中国では小学校1年からアルファベットを学ぶ

 先日、お子さんが公立の小学校に入学した同僚の話を聞いたが、どうやら中国の小学校では1年生の時点からアルファベットを学ぶというようなことを言っていた。

 「なぬ?小学校1年生から英語教育?」

  外国語教育は早期開始が良いと世の中で謳われているとはいえ、小学校1年生では母国語の基礎が無いので外国語教育は早すぎると思っていた私は、この情報にとても驚いた。

 世の中の教育ブームに煽られて中国の公立教育もとうとうそんなところまで来てしまったのかと思ったが、どうやら事情を聴くとこれは私の早合点であることが分かった。
 中国では小学校1年から確かにアルファベット=英字を学ぶが、それは英語を学ぶための目的ではなく、母国語の中国語を学ぶための基礎として学ぶという事のようである。

 つまりどういうことかというと、母国語の中国語で使われる文字は表意文字の漢字であるため、その発音を示すピンインを読める力が必要であり、ピンインは英字で表示されるため、英字を読む力が国語を学ぶ基礎として必要となっているという事情の様だ。

 それ故に、日本人がまず「あいうえお」の五十音を小学校で学ぶのと同様に中国人は英字を学ぶという事になる。

 幸い日本には平仮名、片仮名の表音文字の文化が発展してきているから、自国語の学習は自国語の文字だけを学べば事足りるが、中国ではそういう発展がなかったため1958年に国家が英字を取り入れてピンイン体系を作った後は、母国語の中国語学習にはピンインが必須になったのである。

 ピンインは国土の広い中国が、共通語として同じ字を同じ発音で読むという目的として取り入れられたものであるが、国内の母国語の発音統一のため外国の英字を取り入れて基準を作っているのは何とも不思議な話である。
 そういった事情から中国では小学校に入るとまず英字のアルファベットを学ぶようであり、恐らく我々日本人が中国語を学ぶステップと同じような経過を辿って、四声や発音を学んでいくのだと思われる。

 ちなみに、実際の英語教育はいつ始まるかと調べたら、なんと中国では小学校3年生から英語の授業があるようである。

 学校によっては小学校1年という学校もあるようだが、まあそれは日本でも私立でそんな学校もあるので変わらないが、公立でも小学3年と言うのは非常に早い。

 もちろん全員が全員英語上手になるわけじゃないが、中国人の英語の発音が綺麗だといわれるのはこんなところから来ているのかもしれない。

 ただ、10歳程度の母国語の能力が確立されないうちに外国語を学ぶのは決していいことだとは私は思わないし、母国語をまともに扱えない人間は結局はバイリンガルにも成りえず中途半端になるので、外国語を学びたい人ほど母国語をしっかり学ぶべきだと私は思っているので、出来ればこの中国の教育状況に日本は影響されないでほしいと思っている。



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