先ほどある中国人の友人から電話がかかってきた。
聞いたところ、家で一人で酒を飲んでいるらしい。その友人は親元に住んでいるのだが最近夜眠れないので毎晩一杯ずつ程度飲むようになったようだ。
私のところに電話をかけてきた理由は特に無いといっていたが、どうやら酔ってさびしくなったらしい。
電話口で話していてもどこか辛そうな雰囲気が伝わってくる。
所詮一人で酒を飲むなどという行為は明るい状況とは言えず、しかも寝酒というにはちょっと酔いすぎている雰囲気だった。
本人は何も言わなかったが、仕事でいろいろ苦労やプレッシャーを抱えている感じである。
そういえば、先日医療セミナーの話の中で、中国人のストレスがものすごく増大しているとの話があった。自殺者も急増しているとのニュースも耳にした。さらに暴飲の結果と思われる路上の嘔吐物跡も増えている気がする。
日本がオリンピックから万博まで6年かかった変化を、この国はたった2年ですり抜けようとしている。日本の3倍のスピードである。
ビルや街、制度は急激に変えることができたとしても、社会や人間は急に変われない。急に変えようとすると、結局そのしわ寄せは人間にやってくる。やせ我慢、面子がどこまで続くか。
こう考えて私はその友人ことを心配せずにはいられなくなった。職場も近いので近々会いに行こうと考えている。