国人旅客たちもたくましくどうやら深夜移動は伝統的に慣れているようで、以前から春節時期の深夜バス移動や夜通し走る夜行列車を思えばそれほど苦にならないのであろう。
 それ故に、今年になって中国からこの羽田深夜枠に乗り入れる便が急に増えた。

 上海からは春秋航空、吉祥航空の乗り入れが始まり、上海航空も不定期的に定期便コードを持つ便を、羽田に深夜1時到着2時出発で運航させており、つい最近天津からも天津航空や奥凱航空が同じ時間帯に乗り入れを開始した。

 以前から香港への出発便は1時にあったが、これらの中国便はそれよりも遅い。

 まあ日本へ来る便は1時着なので乗客もちょっとした夜更かし程度だが、上海に戻る便は3時間半程度のフライトで朝の4時半着だというのだから、かなりの強行軍ではある。
 もちろんビジネス客にとっても真夜中に移動できるのであれば、時間を効率的に使うことが出来るわけで、体力的不安を別にすれば便利といえば便利でもある。

 今後も恐らく中国人訪日客が増える限りこの時間帯への乗り入れは増える可能性が高く、深夜の羽田空港は中国人だらけというの状況になりつつあるようである。

春秋航空が上海浦東空港から出ていく?

 ちょっと前に中国のネットニュースに出ていた話であるが、上海の空港資源が飽和状態であるため、LCC(ローコストキャリア)は大型空港を諦めて、少し離れた周辺地方都市に拠点を移す可能性があるということが報じられていた。
確かに欧米のLCCでは、大都市から離れた着陸料が安く混雑していない使い勝手の良い空港を利用している例があるとされるが、上海でもいずれそうなる可能性があるということのようである。

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 まあ日本でも茨城空港がそのような位置づけのコンセプトで運営され、ボーディングブリッジを省略するなどコストパフォーマンスを優先し、東京という大都市から離れた立地条件を逆手に取った運営を行っている。
 ただ茨城空港の場合は、大都会側の都合というより空港側の生き残りの都合でそういうコンセプトとなったわけであり、都会からはじき出された航空会社側から狙われたというより、空港側が誘致した格好であり、実際中国のLCCである春秋航空が乗入れていて、週8便の定期便が運航されている。

 また先日残念ながら破たんしてしまったスカイマークも、着陸料の安さを利用して運賃の安い航空便を札幌や西日本に飛ばしており、都心から離れた空港でありながらそれなりの利用客を得ているが、これも茨城空港そのものの市場が支えている面が強い。

 で上海の場合に戻って考えると、現在は浦東・虹橋の二大空港があるのだが、浦東空港は主に国際線と国内幹線、虹橋空港は主に国内線支線の乗入れを受け持っているが、広大な国土を持つ中国は国内に空港が非常が多いため、地方から上海へ乗入れたがる路線が多いのが現実である。
 そのため空港容量は、現在既にほぼいっぱいいっぱいで、先日第4滑走路がオープンしたものの、やがて飽和状態となるのも時間の問題ということのようだ。

 故に諸外国の例に倣って航空会社の差別化を図り、都心に近い空港はフルサービスキャリアを優先し、LCCは二大空港以外から離発着させ、二大空港の枠に余裕を持たせようとの構想が生まれてきているようだ。

 現在の上海浦東国際空港にはLCCとしてご当地の春秋航空ほか、東南アジア系のジェットスターなどが乗入れているが、もしLCCを郊外空港へ移転させるとなるとこれらの春秋航空などの航空便がターゲットとなり、上海浦東空港から追い出される可能性があるということになる。

 こういった構想が生まれる中で、現在移転候補先として挙げられているのは、南通、無錫、寧波、杭州の各空港のようである。
 ただ、いずれにしても上海から100キロ以上として離れた場所に立地しており、もはや上海の玄関口とは言えなくなるほど離れている感があり、果たして上海から追い出されたLCCが上海の乗客を確保できるのかという疑問が湧いてくる。

 こういった郊外空港の利用構想が出てくる背景には、高速鉄道網などが充実しつつあるので都心と郊外の時間距離が短くなってきているという考え方が根底にあるようだが、残念ながらLCCの客層がわざわざ高いお金を払って高速鉄道に乗るのかという発想の矛盾があり、その考え方には疑問符がつく。

 さらに航空需要は本当に伸び続けるのだろうかという根本的な問題も残っている。

 実は中国の労働人口は2015年をピークに減り始めると言われ、総人口もあと15年程度は増え続けると言われるが、高齢者の寿命が伸びることによって人口が減らないだけであって、若年層は寧ろどんどん減っており超高齢化社会へと向かっている。

 故に既に中国は人口の面で言えば現時点でほとんどピークに達しており、それに合わせて経済活力も今後の大きな伸びは期待できず、徐々に衰えていく可能性が高いのが現実なのである。

 このような中で、航空需要が今後爆発的に増えるというのはやはり考えにくく、しかも外国からの投資は上海を離れて内陸部に向かっており上海周辺の沿海部は成長が頭打ちの状況になりそうな予測なのである。

 このことから考えると、上海の2大空港というか上海経済が果たして今後LCCを追い出すような状況になるかは、ちょっと疑問である。
 故に現在春秋航空で日中を行き来している人たちにとっては、当面は空港が変わる心配がいらないのではないのかというのがこのニュースに対する今の私の見立てとなっている。