九元航空が初フライト延期、当局がへそを曲げた?

 先月25日に今日12月2日から初フライトを行なうと宣言していた中国の新しいLCC(格安航空会社:ローコストキャリア)が、運航開始を延期したことがニュースに出ていた。

 11月25日の発表では12月2日に同社の初フライトとして広州―湛江線を最安値で9元の運賃を設定するなどして運航する予定だったようだが、予定前日の昨日になっても携帯公式アプリや公式サイトなどには情報が表示されない状況になっていて、チケットが買えない状況だと報道されている。 

 まあ初フライトの発表が1週間前と言う航空会社も、日本人から見ればかなり異例な状況かと思うが、今回それだけでなく九元航空側に重大なフライングがあったようである。

 ある専門家の推測によれば、こういった航空会社の初フライトの場合はまず民航局の許可を得てから対外的な発表やチケット販売を行なうのが筋だが、九元航空は最終許可を得る前に先走って発表を行なってしまったとみられるとのこと。
 つまり当局が正式な運航許可を交付していないのに対外的に発表してしまったために、当局の機嫌を損ねて怒りを買ってしまい、許可交付が先延ばしにされたのではないかと見られるようだ。

 まあこの件は人治主義の中国ならではの当局の対応とも言えなくはないが、冷静に考えれば航空会社という人の安全を預かる事業において、正式な許可も出ていないのに対外発表を行なってしまう九元航空という会社に大きな問題があったのは確かで、当局の対応はやはり正しいという気がする。
 この九元航空に限らず、中国では必要な段取りを踏まず先走って予定を立てたり、中身が伴わない前のめりで行動する会社や人がちょくちょく見受けられる。
 また日本語で言うところのいわゆる大風呂敷的な話も多く、現実が追い付いていないのに話だけ先走るのである。
 今回個人的には九元航空は新たなLCCということで、航空運賃の価格破壊への多少の期待もあったのだが、スタートからこのような前のめりで段取りをすっ飛ばしてしまう企業体質を見てしまうと、安全性への不安がもたげてくる。

 航空会社に限らず「安全」は決められたルールや段取りの積み重ねがあって初めて保たれるのであり、それを疎かにする小さな意識のゆるみが大きな危険を生むと言われる。
 日本の建設会社などで一見非科学的に見える神棚への安全祈願を毎日欠かさずやるのは、そういった「安全のための段取り」への意識を保つためであり、段取りに手を抜いた時に限って事故が起きると言われ、段取りの手を抜くのは安全への気が緩みの現われだとされているからである。

 こういった点は航空会社でも同じことが言えるわけであり、前のめりになって段取りを面倒くさがる企業というのは、全てにそういった意識が潜むと見るべきなのである。

 まあ今回の九元航空にもそういった企業体質が潜むかもしれないということが分かったからには、当面は上海に乗り入れもないようなので、しばらくは乗らずに様子見が正解かなという気がするのである。
 九元航空はいずれ当局から許可は下りて運航を開始するだろうが、事故が発生して犠牲者が出るようなことがないことを祈るばかりである。



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