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高く見えない上海環球金融中心

 金茂大厦と上海環球金融中心はどちらも上海を代表する高層ビルで並ぶように立つのだが、金茂大厦は高さ420m、上海環球中心は高さ492mと環球中心のほうが72m程高く、実際環球中心の最上階の展望台からは金茂大厦が見下ろせる。

 しかしながら陸家嘴駅付近からこの二つのビルを眺めると重なるように見え、しかも遠近法の関係で奥にある上海環球中心のほうが若干低いかのように見えてしまう。

 

陸家嘴駅からみた金茂大厦と上海環球金融中心

陸家嘴駅からみた金茂大厦と上海環球金融中心

 もちろん十分な距離をもった位置から見れば確かに、環球金融中心のほうが高いのは明確なのだが、このビルとビルの間隔がせいぜい200mそこそこなため、至近距離から見ると金茂大厦のほうが高く見えてしまう。

 しかもこの角度は、東方明珠塔など観光客の多い場所からの方向なので、多くの観光客は勘違いしやすいだろう。

 まあこんな世界ランキングに並ぶような2つのビルをこんな至近距離に建ててしまうことに問題の根源があるのだが、これにも懲りずまた道路一本挟んだすぐ隣に上海中心大厦という高さ600mのものが建設されている。(写真右)

 高さを争いたいというのが明確な上海のビル達だが、そうならばお互いもう少し離れて建てた方がそれぞれの魅力が出てくると思うのだが、上海の人にはそれがわからないのであろうか?

 上海環球金融中心のように、折角隣のビルを上回ったのに、そう見えないというのは非常にもったいない話だと思う。

地元では「上海ヒルズ」の名前は浸透してない

今年の夏にオープンした「上海環球金融センター」だが、日本の観光雑誌やパンフレットだと「上海ヒルズ」の通称で呼ばれているが、実は上海にいる我々日本人でさえこの名前はぴんと来ない。

もともとこの名前をつけようとしていたのは事業主体者である森ビルさん本人だが、上海市政府から認められなかったため、現在の「上海環球金融中心」の名前にになったとのいきさつを聞いたことがある。

 以降「上海ヒルズ」の名前はあまり主流ではなくなり、どちらかというと上海の日本人の間で通称で浸透しているのは「新森ビル」である。これは以前に森ビルさんが建設したビルがあったためでそれと区別されるためにこういわれる。

 「上海ヒルズ」の名称は公式サイトにも見当たらず、日本からガイドブックやパンフレットを見て来た人に言われて、ようやく思い出す程度で、我々にとってあの建物と「上海ヒルズ」の名前はすぐには一致しない。

そもそも六本木や赤坂と違って周りの地形は谷でもないので、ヒルズ(丘)をつくる必要も無く、その名前である必要がなく、また「ヒルズ」の名称は日本の六本木ヒルズのかつての印象が強すぎて、いかにも金持ち趣味のイメージでちょっと辟易してしまうのである。

それ故に「上海環球金融センター」や「新森ビル」の名前のほうが心情的にも受け入れやすい。

 まあ日本の観光客向けパンフレットには「上海ヒルズ」のほうがインパクトがあるので使っているのだと思うが、このままでは日本の日本人だけがこの名前で呼ぶようになり、日本と中国の日本人の間で概念を共有できない時期が来るのではないかとちょっと危惧している。というのは大げさすぎるが、まあ「上海ヒルズ」の名前はいずれ使われなくなるであろうというのが私の推測である。