上海の日本人が1万人転勤になるという噂

 先日、私の知り合いが言っていた話だが、この3月で上海から1万人の日本人が転勤となるという噂があるらしい。
 まあきちんとした統計機関があるわけではないので、確証のある数字ではないようだが、引っ越し業者の反応や日本人学校の生徒数の動向などから推測するとどうも1万人転勤という数字が導き出されるようだ。

 もちろん3月・4月というのは毎年人事異動のある時期であり、1万人が日本に戻って以後上海にまるっきり日本人が来なくなるということでもないらしく、入れ替わりで来る人もそれなりいるので、単純に1万人減ることにはならないらしい。
 ただ、その中身においてこれまでは家族帯同が主だったものが、単身赴任が多くなるなど、駐在の中身に差があり、来なくなった家族の穴の影響が非常に大きいということのようだ。

 この日本人が減る状況についてやはり経済的理由が大きいと推測され、円安による家族滞在費の増加、さらには輸出コスト高による事業体制の見直しなどで、工場を主としていたメーカーの撤退が相次いでいるのはニュースで伝わっている通りである。
 さらには世代的な問題もあり、日本経済をけん引してきた団塊の世代が60歳台半ばに達し、社内的に定年年齢に達し引退の時期を迎えたり、ビザ取得の壁にぶちあたり、滞在を断念するようなケースも増えてきたのだと思われる。
 こういった上海における日本人の減少は、これまで日系企業を支えてきた日系企業向けサービス産業にも影響を与えている面があり、フリーペーパーや不動産関連、夜の娯楽産業などもかなり影響を受けていると聞き、成り立たなくなった業態にかかわる人もまた日本に帰国したり別の業種に転職したりしている。
 まあ今後為替がまた円高に振れれば、上海の日本人状況も変わってくるかもしれないが、潮目が変わらなければさらに日本人が減るトレンドは続くのではないかと推測される。





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