新型コロナウィルス対策が少子化社会脱出のヒント?

 日本では、3月になってから日本政府の要請により学校が休校により、児童生徒たちが自宅に留まることのなり、その影響で出勤しなくなる親に対して補償金が払われることになっている。
 
 また、大手企業でも感染者が出ており、予防のために在宅出勤にシフトしてテレワークを実施しているケースも多くなっているようだ。

 インターネットが発達した現代社会においては、全ての業務ではないが、パソコン一つあれば業務が完了するケースも少なくないわけで、必ずしも一つのオフィスに出社することがマストではなくなってきている。

 もちろん、どんな会社でも労務管理や打ち合わせ、チームワーク醸成等々の理由で、オフィスに集まって仕事をすることの意味がなくなるわけではないのだが、少なくともホワイトカラーの多くにおいては、全社員が必ず出勤しなくても業務が進む技術的環境は整いつつある。

 では何故今まで実施されてこなかったのかと言えば、過去の習慣の惰性と技術的環境が未成熟だったということになろうか?

 或いは管理上の問題で会社がそこまで社員を信用しきれなかったり、業務評定が遅刻や出社を基準にした古い慣習のままで、テレワークに踏み出す経営者の勇気や行動力が足りなかったとも言える。
 まあ、そんな経営者たちも、コロナウィルスという未曽有の敵の前には、テレワークに踏み出さざるを得なくなったのであり、半ば強制的に業務体制の変革が行われることになった。

 これにより、現代社会では必ずしも出社が必要条件ではないことが証明されることになった。

 さて、こうなる前の社会問題を改めて点検してみると、イクメンなどという言葉に象徴されるような、育児休暇の取得推進問題などが、実は今回の動きによって解決に向かうのではないかという気がしている。
 つまり、自宅で仕事が可能になるのなら、育児休暇として大大的に業務を休まなくても、多少の配慮で業務と育児の両立が可能な道筋が見えるのではないかという気がしている。

 もちろんこれは女性の社会参加と育児を両立させることにもつながり、育児期間中の多少の配慮は必要だが、必ずしも長期の休業期間を取らなくても在宅で業務継続が出来れば、キャリアを中断しなくても済むことになる。
 また社会の大局から言えば、これまでの数十年間は経済のために社会が犠牲になり、地域社会が疲弊してきた現状があったが、地域社会と経済の両立を可能にさせるのがこれらの在宅勤務かと思われる。

 このように労働者が地域社会に戻って来られるようになれば、子育てと労働が両立し、ひいては少子化にも歯止めがかかるような気がする。
 そういった、日本社会が失いつつあった地域社会の再生のヒントが、このコロナ騒ぎの副産物として生まれているような気がするのである。





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