日本人は経費を削る話ばかりをする。

最近日本からやってきた日本人と会話していると、一様に感ずる感想がある。

日本の国内全体の雰囲気がそういう雰囲気なのかもしれないが、あのコストはもっと削れるとか、ここを取り換えればもっと安上がりになるとか、どうも現状からいかにスリムにし利益を浮かせるかという発想ばかりでモノを考えている印象がある。

つまり、コレとアレを足せばもっと魅力的になるとか、もっと収益が見込めるとかといったそういうプラスの面の発想でモノを考えられなくなってしまったようだ。

経費を削っていかにコストを安く抑えるという発想はそれはそれで大事だが、それはベースになる魅力があって初めて言える話である。

別にアップル社を持ち上げたいわけではないが、あの会社の成功は経費を削って利益を生み出したわけではなく、既存の技術を独特の発想で組み合わせて魅力を生みだし、利益を生んできた会社である。

それは以前のSONYにも言えた話である。

もちろん魅力を生み出す裏で、アップル社が独特の販売戦略で経費を削ってきた面も各地で伝えられている通りだが、それは魅力を磨いたからこそ生きた経費節減なので、魅力がなければ単なるジリ貧の経費節減になっていたはずである。

新しい魅力が生み出すための努力、それを忘れたら単なるジリ貧である。

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私は故ジョブス氏のやり方や考え方の一つ一つは決して好きになれないが、新しい魅力、新しい価値を創造して前へ進もうとしていた姿勢だけは評価している。

日本のビジネスマンがアップル社から学ぶべきはiPhoneの使い方ではなく、新しい魅力を創造してビジネスを開拓していこうとするその姿勢であろう。

彼らが作った価値にまんまと魅了され、その商品を手に入れただけで悦に浸り、自ら価値を築くことを忘れてしまった愚か者がいかに日本にも中国にも多いことか?

私も日本人だが日本がなぜ停滞しているかわかったような気がする。





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