先日、といっても半月以上前の話だが、知り合いの働いている日本料理店にランチを食べに行った時である。
私はその店の一般的な定食を注文したのだが、周囲を見回すと、やたらガスコンロがテーブルに並んでおり、それぞれお客さんの前に一つずつ置かれている。
さらに座敷をのぞき込むと8人連れのお客さんのうち6人が鍋を前に置いていた。
どうやら店内を見回すと半分くらいは一人一つずつの鍋を置いて食べている。
改めてランチのメニューを確認してみると確かに寄せ鍋、おでん、すき焼きのメニューが並べられていて、さほど高くない値段で提供されている。
私はこの状況に驚いてその店の知り合いに聞いてみると、その店の中国人のお客さんは非常に好んで鍋料理を食べているのだという。
以前も中国人はすき焼きが好きらしいということはこのブログに書いたが、それにしても真夏の暑い真っ盛りにランチに鍋料理を食べるとは恐れ入る。
まあその店の人によると、そもそも中国人は火の通ったものを好んで食べる上に、真夏のオフィスは冷房でガンガン冷やされるので、オフィスワーカーは体が冷え切ってしまい体調を崩しがちになるので、それを補うために、熱い料理を食べるのだそうだ。
まあそう言われてしまえば、その発想は分からなくはないが、夏にソーメンとかざるそばなど冷たいものを好んで食べる日本人とは逆の発想なのである。
私なんかは夏場に鍋料理なんかを食べると汗をかきすぎて逆に体温が必要以上に下がり、具合が悪くなる時もあるので、迂闊に熱いものを食べたいという気にはならない。
さらに、グルタミン症候群の経験もあるのですき焼きやしゃぶしゃぶの類はトラウマにもなっているので、店を慎重に見極めないと食べる気にならないのである。
(その店は化学調味料を使っていないので安心して食べられるだが)
まあ最近はランチに日本料理屋に足を運ぶことが少ないので、そういった中国人たちの好みをウォッチすることは少なくなっていたのだが、ランチ定食に鍋を取り入れているところは実は少なくないのかもしれない。
私自身は真夏の盛りに鍋というのはあまり気が進まないが、もう少し涼しくなったら試してみようかと考えている。