上海の延安高架道路などの高架道路の橋桁の底の面が、昨年一斉に白くペンキを塗られた。
工事中はペンキが垂れたり、道が塞がれて大渋滞になったりと結構大騒ぎになっていたことは記憶に新しい。
しかもかなりの距離を広範囲に渡って塗装したので塗装費だって馬鹿にならない。
当然、今年の万博開催を睨んだお化粧直しであるのだが、私はこの「白」という色には少々疑問だった。
下部も交通量の多い道路のため、排気ガスですぐ汚れてしまうことが目に見えてしまうからだ。
そういった意味では白という色はあまり経済的な色とは言えない。
では何故白であるか?
察するに万博に向けてのライトアップ効果の布石ではないかと思うようになった。
要するに白い部分をスクリーンとして利用しようという狙いである。白がベースならばどんな色を照射しても色が映えるからである。
実は先日、高架道路に不思議な穴が沢山あるのことに気がついた。
この穴は排水溝にしては位置が変だし、数が多すぎる。しかも穴の奥に何か詰まっている。
黒っぽいような青っぽいような色をしている。ひょっとするとここに照明器具が?
青っぽく見えるのは照明器具のゼラであろうか?
勝手な推測だがそんな気がする。
となると、これだけの高架道路がブルー一色に染まるということであろうか?
もしそうだとすれば中国人の好みそうな派手な演出ではある。
この推測が正しいかどうか分からないが、白く塗った理由をそこに求めると、何となく納得できる気がする。
しかし、そのためにだけに高架道路の桁下面を白く塗るというのは、日本人からするといかにも景気の良い上海の話であるような気がする。
しかも高架道路をライトアップして幻想的に見せるというのは確かに美しいのかもしれないが、いかにもSF的な「未来」幻想の美的感覚のような気がして、日本人の私としてはその子供っぽい感覚にちょっと引いてしまう。幻想で現実を隠す感覚がいかにも見た目優先で中身のともなわない中国の美的感覚の象徴のような気がしてしまう。
今回の白いペンキの理由、はてはて真相はいかに??