マイカー族の環境意識

 まあこれは中国に限らず日本でも同様なのだが、大気汚染などのニュースに煽られて環境の大切さを騒ぐものの、自らの行動には反映できず変えられない人が多い。
 (もちろん私自身も含めてだが)

 例えばマイカーを運転して、空気の綺麗なところへ遊びに行った場合に、都会から行ったドライバーは「空気が綺麗なところはいいね」などと言っているのだと思われるが、空気がいいと感じているのは本人だけで、その場所にとっては都会から来たマイカーそのものが汚染源の一つであり、空気を悪化させて要因となっていることに気が付いていない。

 都会から来たドライバーは、本人にとっては都会の悪い環境から逃げ、本人周辺の環境改善を行なったつもりでも、来られた側からすれば都会から悪い空気をわざわざ持ってきた人間に過ぎないのである。

写真はイメージ

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 本当に環境を意識しているのなら現地の環境負荷を最小限にするために公共交通機関を利用すべきなのだが、まあマイカー族にはそういう意識があるとは思えず、どう考えても客観的には自己中心的な行動となる。

 また田舎に逃げず都会生活で過ごす時間も同様で、例えば外は空気が悪いと言って、室内に籠ってガンガンに暖房をかけて過ごせば、これまた電力使用の増加に繋がり、発電所に負荷をかけることになり、環境汚染物質の更なる増加に繋がる行為となる。
 つまり自分で自分の首をさらに絞めている行為とも言える。

 ことほど左様に人は意識とは裏腹に環境に負荷をかけている行動をとっており、特に環境に敏感だと言われるミドル層ほど実は自らの生活が環境悪化に拍車をかけているのだが、それに気づいているのか気づいていないのか「環境」を声高に騒ぐのもやはりミドル層である。

 もちろん環境をあんまり意識過ぎると身動きが全く取れなくなってしまうが、ニュースに煽られて自らの行動を振り返らずに「環境破壊だ」などと馬鹿みたいに叫んでいるだけでは結局自らの足元をすくわれることになる。

 環境問題を含めて、どんな社会問題でも大体においては我々の行動の反映なのであるから、他人事的な浅はかな社会意識提言では解決できないことを我々はもっと知るべきであろう。





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