最近、配達弁当いわゆるワイマイをコロナ前同様に利用することが多くなったが、コロナ前と現在では少々供給側のおもてなしというか気遣いに変化が現れている。
どういうことかと言うとまず配達に際して無接触配達、つまりオフィスまで直接届けるのではなくびる指定の受け渡し場所の棚に置いて連絡だけきて帰ってしまうサービスが増えた。
つまり配達員と受取人が接触しないで弁当を受け取ることができるのである。
日本風に言うとソーシャルディスタンスとでもいうのだろうか?
さらにお店の側でも担当者がコロナに感染していないという証明というか、安心のために調理人と梱包する人の担当者の名前と体温が記されたメモが添付されているのである。
もちろんこういった情報はどこまで本当かは確認する方法もないのだが、少なくとも配達側ではそういった情報を提示した方が安心してもらえるという気遣いのもとにこういった情報を伝えてくるのである。
これらが手書きであることから言えば、毎回本当に測っているかはともかく、毎回手書きで書いてきているということは事実なのである。
このような対応は日本料理店に限らず上海市内のマクドナルドや他の現地ローカルメニューの配達の場合にも同じような体温情報が添付されてくる。
それ以外にも注文してくれたお客に対する感謝の気持ちの小さなメモ紙が全部手書きで送られてくる場合もある。
日本式の発想で言えば、こんなものは印刷でいいんじゃないかとも思ってしまうが、そこは中国、まぁ人件費が安いのか、全部手書きである。
とにかく一つ一つ涙ぐましい努力によって上海の飲食店たちは、ワイマイ、配達弁当にしのぎを削ってサービスを競っているのである。
果たしてこのやり方がベストかどうかは分からないが、少なくとも日本にいた時にはここまでの情報提供というのは見たことがない。
日本ではつい先日緊急事態宣言が解除されたということなのだが、果たしてここまでの気遣いを持って持ち帰り弁当に対してサービスを行なっているのであろうか?
日本人は東京オリンピック招致のあのプレゼンのおかげで、おもてなしは日本の専売特許のような印象を我々は持ちがちだが、ここ上海でもそれに負けず劣らずお客様に気を遣っている姿を争う状況があるのである。