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日本とデンマーク

 先日のサッカーのワールドカップの組み合わせ抽選会で、日本はカメルーン、オランダ、デンマークと同組になった。

 まあ単なるサッカーの試合の組み合わせであるが、対戦を引き当ててみると実は何かと因縁がある。

 特にデンマークは今までほとんど大きな接点が無いように思えたが、日本という国家にとって実は今後を左右するもっとも旬な因縁の国であることに気がついた。

 それは今二酸化炭素排出削減に関する国際会議「COP15」が行われているコペンハーゲンはデンマークの首都であるということである。

 ご存知の通り、9月の国連会議の中で日本の鳩山総理は排出量25%削減を掲げたが、現在行われているCOP15の議論の行方次第によっては日本が窮地に追い込まれる可能性があるといわれている。

 鳩山総理の掲げた25%という数字は当然、中国やアメリカなど大排出国の参加があって初めて意味を成すものであるが、この両国からそれなりの削減目標は出てきてはいるが、効果を期待するには程遠い数字のものばかりと言われている。

 この2大国が本腰を入れなければ、日本だけ25%の足かせをはめてしまうと産業競争力の面で圧倒的に不利であるのは明らかで、一斉に実施するから日本が25%を掲げる意味があるのである。

 まあ、この2大国や他の発展途上国が努力をしなければ、日本も努力をしなければ良いのではないかと思う気もするが、実はそうも行かない流れになるかもしれないとの報道が伝わってきている。

 実は発展途上国は削減目標をほとんどチェックされないのに日本や欧米諸国は目標を達成できなければペナルティを課されてしまうという圧倒的な不利な条約の発行の可能性があるという。

 しかも京都会議の流れもあってこの段階での迂闊な離脱もほぼ不可能に近い。そんな足かせをはめられてしまえば国際産業競争の中で日本はますます不利になり没落してしまう。会議の合意文章は来年前半にまで持ち越されると言われているが、状況はかなり険しいとも言われており、日本の未来と合わせて先行き不透明である。

 そんな重要な日本の未来を決める会議が行われている国と、ワールドカップサッカーでの対戦が会議と同じ月に決まったのは偶然にしてはちょっと気持ち悪い。
 サッカーの予選突破もデンマークに勝てなければほぼ難しいといわれ、キーポイントの対戦であることには間違いない。

 そんなデンマークとの因縁を抱えつつ、日本は2010年を間もなく迎える。

 

中国はまだまだ「毒物除去」が環境テーマ

 先日の工業博覧会に先んじて、中国の環境問題について日中共同のシンポジウムが行われたのだが、その席で中国はまだまだ環境問題についての意識が世界スタンダードに追いついていないなと感じた。

 日本側が地球温暖化に向けての二酸化炭素排出量削減や資源再利用による地下資源依存からの脱却を図ることを目指して地球全体の環境を考えた論点であったのに対し、中国側からの論点は生活用品に含まれる銅や水銀などの有害物質除去など国内の生活安全問題がが大きなテーゼであった。

 確かにこの中国のテーゼは現在の中国が抱えている重要な課題ではあるが、世界的に見れば既に過去のテーゼであり、世界中で解決済みというわけではないが技術的にはほぼ手段が確立されている。

 もちろんそこに至るまでは先進各国も公害という同じ道を歩んできており、日本も水俣病などの苦い歴史を経て今の安全性が確立されているので中国の抱えている事情もよく分かる。

 今は経済発展の真っ只中であるが故に、環境=身の回りの生活環境であり、地球温暖化も意識にないわけではないだろうが、目先の問題解決が先で世界全体の影響まで考える余裕がそれほどないのかもしれない。

 ただ我々日本人としては、そういう中国の事情は理解するにしても、日本の10倍以上の人口が一斉に経済活動を活発化させている現在において、やはり地球全体の環境に与える影響も日本の比ではなく、環境問題の舵を誤れば中国国内のみならず世界中に影響を及ぼす問題なので黙って待っているわけにもゆくまい。

 ただし「こうすれば解決できるよ」と日本流を押し付けるのは簡単だが、プライドの高い中国人はそれではなかなか受け入れないであろう。
 面子を重んじた上で、同じ道を先に歩んできた日本がその知恵をどう伝えていくのかは非常に難しい問題である

日本は環境技術の宝庫

 昨日見てきた工業博覧会だが、改めて日本の環境技術の高さを感じることができた。

幾人もの出展者の方とお話をしてきたが、非常に高度な技術を持っているのにPR不足で埋もれている技術が沢山あるようでありその点で非常に残念に感じた。

 埋もれているというか、まあ実際には現場現場で技術を生かせているのだけれども、クライアントからの要望に応えてその都度技術を向上させてきただけなので、そのクライアントのみ販売しており、営業的商品として売り出しているわけではないようである。

 故に世界最高水準の技術が世の中に広がることなく宝の持ち腐れで埋もれている。
 彼らは職人的に技術を高めているだけで、販売戦略的に開発しているわけではないが結果的に世界水準技術になったのだという。

 私は技術的な専門性は分からないが、話を聴く限りでは、その技術が広まりさえすれば例えば鳩山さんが先日の国連で演説した25%の二酸化炭素の排出量削減などはあっという間に達成できてしまうような高度な技術ばかりである。

 その意味では同じ工業博として土俵に乗りながら、派手なPRばかりが目立つ何の技術的な裏付けのない中国の国産飛行機や他国の技術を輸入しただけの通信機器に比べれば、その技術的な重みは雲泥の差である。

 そのあたりの意義の違いを理解できない中国のマスコミもやはり素人記者ばかりのようで、派手なPRに翻弄され、本当の意味での高度な技術がどこにあるかをわからず個人の趣味レベル的な取材をして、世界を救うかも知れない技術には目も向けていないようである。

 鳩山首相も恐らくこのあたりの日本の技術レベルの高さを知ったうえで、国連でのあの強気の演説に繋がったのだと思うが、恐らく彼らが感じている以上に日本の技術レベルは高い。

  今この時期に上海にあれだけの技術を持った会社が集まっているという意義は高く、私が鳩山さんと友達であったなら、是非この工業博へ招いて、日本の技術の高さを知ってもらい、そのPRを手伝って欲しいと思う。

 私も鳩山さんほど影響力は持ち得ないが、何かできることがあるならば彼らのPRを手伝ってあげたい、そう思える程もったいない日本の技術である。