先日、上海浦東空港からの市内に戻ってくる時間が遅くなってしまったのでリムジンバスの機場6線を利用することにした。
この機場6線は元々、上海市内の中山公園と浦東国際空港を結ぶリムジンバスだったのだが、地下鉄2号線が浦東空港まで繋がってしまったので利用客が激減し日中の運行が廃止された。
しかし地下鉄の終電が22時で(当時は21時)終わってしまうので、その後の足として、現在も21時~0時までの間だけ空港→中山公園方向のみ片道運行のリムジンとして残されている。
ということで乗れる機会が激減してしまった機場6線だが、今回たまたまそれに乗れるチャンスというか、乗らざるを得ない状況になってしまったので挑戦してみることにした。
(本当は静安寺行きの機場2線のほうが圧倒的に早く着く)
さて、この機場6線は30分置おきの運行との案内であったので、22時5分から待ち始めた自分は恐らく22時半まで待たなければならなかった。
まあ急ぐつもりならこのバスには最初から乗るつもりもないので、それは構わなかったのだが、結局バスが来たのは22時35分頃で想像以上に待たされた。
そして驚いたのはその混み具合である。
深夜路線なので、ガラガラの状態で客が数人という状況を想像していたのだが、それはとんでもない誤りであったことを思い知らされる。
私は長く待たされたこともあり運よく早いタイミングで乗り込み、座席を確保できたのだが、乗客がゾロゾロ後から後からやってくる。
最初2人掛けの隣に荷物を置いてのんびり構えていたが、あっという間に席が埋まってきたので、手荷物は足元に置いた。
すると比較的体の大きい私を上回る相撲取りクラスの大男が私の隣に座った。
この時点で私は、
「何でわざわざガタイの大きい2人で狭苦しく並んで座らにゃならんのか」
と思ったのだが、そのうちそれはまだマシな状態であることを知らされる。
まだまだ客が乗ってくるのある。
そして立ち席客が何人もいる状態でようやく22時50分頃第1ターミナルを出発する。
そしてまさかとは思ったがやはり第2ターミナルにも停車。
大勢の人が待ち構えている。
そしてさらにどんどん乗ってくる。
バスは中央通路はおろか乗降ステップまでギュウギュウの寿司詰状態となった。
「うわぁ、乗りすぎだよ、通勤ラッシュのバスじゃないんだから。。。」
酷い混みようである。
こうやってみると、椅子に座れたことはラッキーであり隣の大男のおかげで中央通路の乗客のプレッシャーを受けずに済んだことがラッキーだったようだ。
まあ今回、この機場6線を遊び心で乗ってみたが、今後はできるだけ避けようと思うほどの混み具合だった。
24時間空港として恐らく深夜便が増えているはずの上海浦東空港だが、市内への足は実は成田空港などに比べかなり貧弱であることは否めない。
昼間でさえリニア1本と地下鉄1本、バス8路線では少なすぎる気がする。
ましてや他の手段が次々に無くなる夜間は、タクシーに比べ大幅に安いリムジンバス(バス24元VSタクシーは200元弱)に集中するのは当然のことのように思えるのだが、その割には30分に1本しか運行されない状態というのはどうもバランスが悪い。
深夜時間帯の飛行機の便数の計算などはちゃんと考慮されていないのではないかと疑いたくなる。
深夜にゆったりと飛行機で帰ってきても地上の足がこれでは、どうも国際空港としての名折れのような気がする。
ところで機場6線は中山公園行きと書いたが正確には、安化路X定西路に到着し、地下鉄の中山公園駅とはちょっと離れたところに到着し、駅のそばには停車しない。
それほど大した距離ではないが地理感覚が分かる人ならいいが、分からないひとは事前に確認してから使ったほうが良いであろう。