中国人は人の価値をよく見誤る

 日本人と中国人のビジネス手法の違いを語る上でよく言われるのが、新しい事業を起こそうと考えたときに日本人はまずパートナーを探す、中国人はまず良いオフィスを探すということである。

 オフィス=形から入るのが中国人なのである。

写真はイメージ

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 上海における日本料理店などの経営を見ていてもそれは如実に現れ、立派な店舗と、日本語の出来る従業員と日本料理を作れる料理人がいれば、それで商売がうまくいくと思っている節がある。

 それでうまくいかなければ場所かシステムか商品が悪いとなる。

 彼らはそこに人という定量的に数字に置き換えられない要素が介在することが分かっていない。

 実は先月知り合いのホテルのゼネラルマネージャーがある中国系のホテルから契約を打ち切られてしまった。彼に能力がなかったわけではない。むしろその逆で彼がいなかったら、そのホテルはいつまでもオープンしなかったであろう程に準備の停滞していたホテルで、そんなホテルを彼は彼の力で何とかオープンに漕ぎつけた。

 そのくらい高い能力の持ち主である。
 しかもその間、この人の流動の激しい中国で、辞める従業員がほぼ皆無だったというから彼の統率力の高さが伺える。
 にもかかわらず、開業にこぎつけた途端に、もう形は出来上がったからあなたは要らないよということでお払い箱になってしまった。

 ここに中国人のビジネスの継続性に対する甘さがあるように思う。ホテルという形は出来上がっても、結局それを運営していくのはやっぱり人である。
 大きな会社になればなるほど、システムや形が一度セットされれば会社が動いていくように思える。

しかし一度形を作り上げたものでも、それをきちんとまわしていく人がいなければ崩れていってしまうのが人の社会の常である。そこで働く人間次第でよくも悪くもなる。

 にもかかわらず、中国人達の中にはそこがわからず、目先の利益のためにを人を切ってしまい商売に失敗するケースはあとを絶たない。

 営業成績の棒グラフを意識しすぎるあまりに、一番重要なコアの部分に手をつけてしまって結局は全部が壊れてしまうのである。

 残念ながら、未だによく人の価値を見誤るのが今の中国のようである。





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