咳で失神して倒れた!

 毎年春の季節は体調が不安定になるのであまり好きな季節ではない。

 その理由の一つに、花粉や黄砂などの原因により呼吸器官にアレルギー的な反応が多く、咳き込んだりすることが多いからである。

 もちろん、自分としても例年身体の抵抗力が下がらないようマスクやマフラーを常に使用するなど、気を使い続けてはきている。

しかし、今年はちょっと失敗しをしてしまい、4月2日の急激な気温の低下の日に服装の調節に失敗し、抵抗力が著しく低下し体調を崩した。
 抵抗力が落ちると再発するのは副鼻腔炎とそれに伴う気管支の咳である。

副鼻腔炎の薬

 まあ直後に日本への一時帰国の予定もあったので、色んな薬を飲みながらだましだまし症状を押さえていたのだが、その日本から戻ってくる行程でちょっと無茶をしてしまったため、さらに体力が落ち、上海に戻ってから症状がまた強くなった。

 そして、先週の金曜に事件は起きた。

 長年の知り合いの送別会に呼ばれて酒席に参加したときのことである。

 本来なら酒席には参加したくないタイミングだったが、古い友人の帰国なので断りきれなかった。

 で、酒の量を抑えつつ飲んでいたので、酒量としては多くなかったのだが、途中で気管支が苦しくなり、発作的な咳が出そうだったので、ハンカチで口を押さえつつ部屋の外に出た途端に、頭がくらくらっとなった。

 次の瞬間、人に助けられて「大丈夫ですか?」と声をかけられている自分がいた。

 どうやら、瞬間的に気を失って失神して何秒間か倒れていたようである。

 そして倒れた時に額を少し打ったらしく、やや痛みがあった。

 しかしその頭の痛みはほとんど気にならず、体全体は失神する前より体が楽になっていた。

 昔、柔道をやっていた際に経験したように締め技で落ちたような感覚で、苦しいというより気持ち良いくらいの感覚だったのである。

 後から周りの人間に俺どうなってたの?って聞いても、周りの人はびっくりして倒れていたとしか答えてくれなかった。
 その後は、咳の発作も収まり何事もなく、宴席の最後まで過ごすことは出来たがどうもその瞬間のことが思い出せなかった。

 あれは何だったのだろうと、後からインターネットで調べてみると、激しい咳で呼吸困難というか、脳への酸素供給が不足すると短時間の失神が発生することがあるらしく、私の症状もそれだったようである。
 
まあ失神の原因を知って安心したような、怖い様な状況である。
酒が直接の原因ではないとはいえ、疲れているときは無理すべきではないなと自分の年齢を悟った今回の失神事件であった。





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