日本人は一週間後までの予定を決めている。

 すっかり中国生活になれてくると、中国的な予定変更の多さにもかなり慣れて来るのだが、間もなく10年が経とうとする自分でもやはり現地の人間との感覚には明らかな差がある。
 その一つが近未来に対する予定把握の度合いというか構え方である。

 まあ私自身が本当に日本人全体に近い傾向にあるかどうか自信が無いのだが、日本人というは日常から未来に関してある程度の想定が出来ており、未来一週間程度の予定を常に意識して生きている習慣のある民族だという気がしている。

 そんなにはっきりした決定事項ではなくても、例えば明日は午前中にこれをやって、お昼はこれを食べて、午後は問い合わせに備えて、夜はあの店に行って酒でも飲もうか、などという想定がおおよそ決まっている。

 もちろん変更できないほど固定された予定ではなくても、一応一週間分の予定を予め決めてあるのである。

 そのため、水曜日は人に会うので前日に餃子は避けようとか、金曜は見たいドラマがあるので、木曜のうちに仕事を片付けてしまおうとか一週間程度の期間の中である程度調節を行って未来一週間程度の行動計画を立てている。

 行動だけでなく服なども、水曜に人と会うのであの服を着たいから、今日はその服は着ないとかそういうことを考えながら未来の予定が決まっており、このような、未来の予定を想定した中で生活を行っている人が多いという気がするのである。

 ただ、ある意味計画的だと言えるこの生活の仕方は、逆に言うと直近の予定変更には非常に弱いものとなる。

 例えば実施日まで一週間を切ってからの日程の突然の変更や追加、特に2~3日後の差し迫った時期に対する変更は、変更によって及ぶ影響が大きく、変更された側はとても焦る。

 しかも変更のドミノ倒しで影響を受ける出来事が、変更の利きにくい事柄である場合もあり、状況によってはかなり慌てることになる。
 更に言えば、例え元々大きな予定のない日・時間帯に対する新規の予定追加であっても、本来はその時間帯にやろうとしていた仕事がぼんやりとあった訳であり、予定の追加によりその時間が使えなくなることの影響がないわけではないのであり、やはり慌ての原因となりやすいのである。

 これらの点、中国人はそもそも発想の根本が違っており、臨時の変更などには物怖じしにくく、意外と平気で予定変更を受け入れる、
 しかし、これは日本人ほど未来の予定を意識して行動していない裏返しであり、変更のドミノ倒しのとばっちりが何の予告もなく降って来たりする。

まあこの中国人たちの習慣に関しては、外野からとやかく言うことではないのだが、そのままの感覚で日本人に対して計画変更や新規の用件をぶつけてくるのはやはり勘弁してほしいというのが最近感じるところである。





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