職場放棄する未熟なリーダー

 最近、何かと話題になっている日本の某都市の市長さん。
 マスコミが議場にいるから議会に参加出来ないといっている話が伝わっている。

 マスコミが何を言ったのか知らないが、彼の行動は一つの組織を預かるリーダーとしてあるまじき子供染みた行動で、有権者を馬鹿にした話である。
 まあ日常のマスコミの一方的な報道に関しても全く問題が無いとはいえないが、反対意見とまっすぐ向き合えないのは自治体を代表するリーダーとしての資質に問題があるであろう。

 完全な職場放棄である。
 
この市長、初当選の時から何かと話題になっており、過激な発言がそれなりの支持を得られたから市長に当選できたのであろうが、最初から行動が奇をてらいすぎておりいずれメッキがはがれるであろうと私は見ていた。
 そう思っていた一番の理由は、この市長は他人とのコミュニケーションが非常に下手であると感じていたということである。

 彼はブログ市長といわれるほど、ブログが好きらしいが「ブログ=一方的な意見の主張」であり、ブログは他人とのコミュニケーション形成に一定の成果を果たせども、一対一の完全なコミュニケーションツールではない、ブログはコミュニケーションツールというより、どちらかというとマスコミ的な一方通行発信の要素が強いツールである。

 こういったツールは、日常では情報発信手段を持てない一般個人のためのオピニオンツールとしては非常に強力な威力を発揮すると思えるが、この市長が未だにブログを頼り続けているということは、一般人のそれとはまた意味が違ってくる。

 つまり、この市長が市長というパブリックなポジションにつき、どうどうと個人の意見を言える立場になったにも関わらず、未だにブログに傾倒しているということは、彼が対人コミュニケーションに未熟で、対面で意見を言うことができず、ブログでの一方的な意見発表に固執しているという見方が出来る。

 つまり相手の意見を聞きながら自分の意見を言うというコミュニケーション能力に欠けたり或いは未熟だったりするので、自分に反対する意見が出てきたときに相手と意見を調整しながら問題を解決するといった行動が取れず、結局はそれを排除するような方法でしか問題解決できないのである。
 現に、この市長は市職員を懐柔する努力を全くせずに、個人の一方的な考え方を是として押し付けてしまったために、職員側を敵に回してしまった。市長の主張する市の財政再建などは確かに正論かもしれないが、手段に問題がある。荒療治とも呼べないような稚拙な手段で相手を硬化させてしまっている。まあ内容は善であっても独裁的手法ともいえるかもしれない。

 彼に投票した有権者は、こういった市長の過激な行動が既存の硬直化した行政システムを打ち破ってくれると思ったのかもしれないが、他人とのコミュニケーションがとれず引きこもってしまうような人間に果たしてそんな力があるだろうか?

 ブログという自分のフィールドで立派な意見主張をするのは勝手だが、リアルな世界でまともなコミュニケーションや行動が取れないのでは話にならない。

 しかも組織のTOPである重責を忘れて業務放棄などは職責の自覚と責任感の欠如に他ならない。

 こういう見せ掛けだけの、人間として未熟なリーダーがトップに立ってしまった組織の人間はとても不幸であると思う。

 最近どうもこういった人間が増えている。





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