引っ越ししてから、以前よりはテレビを見るようになったのだが、朝のニュース番組を見ていて驚いたことがある。
それは地下鉄の混雑情報を説明するコーナーで、地下鉄駅構内に設置された監視カメラの映像をそのままリアルタイムで表示していたのである。
しかもカメラの前にいる人の顔がはっきりわかるくらい鮮明に映し出され、それがそのままテレビ放送として放送されている。
日本だって、NHKで放送センターの屋上のお天気カメラで街を遠巻きに写すことはあるが、人の顔がはっきり分かるような状態ではまず写ってはいないという気がする。
それがこの番組では一瞬の短時間ではなく、何秒もの間画像が映し出され、ご丁寧に解説までするほど、長い時間映像が映り続ける。
恐らく中国でやっていることをそのまま日本でやったら、プライバシー侵害だといって放送局に非難の電話が来るだろう。
日本だって防犯用の監視カメラはあるが、警察の様な特定の限られた人が見る程度であり、公共の電波に乗せて流す映像では見る人間の数の桁が違いすぎる。
外国の事だから文句の言いようがないが、ことほど左様にこの国ではプライバシーに関する配慮が無い。
まあ普段から悪いことをしてなければ問題ないこととは言え、自分がどこにいるのかが分かるだけで困るということだって生活の中ではないとは言えず、地下鉄に乗る時はちょっと気をつけなければならない気がしている。