数週間前、住んでいる部屋の鍵が突然壊れた。
鍵のユニットの内部でバネか何かが折れたらしく、鍵が閉まった状態のままになり扉が開かなくなったのである。
幸い当日は土曜日であり、当日これといった外出の用事もなかった。
とはいえ、このまま部屋から出られないのは困る。
実は私の借りている部屋は少々特殊な造りとなっていて、トイレやシャワーの空間が独占利用空間ではあるが、部屋の外にあり、この鍵の壊れた扉を開けなければ行けない場所にあった。
つまり扉を開けない限りトイレには行けなかった。
ただ逆に、水分や食料は扉の内側にあるため、飢えるような状態ではなかった。
もちろん、迂闊に食べると排泄が不便なので最小限に控えるしかなかった。
早速大家に連絡を入れる。
大家はすぐそばに住んでいるので、入ればすぐ来てもらえるはずだったのだが、外出しているようだった。
これは困った。
とりあえず、微信にメッセージを残した。
扉の異常に気付いたのが午前10時頃で、大家がようやくやってきたのが午後3時過ぎだった。
大家と扉越しに会話し、扉が壊れたとことを説明した。
すると大家はああだこうだ色々鍵をいじり始めたが、なかなか開かなかった。
結局扉をはめ込んである部屋の壁ごと壊しにかかり、扉と扉枠の間にバールのようなものを差し込んで、扉を押し込んで強引に開けた結果、無事扉が開いた。
私は数時間ぶりに救出された。
なんだか災害救助を受けたような感じで、助け出された瞬間はちょっと感動した。
そして急いでトイレに駆け込んだ。(笑)
上海の住宅のユニットはそれぞれ耐久性がないため、長く同じところに住んでいると時々こういうことが発生するが、今回は昨年のぎっくり腰並みの時並みの生命の危機を感じた出来事になった。
結局壊れた扉は辛うじて鍵が閉まるようになり、近々予定している部屋の改造工事の際に修理してもらうことになった。
まずは無事で脱出が出来てひと安心であった。