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自分で炊いた飯が一番うまい

久しぶりに飯を炊いた。

ここ半年ばかり料理をしていなかったのだが、どうにもうまいご飯が食べたくなった。

夏の上海は暑いので台所に立つのは苦痛で、その上買い物に行く時間がなかったり素材の管理が面倒くさかったりして料理を放棄していた。

 つまりここしばらく外食や弁当で食事を過ごしていたのだが、やはりどうにもうまいご飯が食べたくなった。

 中国生活の場合、他の外国と違ってどんな店でも白米のご飯は食べられるので、その点でホームシックにかかるようなことはないのだが、どうもおいしくない。
 もちろんまずいという程のものであればそのお店には行かず、まずさを感じない程度なら普通に食べるが、それでも決して不満がないわけではない。

 どうも上海、というか中華料理系のお店は総じてご飯に力を入れていない気がする。
 それは日系のお店でも同じで、以前上海の某日系中華料理店がうまいという評判を聞いて食べに出かけたことがあったが、確かに料理はそれなりにおいしかったが、ご飯がボソボソだった。

 「なんだこのお店は表面上の味ばかり追及してて、もしかして本当は料理の基本ができていないんじゃないか?」と思った。それ以来その店にはほとんど足を運んでいない。

 そのくらいご飯の印象が悪かった。

 また例え日本料理店でも、本当にうまいと思えるご飯には滅多に出会わない。

 この4年余りを思い出してみてもご飯のおいしさが印象に残っている店は上海でも2~3店舗しかない。

 あとは及第点ではあってもとても印象に残るようなご飯には出会わない。

 結局そんな環境が続くとおいしいご飯が恋しくなる。

 すればおいしいご飯は自分で炊くしかない。

 少なくとも自分が知る限り自分で炊いたご飯が上海生活の中で一番うまいと感じる。
 そんなに自分で炊いたご飯が好きならば毎日自分で炊けばいいじゃないかと思われるかも知れないが、自分自身がご飯に求めるレベルが高いので、それが自分自身で面倒くさいのである。

 何故ならおいしいご飯を炊くには手間がかかる。

 決して特別なテクニックがあるわけではないし、お釜を使っているわけではない。

 普通の安い中国の炊飯器を使っている。

 ただ基本に忠実に炊いているだけだが、実はその基本が面倒くさい
 

 ①まずご飯を研ぐ。洗うではなく研ぐ。ご飯の糠をとる作業である。水を入れて手のひらを使って押すように米と米をぶつける、力を入れると米粒が割れるのでほどほどの力で水を入れ替えながら4~5回行なう。

 ②研いだお米をザルにあけ、水を切って乾燥させる。30分から1時間程度が理想的。こうすることによって研いだ米から水分を抜き炊いたときに水を吸収しやすくするためである。

 ③水を切った米を今度は水に浸す。乾いた米に今度は水を吸収させる。一般的には1~2時間が良いとされているが私はもう少し時間をかけて2~3時間をかける。 

 ④頃合を見計らって炊飯器のスイッチを入れる。中国なら竹炭などを入れておくとなおよい。
 中国の水は硬水なのでカルシウム分が多く、そのまま炊くとカルシウムが米に付着して水分の吸収を妨げご飯がぼそぼそになるのだが、竹炭を入れておくことにより、それを防いでくれる。
 ⑤炊き上がったら10分以上蒸らす。

となる。

これだけでご飯はおいしくなる。
 これで火加減を絶妙にコントロールしてくれる日本の炊飯器を使ったらさらにうまくなるのだが、中国製の炊飯器でもこうやって炊くことによって少なくともそんじょそこらの飯よりは断然うまくなる。
 米も高級品は全く必要ない。(とはいえ私は中国国内産のコシヒカリとかを使ってしまったが)

 ただしお分かりのようにやたらと時間がかかる。そこがかなり面倒くさい。
 もちろん自分で炊くときに基本に手を抜けば、そんじょそこらのご飯と同じレベルになってしまうので意味がない。
 だから面倒くさい。
 
 よく中国でご飯がまずいという人はお米や炊飯器などのせいにしたがり、やたら高級品を求める傾向にあるが、確かにその差はないとは言えないが、私は炊き方による差が一番大きいように思う。

