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上海の旅行業は受難続き

 日本からの旅行客を受け入れている旅行会社の知り合いによると、この半年は受難続きで非常に困っているようだ。

 昨年の尖閣諸島の国有化に端を発した日中関係の悪化によって一気に日本からの客足が激減したとのこと。

 ドル箱だった日本人観光客が減ったことにより、一部の上海雑技場が運営停止に追い込まれたケースもあったという。

 その後、日本の政権交代をきっかけとして日中関係が雪解けして改善に向かったのかなと思いきや、今度の大気汚染問題の勃発である。

写真はイメージ

写真はイメージ

 まあ普通の旅行者なら、好き好んで大気汚染が問題になっている場所にわざわざ出かける理由はあるまいということで、日本からの旅行客の復活はならなかったとのこと。

 また時を同じくして日本側のレーザー照射発表事件も問題になったことから、好転しかかっていた日中問題を振り出しに戻してしまい、当然旅行客の誘致も難しくなったようだ。

 そして春を迎えて気候が良くなり、ようやく大気の状態も改善したかなと思いきや今度は新種の鳥インフルエンザの登場となる。

 もちろん、インフルエンザの流行っている地域に誰も旅行へ行きたがらないのは当然で、どうも毎年のこの時期の目玉であるF1チケットも売れ行きが悪いらしい。

 どうも受難続きのようである。


F1レースの終焉のはじまり

 ブリジストンのF1へのタイヤ供給に引き続き、トヨタも今季限りでF1から撤退することが決まった。
 昨年の金融危機以降の経済状況の悪化による経費削減が主な理由とされているが、社会状況を考えると現実にはそういった単純な経済状況によるものだけではないように思える。
 言うまでもなくF1レースは、内燃機関のエンジンを積んだ自動車レースの最高峰であり、ここで磨かれた技術が現実に我々が使う車に生かされてきた。
 故にF1は単純な広告費効果や入場料目当てのショービジネスではなく、技術競技の場であったため、各メーカーはこれまで計り知れないお金を湯水の如くF1につぎ込み成果を競うことが出来たのである。

 しかし近年の原油高騰や昨年の金融危機、さらに地球温暖化に対する世論の高まりから、一般消費者の嗜好がガソリンを消費しないエコカー志向に傾きはじめ、各国政府の誘導政策の効果もあって次第に内燃機関自動車が売れなくなってくるようになった。
 これらのユーザーの志向変化に合わせて、各自動車メーカーも次第にエコカー開発に力を入れ始め、将来の電気自動車に向けての開発に方向性を変え始めた。
 つまり世の中は日本のエコカーブームに見られるような、自動車そのものの開発の方向性が今や単純な内燃機関駆動の自動車から燃料の消費を抑えたエコカーや電気自動車にシフトして来ているのである。 
 よってこういった世の中の流れの中で日本の自動車メーカーが内燃機関車のレースであるF1への投資意義を失い、撤退を決めたのは当然の流れなのである。

 つまり昨年の金融危機という経済的理由は世の中の自動車に対する志向変化のきっかけであって、自動車メーカーがF1から撤退する直接のきっかけではないということになる。
 経済的な言葉で言えば非採算性事業から足を洗い採算事業に資産を振り向ける「選択と集中」を行なっただけであり会社全体が縮小ということではないのだと思う。
 F1が自動車メーカーの利益にとって価値ある選択でなくなったという時代の変化がここに見える。

 この流れは日本メーカーのみならず、いずれ各自動車メーカーに波及することが予想され、近いうちにF1レースに参加するメーカーが激減し、ファンにとっては非常に残念なことだがレースそのものが終焉を迎える可能性が非常に高い。

 もちろんショービジネスとして生き残る可能性は否定できないが自動車技術の最先端を競う場としてのF1は確実にその意義を失っていき、自動車メーカーがかけられる予算は非常に限定的になり、従来のF1とは形の異なったものになってしまうであろう。
 いずれ電気自動車によるF1といったものが新たに生まれるかもしれないが、電気自動車にはあの内燃機関車特有の重低音で響くエンジン音という魅力がないので、ファンにとって魅力あるものとして成立するかは非常に疑問だ。

 まあそれくらい今回のトヨタやブリジストンのF1撤退は、自動車業界やファンにとっては単純な日本メーカー撤退という意味だけでなく、F1レースそのものの終焉が始まったという意味で、非常に意味が重い変化ということになる。
 上海でもここ数年、F1が開催されるようになり、一つの季節風物詩として賑わってきたが、いずれそれも無くなりそうであり、そう思うとそれはそれで非常に寂しいものがある。

再放送に騙された?F-1グランプリ

国慶節連休に入った途端に体調を崩し、自宅からあまり出られない状況が続き断続的に寝続けるような状況に陥ってしまった。そんな目覚めた合い間につけたテレビでF―1の放送をやっていた。もとよりF―1にはそれほど興味がなく、ドライバーの名前さえほとんど知らなかったのだが、ああそういえばこの時期だったなと思い、ちょうどスタート時点の映像だったのでそのままレースをずっと見ることにした。会場は小雨模様のぱっとしない天気のようで、家の窓から差す光も鈍かったので、ああ今日は天気が悪いんだなと思いつつレース展開を見守っていた。
 結局レースは、後半に知的なレース運びでTOPを奪ったシューマッハが優勝した。F-1に疎い私でもシューマッハの名前は聞いた事があったので、ああ彼はやっぱり凄いんだなと思い、「無知な」私はこのレースを見届けた満足感でそのままその日も眠ってしまった。

ところが、数日後、ネット開いてみて驚いた!「上海F-1グランプリ10月5日―7日開催!」え、まさか??・・・そう、私が延々と見届けたレースは前年の再放送だったのである。シューマッハが出ていた時点で気づけばよかったのだが、何しろ私はF-1の情報に疎いので彼が昨年限りで引退したことに気づいていなかった。
 しかし再放送の映像には再放送である旨のテロップが一切出ていなかった。そんな解説も一切されていなかったように思う。こんな去年の放送をほとんど説明もなく放送してしまう中国のテレビ局の常識には驚いた。この放送は私のよう無知な中国人が見てもやっぱり騙されるのではないかと思う。
 ただ、テロップ不足はともかくとしてレースの展開を余すところなく全て見せてくれた放送姿勢というのは逆に評価できるかもしれない(単に編集の手抜きかもしれないが)。

女子フィギュアスケートの荒川静香がトリノ五輪で金メダルをとった時の放送は、生放送では全部見る事ができたが、スポーツニュースでは「イナバウアー」ばかりのダイジェスト版ばかりで、彼女の演技全体の素晴らしさを二度と見る事が出来なかった。敢えて欲張りに希望するならば、最終組全体の放送くらいやって欲しかった。会場の盛り上がりを彼女の演技が呼び込んだことが理解できるはずだ。放送枠の都合もあるだろうがスポーツ放送はなるべくダイジェスト版にして欲しくないのが視聴者の本音だ。
 とにかく私自身の無知なお陰で今年のF-1上海は二度楽しめる。