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在上海日本国領事館にはマンガがいっぱい

 先日、日中の社会保障協定の説明会に参加するために虹橋開発区の在上海日本国総領事館を久々に訪れた。
 だいぶ前に領事館の事務業務が敷地外の別館に移って以降、特に領事館本館を訪れる機会がほとんどなかったため、久々の来館となった。

 その社会保障協定というのは、両国間での年金制度の二重徴収を防ぐための協定で、管単に言えば手続きをきちんと行えば両国で二重に取られるようなことはなくなったということのようだ。
 と、説明会の主旨はそのようなものだった。

 で説明会終了後に、ロビーに出てみると日本を紹介する意図なのか、日本の観光資料などがフロアいっぱいに沢山展示してあった。
 都道府県の発行する観光地の紹介資料が主だが、ビジネス要素的な資料も沢山ある。

 そして、その一角にある本棚を見つけた。
 腰の高さよりやや高い程度の本棚の中に、非常に画一的に大きさの整った本が並べられていたが、よく見ると、それらは全てマンガだった。

領事館のマンガ本棚

在上海総領事館のマンガ本棚

 「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「ちびまる子ちゃん」など、日本の有名どころの漫画が並んでおり、マンガ喫茶の棚のようなレベルで本が並んでいた。

 まさか領事館の職員が暇なときにこれらを読んでいるわけでもあるまいが、結構な量である。
 もちろんこれは日本文化紹介資料の一つとしてマンガを取り上げているのだろう。

 個人的には日本の文化としてPRするにしても、ここまで「大人揃え」する必要は無いと思うが、こういったマンガ喫茶的な雰囲気なマンガ本を揃えて並べる状態を含めて日本文化だと紹介したいのだろうか?

 まあ私の子供のころはおおよそ子供の娯楽でしかなかったような日本の漫画が、こうやって国際交流の最先鋒として、領事館のような国の施設の中に、大きなスペースを締めるのであるから時代は変わるものである。

 まあ本家のドラえもんでさえ、アニメ放送では私が子供のころの声優とはがらっと入れ替わり、演出も現代風になってしまっているようなので、私が知っているドラえもんとは声も世界も違っていることを数年前に感じている。
 そのくらい時代が変わったというか月日が経ってしまったのであることを改めて感じている。

深夜も放送する中国のアニメチャンネル

中国のテレビ放送は基本的にスポーツならスポーツ専門と言ったようにチャンネルが専門化しており、総合的に何でもかんでも流すチャンネルは少ない。

 その中にはアニメ専用のチャンネルも幾つか存在し、実はほぼ24時間に近いような形で深夜も放送している。

中国のアニメ放送

中国のアニメ放送

 これらのチャンネルでは「ドラえもん」や「ちびまるこちゃん」「コナン」と言った日本製アニメも多く放送され、さらにアニメ以外にも特撮の戦隊もののような番組も混じって放送されており、私の感覚で言えば子供向けチャンネルのような印象を受けるが深夜の2時~3時という時間帯にも放送が続いている。

 実はこのアニメチャンネル以外にも日本のNHK教育(Eテレ)のような子供向け番組を専門に扱ったチャンネルもあり、アニメも流されているがこちらは深夜1時に放送が終わり朝まで休止時間帯となっているため、子供向け専門という意味ではこちらの方がやや常識に適っている印象だがそれでも深夜1時である。

 これらの意味するところを考えれば、もちろん「中国では子供を夜中までテレビを見させる」ではなく、「アニメの主要視聴者層に大人も含まれている」という事になる。

 まあ世の中にどんな親がいるか分からないので断定はできないが、深夜までアニメを子供に見させている親は割合いからすれば少ないはずであり、少なくとも表向きは風紀規律に厳しいこの中国という国において、子供向けとして深夜にアニメ放送を流すということは批判を浴びる可能性があり、そういった放送はしないと思われる。

 つまり、その深夜のアニメ放送の視聴者は大人である前提で放送が行われていることになる。

 これはアニメ=子供向けといった偏見が何となく頭から消えきれない自分からするとやや驚きの状態となっている。

 ただ自分自身をふり振り返って見ればジブリアニメやドラゴンボールなどは大人になってから見ていたわけであり、子供向けと決めつけてしまうのは自分自身に矛盾が生じるし、今の時代の風潮から言えば偏見ということになってしまうかもしれない。

 このあたり、中国人全体のアニメに対する見方が一般的にどうなのか中国人に直接訪ねたことがないのでわからないが、日本に一時帰国の際に知り合いの30過ぎの上海人男性によくコミックの購入を頼まれたりするので、少なくとも中国人の大人にも日本のアニメの世界にはまっている人がそれなりの数いるようである。 

 中国人文化の中のアニメの位置などは正直言って私にはよく分からないが、アニメ専門チャンネルが作られ、深夜まで放送が行われるくらい視聴者がいるということだけは事実のようである。