お金があっても儲からない

 一昨日深夜の試合でマンチェスターユナイテッドがまた負けた。
 日本の香川選手が移籍した前後に数百億円とも言われる資金をかけて選手をかき集めたが、未だにその成果が現われずにおり、今回の敗戦で20チーム中10位まで落ちている。
 次の試合結果次第では15位程度まで一気に落ちる可能性もあり、大金をかけたはずの自慢のチームが非常に危機的な状況になっている。
 まあこの理由ははっきりしており、一人一人が能力の高い選手を集めても、集団でやるサッカーと言うスポーツでは連係が必要で、連係が熟成するまでは時間がかかるという事であり、まだ熟成まで時間が足りていないのか、熟成に取り組んでいない状態であるということができる。

 つまり、サッカーの世界では単にお金をただかけただけでは勝てないということになる。

 実はこれは通常のビジネスでも同じであり、お金を持っている者がお金をかければお金が儲かるというものではないというのがビジネスの常識であり不思議なところでもある。
 つまり100円しか持ってない人が1000円の儲けを得ることは有りうるが、1000円を持っている人が2000円稼げるとは限らないのである。
 もちろん全く元手が無いと稼げるものも稼げ無いかもしれないが、元手の大小が儲けの大小を決めるものではないのである。

 要するに元手のお金をどう賢く使うかが重要なポイントとなってくる。

 例えば今回のサッカーの例で言えば、攻撃の選手ばかりお金を使ってかき集めたと言われるが、実は本来ウィークポイントと言われていたのは守備であり、そこに選手をほとんど補強せず攻撃ばかりに力点を置いたため、現在の低迷を招いているとも言われている。

 つまりお金の使い方が間違っていた可能性があるということになる。

 かのチームのようにお金が潤沢にあると、どうしてもお金に頼った判断になるわけで、すると合理的な判断が疎かになって無駄なお金を使いやすくなるという状況が生まれていると考えられる。
 
 寧ろこの点、お金がないチームの方が合理的な判断が出来、合理的なお金の使い方ができる可能性が高くなるという気がする。

 つまりお金が無ければ、お金がないところをどうやって埋めるかを必死に考えるわけであり、バランスやウィークポイントの分析を慎重に行って欠点を埋める方法を考えることになり、お金の使い方も賢くならざるを得ないのである。

 実はこれもビジネスと同じで、ビジネスはお金を稼ぐのが目的なのだから、お金を沢山かけるというのは矛盾した行為で、まずお金をかけないで何が出来るのかを考えるのがビジネスの基本で、そこで必要なものを購入したり投資したりするという段取りとなる。

 まあこんなことはビジネスの基本であり諸先輩方々には本当は釈迦に説法であるはずなのだが、かのサッカーチームオーナーなどお金に余裕のある方々は、ついついこういった原則を忘れて非合理な大金を突っ込むことをやっており、傍から見てダメダメな経営者だなぁと感じてしまうのである。
 





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