以前からバスで移動するケースは多いのだが、バスの中では目が疲れるので自分のスマホはあまり見ないようにしている。
そのため、たいていは車窓の外の風景を観察していたりするのだが、バスから外を眺めていると、車を運転しながらスマホをいじっている人の姿をよく見かける。
まあスマホの出たての頃よりはかなり減っているという気がしており、そんなに多いという訳じゃないが、それでも感覚的には20台に1台くらいの割合ではまだ運転中にスマホをいじっている。
しかも一般乗用車だけでなく、タクシーや公共バスの運転士も例外では無かったりするのであり、職務規定的にどうなのかなぁという疑問も涌いたりする。
上海でもこの「ながら運転」の危険性は認識されていて、通話中に悲劇を招いた人の家族を模したCMもながされている。
ただ、中国のその他の一般的なマナー水準からすると、運転中の通話くらいは許容範囲として含まれるのかなという印象で、我々外国人が目くじらを立てるようなものではないような気もしており、私も許容するようになってしまっている。
しかし、ながら、昨日見かけた中年のおばさんの運転態度は、こんな中国でもちょっと見過ごせないレベルに感じたものだった。
なんと、車が信号待ちで停車している運転の合間にスマホでゲームに興じていたのである。
いわゆるテトリス系のパズルゲームで、やや渋滞気味の道路でバスの横を走っていた車だったのでよくその様子が見え、車が停止するたびにゲームに興じていたのである。
さすがにこれは危ないと感じた。
しかも、他人との会話などではなくゲームであり、運転中に対応しなければならない必然性など全くなく、例えば信号待ちの停車中だけだとしても、目に疲労感を与えるなど良い影響は全くない。
まあ、もしこの女性が万が一自爆事故を起こして死んでしまっても本人の自己責任として仕方ないかもしれないが、他の車や歩行者を巻き込むような事故を起こさないとは限らず、巻き込まれた方はたまったものではないので是非改めて欲しいと感じた。
そんな風景を見ていた時、偶然にもバスの車内広告モニターには、例の「ながら運転」に警告を鳴らすCMが流れていたが、バスの外にはどうにも届いていないようである。
どうもあのCMはバスの車体の内側に流すより外側にも張り出すべきだという気がする。
この件について日本だって程度の差こそあれ同じような状況はあるはずなので、「中国だから」ということは言えないが、どこのドライバーも安全のために運転中は運転に集中してほしいという気がするのである。