サッカーがもたらす国際関係の光明

 先日行われたサッカーの東アジアカップの関連記事を読んでて、ちょっと気になる印象の記事を見つけた。

 まあ現時点でかの大会のニュースとして注目を集めているのは「韓国のサポーターが試合中に掲げた横断幕が政治的だ」「いや旭日旗が先にあった」だのなんだのと言うこれまで同様の日韓関係のいがみ合い的な記事ではあるのだが、その中に幾つか毛色の違うニュースを見つけたのである。

 どういう記事かと言うと、なんと韓国のサッカー雑誌のサイトの記事で日本の成長を素直に称える記事が出ていたというのである。

 今回の大会は中国を除いて各国ともその国の1.5軍とか2軍と言えるような選手が参加しており、日本もその例に漏れなかったのだが、そんな状態でも日本は優勝し、その試合内容について韓国のメディアが「想像より遥かにレベルが高かった」と素直に日本代表チームを褒め称えていたとのことなのである。

 これまで日韓戦に何かと言うと捻くれた評価や言い訳をしていた印象のあった日韓戦の試合評だが、ここまで素直に評価する姿勢は今まで無かったような気がしており、政治的な言葉が排された表現にちょっと驚いている。

 また上記の横断幕問題についても、サーチナさん掲載の記事によれば韓国のネットユーザーから

「国の恥さらし」、「スポーツはスポーツとして楽しむ姿勢を持ってほしい」「サッカー場で政治、歴史は自己満足に過ぎません。世界的にはむしろ嘲笑を浴びる行為」、「スポーツと政治、歴史問題は別であることは、すでにロンドン五輪のサッカーの日本戦の時にみんなよく分かったんじゃなかったの?」
(以上【韓国BBS】韓国サポーターの横断幕問題、「国の恥さらし」から抜粋)
 と自国のサポーターの行動を批判する声が上がっていたという。

 さらに韓国日報もこの件について旭日旗と横断幕の件を平等に扱い「両国とも成熟必要」との趣旨の記事を載せていたという。

 まあ日本側からすると旭日旗の件に関しては、旗自体が元々禁止されているものではないし、掲げていたのは日本人ではなく悪ふざけをした韓国人の所業との噂もあり「両国とも」と言われてしまうのは納得しづらいものがあるが、まあそれは自国側の面子を立てたとも考えられ、ともかくこのように自国の過激な行動を諌める論調が韓国国内に芽生えてきたのはこれまでに無かったことのような気がする。

 つまり、これまで「抗日無罪」とも言われていた韓国国内論調が、例え日本が相手でも「サッカーと政治は別物である」という冷静な意見がきちんと表だって出て来るようになったようなのである。

 このことは私から見ると韓国社会の一つの成長と言う気がする。

 もちろん、これは一部の人間がサッカーと政治が別物という区別が出来るようになっただけで、韓国全体の日本に対する政治的主張が改まったわけではなく従来の政治主張はそのままであるのだが、少なくとも何でも抗日無罪ではないという冷静さが生まれており、つまり以前には無かった国際的な常識感覚が生み出されているような気がするのである。

 まあこういった冷静な視点が韓国全体の論調となるまでにはまだ暫く時間がかかると思うが、少なくともサッカーの試合に関してこういった論調が出てきたということは、今後の日韓関係にとって一つの良い兆しの様な気がする。

 現在の日韓関係には慰安婦問題や戦前の未払い賃金請求問題など、幾多もの難問が山積してはいるが、冷静な視点で物事を解決しようとする意識が高まれば、そういった問題もいずれは解決できるような気がする。

 今回の東アジアカップの大会で日本代表が成長を見せたことが、実は国際関係の改善にも光明をもたらした、そんな気がしている。

 さてさて中国との関係はサッカーで変えられるだろうか?



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