やっぱりA案ありきだった?エンブレムコンペの序列

 ちょっと数日が経過してしまったが、先日2016年の東京オリンピックの公式エンブレムがようやく決定した。

エンブレム候補作品

エンブレム候補作品

 まあ、世間ではB案D案が人気で、単色のA案は人気がなかったが、何故か選ばれてしまったものとなっている。

 確かにデザインの専門家が指摘している通り、完成度が高いデザインはA案であり、よく練られたデザインにはなっている。

 それゆえに、デザイナーなどの玄人の方々はA案以外は駄目であるとした指摘もそれなりに理が通っている。
 しかし、そのデザインの優秀さを除外したとしても、今回のエンブレムのコンペがA案ありきであったのではないかという疑いが浮上している。

 その理由は、各デザインに序列を示す記号を用いてしまったということ。

 即ち、今回各作品にA・B・C・Dという序列記号がつけられてしまったわけで、これがコンペの結果にも影響をもたらしたのではないかと言われており、A案が最初から圧倒的に優位だったと言われている所以となっている。

 一般的にデザインコンペなどは作品に序列を生んでしまうような記号付けは避けられていると言われている。

 今回であれば本来はABCDではなく、組み市松案、風神案、朝顔案など、文字上で序列がつけにくい言葉で識別すべきだったのではないかということである。

 一般的に企業ロゴなどのデザイン提示や複数の企画提示案などでも、一番目が一押し案、二番目が次善案、三番目が変化球案などと言われ、一番目が最もプッシュしたい案であるのが定石となっている。

 また複数案の競合プレゼンを行う上でもトップバッターの案が圧倒的に優位といわれており、実際トップバッターの案に決定する確率が高いと言われている。

 それ故に、コンペなどはやはりトップに表示されるものが有利で、作品が「A案」と決められた時点でA案の作品が有利なのである。

 それでなくても今回デザイン性の高い候補作品が「A案」に設定されたのであり、「A案ありき」と言われてもしかたない状況だったことになる。

 このように、審査委員会が恣意的な選考を否定しても、序列のある記号をつけた時点で審査が公正ではなかった疑いがかかってしまう。
 振り返ってみると先日の新国立競技場のデザインコンペもやはりA案が選ばれたのであり、ここにも恣意的な序列決めの匂いがプンプンしてしまう。

 まあこの決定したエンブレムに関してはいうことはないが、序列記号での設定に推薦順位が見えるわけであり、やはりA案推しだったような気がしてならないのである。

 また今回国民から広く意見を募集したともあるが、寄せられた意見がどんな形で反映されているか具体性が全くないわけで、パフォーマンス的には何となく国民に開かれたような雰囲気が漂っているが、実質的には恣意的な選択だったとしても不思議ではないのが今回のコンペだったといえるのである。

 





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