一味違う茨城空港の開港に期待!

 来年の3月に開港が予定されている茨城空港だが、その開港後の見通しについて現在いろんな議論が沸騰している。

 今度の茨城県知事選挙の争点の一つになっているほどである。

 茨城空港は全国の地方空港建設ラッシュのうち、事実上最後の空港と呼ばれ、日本の99番目の空港として開港する。

 反対される理由は1にも2にもその必要性と事業の採算性の問題である。

 開港に異を唱える人の主な理由として、既に首都圏は羽田と成田という二大拠点空港を抱え、第三の空港が必要なのかという意見がある。
 さらに、昨今の金融危機や原油高騰、あるいは9.11以降の航空需要の冷え込みによって航空需要が低下しているこの時期に、果たして新空港が必要かという疑問があり、新空港の開港に反対の声が上がっている。

 茨城空港より先に開港した空港はその多くが苦戦を強いられている状況を見ると、その心配も無理も無い。

 もちろん茨城空港もこれらの先例に倣って同様の地方空港として開港するつもりだったので、そのまま開港すれば同様の状況に陥る可能性があったのである。
 しかし、昨年の新聞報道で、国内2社の国内線の就航予定の目処がまだ白紙であることが報道された時期を境に、県が空港としての存在意義について思い切って方針転換したことから状況は変化を見せてきている。

 どういうことかというと、茨城空港は国内の一地方空港ではなく、世界の中の東京のセンカンダリー空港としての開港を目指すことにしたのである。

 センカンダリー空港とはローコスト航空会社(LCC)が利用するのに適した空港で、サービスを極力排除して運賃を下げているような格安航空会社が利用しやすいように、航空会社が空港に払っている空港使用料などを節約できる構造を持った空港のことである。

 実は航空会社が空港に支払っている費用は想像以上に多岐に及ぶ。

 滑走路使用料、タラップやボーディングブリッジ使用料、中継バスや機体誘導車、管制の利用料、はたまた荷物をピックアップするターンテーブルの使用料など、我々搭乗客が当たり前に利用している空港のサービス設備の利用料は、実はこれら航空会社から払われ、元を正せば我々が払うチケットの値段にそのまま跳ね返っているわけである。

 つまり、もしこれらの空港使用料を節約できることができたなら、航空運賃を下げることが可能になり、コストパフォーマンスが命のLCCにとって非常に助かるわけである。

 そして実際、茨城空港はそういったタイプの空港としての設計変更を行ない建設が始まっている。

 機体が誘導車なしでも駐機・出発できるような自走式の駐機場構造とし、滞在時間を短くできるようにした。

 またボーディングブリッジを無くし航空会社の負担を無くした。

 さらに出発到着のフロアを1階に統一し、お客の導線をシンプルにした。これらによってLCCに対応できる空港になることになったのである。

 そしてこの目論見が功を奏し、なんと国内キャリアより先に韓国のアシアナ航空がソウル線と釜山線の就航を表明したのである。ローコスト構造の空港を高く評価されたようで、そのほかにも彼らは空港のコンパクトさを評価している。

 空港がコンパクトであることのどこが評価対象なのかというと、空港に入ってから飛行機に乗り込むまでの時間を非常に短縮できるということである。

 実は羽田や成田の場合、空港自体が広すぎて空港に到着してから航空機に乗り込むまで非常に長い時間を要する。さらにターミナルの端まで行かされて疲れた経験のある方は大勢いるであろう。

 成田の場合、出発時刻の2時間前に空港に着くことが必須といわれる。

 それが茨城空港の場合は、コンパクトであることにより1時間を切る設定が可能だというのだ。空港までのアクセス時間に差があったとしてもここで完全にその差は打ち消されることになり、不利といわれる東京都心から距離はあまりマイナスにならず、その分、空港周辺でならばぎりぎりまで時間が使えることになる。
 

 こうやって考えると、たとえばLCC利用の場合、「サービス」という要素さえ我慢すれば、かなり格安の運賃で海外と東京が行き来できる可能性が出てくる。

 実際、私のように海外在住の働く人間にとって、もし格安で日本と行き来することができれば、もっと気軽に往来したいと考えている。

 今のところ上海線の就航話が出ているわけではないが、実際にアシアナ航空の就航が決まったことにより、上海からソウル経由で茨城空港への帰国ということも可能になったわけである。

 もちろん料金格次第であるが、直行便より価格が安ければ迷わず利用したいし、さらに価格次第では現在年2回程度の帰国を3回、4回と増やすことが可能になる。

 そういった意味で、従来の地方空港とは一味違った価値・魅力を見せる茨城空港の開港には私は非常に期待を寄せている。



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