おまかせ民主主義

 先日の都議選の結果には少々失望を覚えた。

 具体的にどこの政党が勝って、どこの政党が負けたということではなく、投票率が大幅に低迷し、浮動票が減った分だけ組織票を持つ政党が相対的に浮上するような結果になったからである。

 各党の詳しい得票数を分析してはいないが、報道によると勝った自民党公明党の得票数は前回の選挙からそれほど増えているわけではないのに今回は議席で過半数となり、逆に負けた民主党は投票率が下がった分だけ前回から得票数を減らしている結果となっている。

 去年の衆院選とほぼ同様のことが今回の都議選でも起きたことになる。

 まあ民主党が負けた云々はともかく、投票率がこんなに下がってしまうのはいただけない。

 有権者は投票する先がないとか、不満の受け皿がないとかよく口にするが、こういった言葉はおまかせ民主主義の最たるものだという気がしている。

 本来は我々有権者が望んでいることを託して実行してもらうのが代議士の仕事であり、政治家が用意したおまかせメニューが気に入らないと文句だけを言うのは本末転倒だからである。
 
 「おまかせ民主主義」とは投票行動だけ参加して、それ以外は政治への参加意識の無い日本国民を皮肉った言葉であるが、衆院選の前回と昨年の結果が如実に今の日本の「おまかせ民主主義」を表しており、期待できそうな党(民主党)に入れて勝たせたはいいが、進まない政治や不慣れな政治運営、さらに増税など思わぬ現実を突きつけられて公約が守られないと政治そのものに失望し、途端に選挙に行かなくなって投票率を下げてしまっている。

 当の民主党にしても「国民の手に政治を取り戻すんだ」といって前々回の選挙で勝ったものの、実際政権が始まってみると結局は国民の「おまかせ民主主義」の政治意識そのものが変わっていないため、国民としての当事者意識に乏しく厳しい財政事情を理解されず実行されない公約をただ嘘つきだと言われ信頼だけが失われた結果となったような気がする。

 結果、おまかせ民主主義の国民が故の政治への失望を生み、それに振り回された民主党が短期間に盛衰するという悲劇を生んでいる。
 
 まあただこのおまかせ民主主義が良くないからと言って脱却するのは容易ではない。

 例えば、私が「おまかせ民主主義からの脱却」を訴えて議員に立候補し当選したところで、それは私が単に「まかせる」側から「まかせられる」側に移動することになるだけであって、おまかせ有権者の意識が変わったことにはならないからだ。

 本来は国民全体で、選挙以外でも誰もが自由に政治に意見を言う機会を持てる社会が醸成されれば一番理想的なのだが、現実的にはなかなかそうはいかない。

 結局は今できることと言えば、目の前の選挙に必ず参加するということになる。

 もし、積極的に入れたいと思うところがないと感じてしまっても、それは自分が現実に向き合ってない結果であるかも知れず、「現実の選択から逃げない」ためにも、消去法でもいいから必ず投票し、選挙結果に責任持つという意識が大事だという気がする。

 今日から参院選で在外投票も始まるので、是非昨年投票できなかった雪辱を晴らしたい。



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