大気汚染は低気温が原因?

日本では季節的な黄砂の飛来とともに中国から流れて来てるであろう悪い空気の問題が話題となっており連日ニュースを賑わしている。

 ただ、その汚染源とされている中国では、世間の気候が暖かくなって、あれだけ騒がれていた大気汚染問題はややトーンダウンした感がある。

 実際、観測値も一時程の酷い数字はなく大気汚染は減ってきているような感がある。

 これは何故であろうと考えてみた。

 幾つか資料を調べてみたが中国ではまともなデータが拾えないのが現実で、説得力のある理論が成立しないのだが、まあそれでも今回一つの憶測的推測を立ててみた。

 それはやはり気温の低下が要因で大気汚染をもたらしてるのではないかということ。

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 まず冬の気温の低下による電気需要の増加によって発電量が増大し、火力発電所の稼働が上がっているということは実際にあるはずで、その影響は多少なりあると思う。

 ただ、これだともっと電力消費の大きな夏との差が説明できない。

 次に第2の要因として考えられるのが低温が排気ガスの質を悪化させているのではないかという推測。

 つまり、冬の低温が発電所あるいは自動車のエンジンの燃焼効率を下げて排気ガスを増大させ、或いは汚染度を高めているのではないかということ。

 特に自動車については質が悪いと言われるガソリンと、安い価格の中国車エンジンの問題が大きいような気がする。

 多くの中国製品は、ある一定の基準の条件下では性能を発揮出来ても、条件を変化させた途端に極端に性能が悪化する場合がある。

 まあデータが無いので憶測でしか物が言えないが、中国車の場合はエンジン、オイル、ガソリンなど何れも日本車などに比べ質が悪いと仮定するならば、気温の低い冬場にさらに性能が悪化し、その悪化状況が相まって排気ガスが量・質ともに増大する可能性は否定できない。

 例えば寒さでエンジンオイルの性能が低下すれば粘性が増して平温時より燃料を余計に必要とする可能性があり、さらにその燃料そのものがやはり気温で性能低下すれば燃焼が足りずやはり余計に燃料を消費することになり、結果排気ガスが二乗的に増加する可能性があるということになる。

 それ故か比較的質の良い車が走っている上海では大気汚染が比較的軽く、内陸部で深刻な状態となっており、実はその差の理由はその都市の自動車とガソリンの質に要因があるのではないかと疑っている。

 また火力発電所についても然りで気温の低下で日本の設備のそれよりも燃焼効率がかなり変わっているのではないかという疑いを持っている。

 つまりこういった低温がもたらしている大気汚染であるが故に、現在のように暖かくなってくると状況が解消していく、そう考えるのだがどうであろうか?

 この理屈で行くと自動車の台数を考えるより、「質」を考える方が答えは近いであろうという気がしている。

 春節の花火が大気を汚染しているなどといった一時的な状況に責任を押し付けるのではなく、もっと日常的な状況に目を向けて問題を解決していってほしいものである。






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