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昔の恋人に再会してきた

 ブログの順番が前後してしまったが先週日本に一時帰国した時に昔の恋人に再会してきた。
とはいっても、本当の恋人ではなく音楽の恋人、、、サントリーホールとの再会である、。
 私が中国に渡ってから訪れていなかったから、かれこれ6年以上この場所を訪れていなかったことになる。

 私がこの場所を恋人と呼ぶからには、それなりの恋い焦がれた歴史があるからで、実はピーク時には年150回近くもこの場所通った。
(向こうが招いてくれたことはないので、片思いの恋とも言えるが、、、)

1990年3月4日に小林研一郎さん指揮日本フィルので「フィンガルの洞窟」から始まった恋は、それ以後ン百回の逢瀬があったが、私が中国に来てしまったことにより途絶えてしまっていた。
 

サントリーホール

サントリーホール(本当は撮影禁止です。)

 そしてようやく今回6年以上ぶりの再会が実った。

 今回聴いたのは島津楽器さんの冠コンサートで、広上淳一さん指揮の都響の演奏だった。
 どちらも日本でトップクラスの評価を得てはいるが、普段はこのオケと指揮者の組合せでの演奏はなく、主催者側が企画として敢えてぶつけてみたという気がする。

 そして座席はP席という、ステージ後方の指揮者と向かい合うような位置に座る席をとった。
  ここを取ったのはチケット代が一番安いというのも大きな理由だが、演奏中の指揮者の表情や動きを全て観察でき、オーケストラと一体感になって音楽を味わえるというのが非常に楽しい席である。

 そして、いよいよ一曲目のグリンカ作曲の「ルスランとリュミドラ」序曲が鳴り始めた。

 あ

 その瞬間私はあまりにも懐かしい音の響きに感極まった。
 この曲は決して冒頭から感激するとかそういった曲ではないし、どちらかと言えば楽しげな雰囲気なので、乗っけから感動するような曲ではない。

 しかし、この空間がもたらす豊な響き方との再会に、私は思わず感極まってしまったのである。

 この空間を離れていた6年以上の時間、今いる上海生活の中ではどうしても得られなかった渇きを潤す響きを感じた。

「ああ、ここに帰って来られたんだな・・・・」
 
そのことが単純に嬉しく、音楽が響き続けるほどに心がどんどんと潤されることに喜びを隠せなかった。

 演奏家たちにとっては小手調べのようなこの曲で、レベルが高い低いの問題もゼロではなったように思うが、私にとってはそこに音楽が響いていることが嬉しかったのである。
 
ただ音楽が響いていて、そこにいることが嬉しい、、、やはりサントリーホールは私の永遠の恋人かなぁと思ってしまう。

集中力を欠いたときに取り戻す方法

私はかなりの気分屋なので中国に来る前から、時々集中力を欠いてしまうことがある。

 最近は外国にいる疲労なのか、中国だから特別なのかよくわからないが仕事中にもまるっきり集中力を欠いてしまうことがあるようになった。もちろん年齢から来る要因もあろうかと思うが、元々「堅実」という言葉から程遠く「集中力だけ」で仕事を乗り切っているB型なので、集中力が切れてしまうともう全く仕事にならならない。

 それで生きていけるなら良いのだが世の中そんなに甘くないので、どうにか集中力を取りもどして仕事に集中しなければならない。

 そんなふうに気持ちがいろいろ散ってどうにもならないときに、私が集中力を取り戻すためによくやるのは、ヘッドホンで好きな曲を思いっきり大音量できくことである。

 静かな部屋で、外界からの情報をシャットダウンし、目を閉じて音楽を聴く。出来れば横になれるとなおいい。

 私はたまたまクラシックが好きなので主に使うのはクラシックの曲になるが、自分が好きな曲ならジャンルはこだわらなくてよいように思う。

 ただし、できるだけ外界を忘れるため、聴く音楽は、大音量で聞く価値のある、激しくてスピード感があり、かつスリリングな曲のほうが気持ちを集中しやすい。

 一般に静かな曲のほうが集中力をを高められると言われるが、それは普通の集中力を保てている時の話で、集中力を欠いているときは、静かな曲を聴いても重さを感じるだけで、その重さにとてもついていけない。

 集中力を欠いているときは、まず好きな音楽で「心」に活力を与えることが大事なので、心が好む曲を聴くことが必要になる。
好きな曲に心が向いて、心に活力が取り戻されたなら、あとは心が音楽を追いかけることによって自然に集中力を取り戻すことができる。
 この方法をやるには人にもよるが5分から10分以内くらいの曲が適当である。
それ以上長く音楽を聴き続けると、もともと力が弱いところからの回復なので、集中力を無駄に浪費してしまい、今度は息切れして集中力の持続性がなくなってしまうのである。

現在、私が時々この集中力ために聞く曲の一つが、グリンカ作曲歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲である。この曲は何しろ曲調が明るくて良いのである。気持ちを明るいほうへ持って行ってくれる。
なので、集中力かつ元気が欲しいときは重用している。

このような方法は以前日本にいたとき、芝居の本番の前に役者が集中力をなくしたときに、よくやらせていた方法で、目の前の状況を乗り切るには一定の効果があった。音楽の不思議な効用の一つである。
但し、この方法は一時的なカンフル剤のようなものなので、何度も連続して使える手ではなく一時しのぎと考えたほうがよい。従ってこの方法で山を乗り越えたときや、この方法でも駄目だったときは、寝れるのなら素直に寝たほうがいい。