写真はイメージ

 強いて言えば水の影響は大きいのだが、竹炭の工夫など炊き方を変えるだけでやはりご飯はうまくなる。
 まあ自分の手間ひまを惜しんでハードに理由を頼って美味しい物を食べようという根性がまず駄目であろう。

 うまいものには手間ひまがかかるのである。

やはり自分で炊いた飯がやはり一番うまい。

日本食品メーカーの中国進出の壁

最近、日本の色んな産業分野の会社が、市場の縮む日本への希望を捨て、中国市場進出に躍起になりはじめている。

 特に食品関係メーカーの中国市場開拓は急務のようで毎月のように日本からメーカー担当者が上海へ商談会にやってくるようになった。
 私も、時々そういうところへ行ってお話を伺ってくるのだが、各企業のPRを聞いているうちに日本の食品メーカーにとって壁になるであろう日中の食事情の違いに気がついた。

 それはご飯、つまり白飯の問題である。

 日本の食品は、総じてご飯をどう美味しく食べるかという観点に基づいて商品開発が行われている。

 つまりおいしいご飯があって、それに付随する食材としての商品がかなりの割合を占めている。

 ふりかけ、漬物、お惣菜、全てが「美味しくご飯が食べられますよ」とのPRで食品が作られている。
つまり全て美味しいご飯がなければ成り立たない食品ばかりなのだ。

 しかし、それでは日本メーカーの食品は中国の食生活に入っていくことが出来ない。

 何故ならば、実は中国の食生活においては白米のご飯への依存度が日本ほど高くない

 もちろん中国人も白米のご飯は主食として食べているが食事の中心はどちらかというとおかず(菜)のほうであって、ご飯はその「おかず受け」の役割しか持たされていないというのが中国の食事の基本スタイルである。

ここが同じように見える日本と中国の食生活スタイルにおける最大の違いと思われる。

 その理由として中国はご飯そのものがあまりおいしくないという事情がある。

品種や米の生産管理手法から来る品質の問題もそれなりにあるが、それよりも原因として大きいのは炊き方の問題のような気がする。
 実は中国は日本に比べて米の炊き方が非常に粗雑である。

 本来は白米のご飯は、お米を「研ぎ」「水を切り」「吸水させる」という手間をかければ少々安いお米でも、それなりにおいしいご飯に炊き上げることができる。

 しかしながら面倒くさがりというか、気の短い中国人はその手間をまずかけない。
 米を「洗った」あと、すぐに水を足してご飯を炊き始めてしまう。
 これでは白米に美味しいご飯に炊き上げることは到底無理である。
 それが証拠に中国人はご飯の良し悪しを米の銘柄だけで決めている節があり、ブランド品を非常にありがたがる傾向にある。
 
 また上海などにおいては水の問題も大きい
 米の炊飯に向いているのはカルシウムの少ない軟水なのだが、中国の水はほとんどが硬水である。

 硬水でご飯を炊くと米にカルシウムがたんぱく質と結合してごはんがぱさぱさになる。実際ローカルの食堂で出てくるご飯はかなりぱさぱさしている。

 さらに炊飯器の質もよくない
 中国から来た旅行者が秋葉原で買い求める商品の第一位が炊飯器であることから、いかに中国製の炊飯器が貧弱であるかわかるであろう。

 故に中国のこんな環境ややり方で炊かれたご飯がそれほどおいしくなるわけがないのは自明の理である。
 そして、そんなおいしくないごはんとの組み合わせにターゲットを置いた日本の食品メーカーの目論見はやはりうまくいかないと思われる。

 中国人に日本の食品を買ってもらうには、まずご飯をおいしく炊いてもらって食の中心としてもらえるよう啓蒙をするか、あるいはご飯以外の中国の食材と組み合わせて食べてもらえるような「現地化」した商品開発の工夫が必要になる。

一品一品の商品は非常に美味しい日本の食品だが、もの珍しい食品としてではなく日常の食生活の中で利用してもらえるようになるには、現地の食事情や食習慣を深く知ることが必要であろう。

 そこに気がつけなければ中国の13億人市場など、揚子江の霧の向こうに遠く霞んでしまう。
 日本のメーカーにはぜひ頑張っていただきたいなと思う今日この頃である。

納豆巻き記事に刺激され日本料理「海石榴(つばき)」へ

暑い中であるが誰かのこのお店の納豆巻きがうまかったというブログの書込みを見て、行かずにはいられなくなり
復興中路にある日本料理「海石榴(つばき)さんまで行ってきました。
このお店の名前、素直によめば「うみざくろ」なのだが椿の古語らしく「つばき」と読むそうだ。つばきとざくろは似ても似つかない気がするが花が似ているのであろうか?

