原油市場の値下がりを受けて、今年の7月にようやく廃止されたはずの燃油特別付加運賃(サーチャージ)、再び原油費が上昇したのを受けて10月にまた復活するとの報道が流れている。
手元の計算だと、基準となるシンガポールケロシン航空燃料市場の5月~7月の燃油相場の平均価格は1ガロンあたり169.5ドル、これをサーチャージ算定の基礎となる1バレルあたりの金額に換算すると71.2ドルとなる。
この額を日本航空さんの基準にあてはめると、わずかながら70ドルを上回ったために70~80ドルのゾーンBとなり、中国線は日本販売のチケットで片道1500円、往復で3000円の加算となる。
よってせっかくサーチャージが廃止されたと思っていたのに廃止期間はたった3ヶ月で終わってしまうことになる。
まあこの程度で収まってくれるなら、航空券価格の季節変動の範囲の中に吸収されてしまうレベルなので、それほど気にすることではないとも思えるが、単なる値上げとはちょっと違う要素がこのサーチャージには存在するので気持ちは複雑だ。
つまりこのサーチャージは上がった分、搭乗客にとってはマイルに換算されるわけではないし、チケットを販売する旅行代理店にとっても販売手数料増加につながらないのにもかかわらず、値上がった事に対してお客様から文句を言われる役割だけを押し付けられるととっても不評なのである。
しかも現在も燃料相場価格は高留まっており下落の傾向は見せてくれない。 ちなみに8月の昨日までの平均は1ガロンあたり188.1ドル、バレル換算で79ドルちょうど程度でサーチャージ設定基準でさらに上のゾーンを窺う状態になっている。
原油の値上がりのついては原因を分析していないので今後の見込みはわからないが、海外に住む我々にとっては生活に直結する見過ごすことの出来ない問題なのでこれ以上値上がりすることのないように祈りたいものである。