さてさて、個室を予約してから行ったのだが、日本食屋なので座敷の個室を想像していたら椅子席に案内されてしまった。まあ勝手に想像していたこっちが悪いので今回はそのまま椅子席で食事とあいなりました。
 店の名刺によると最大40名収容の個室が15部屋ほどあるそうでちょっとした会合にも使えるようである。

 
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さてさて肝心な料理のほうですが、刺身の盛り合わせと寿司を頼みましたがご他聞に漏れず新鮮でおいしく頂くことができました。特にサーモンはおいしく口の中でとろけそうな感じでした。
またトロのお寿司も若干脂がのりすぎかなと思われるきらいもありましたが、これもとろける様なネタとシャリはなかなかのものでした。
 それとブログにあった納豆巻きも食べました。評判どおりおいしかったです。納豆もシャリもしっかりしてました。

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 ついでに言うとこのお店の厨房には軟水設備が入っているらしく、ご飯の仕上がりは特に良かったです。実は翌日にもまたランチを食べも行ってしまい、やはりご飯がおいしかったのです。
私も自宅でご飯を炊くが上海の硬水は苦労しており竹炭を入れるなどして工夫しているが、やはり日本のようにおいしくご飯炊くには是非とり合わせたいのが軟水である。そのあたり、ここの経営者はよく理解しているようで、その気遣いをもって日本料理屋の看板を掲げているのでどの料理にもそれなりの説得力がある。
 週末以外は食べ飲み放題ではないので、金額的にはちょっと値が張るが料理には信頼が置ける店のような気がしました。
 今後は財布を気にしつつまた週末に訪れてみようと思ったお店でした。

日本料理「海石榴(つばき)」
復興中路593号民防大厦3F(端金路口)
021-2402-8111

中国で食べる安全な日本米

上海で買える秋田小町

上海で買える秋田小町

最近話題になった日本から輸入されたあの高価なお米のことではない。
中国で作られる日本米のことだ。特に日本へ輸出されている田で作られたお米は実は日本国内で流通しているお米より農薬基準が厳しいため、日本のお米よりはるかに安全なのだ。
 だから中国産というだけで一律に回避し、こちらの物価からすればべらぼうに高価な日本米にすがる必要はないのだ。風味の面で本場物に多少譲ったとしても「あきたこまち」のブランドを背負った米はそれほど見劣りするような代物ではない。お米は炊き方次第で幾らでも美味くなる。
 むしろ中国で米を炊く上で気をつけなければならないのは米よりも水で、浄水器などで不純物などを取り除いてから使用するのはもちろんのこと、できれば硬水でなく軟水を使用したい。
硬水で米を炊くと水に含まれるカルシウムなどが米に付着し水の吸収を阻害するためパサパサしたご飯に炊き上がってしまう。
時々日本料理屋でボソボソしたご飯に出会うのは米ではなく水のせいなのだ。
それを忘れて高価な日本産日本米に飛びついても結果は同じことなのである。
 だから、高い米を買いたがる人を止めはしないが、もう一度中国産の日本米を見直していただきたい。価格の差ほどの味の差はないはずだ。

上海で買える日田天領水

上海で買える日田天領水

 ただ、ここで気をつけたいのは、ここはやはり中国、正当な日本米を謳って流通する偽物もあり、そのような偽物を語る米が厳しい基準で作られているとはとても考え難く、一般に中国の野菜で言われているような残留農薬があることは大いに考えられる。
 米に限らず、口に入るものを購入する時は、できれば信頼できるルートで買っていただくことをオススメする。 特に米など重量物は買い物で持ち運ぶことさえ大変なので、こういった宅配サービスを受けられることもサイトを通して買うメリットであり、安全と便利が一度に得られるというのはこの中国においてはとても有難いことである。