先日、某ラジオ番組のアーカイブを聴いていた時に、常識を覆される衝撃の事実を耳にした。
その事実とはマロン・グラッセというフランスのお菓子が世の中では有名であるが、もともとあのお菓子は栗の実ではなく栃の実をお菓子で使ったものであるとのこと。
マロン・グラッセとはそもそも栃の実のシロップ漬けのお菓子のようなのである。
よって、マロンとは実は栗ではなく栃の実をさす言葉だそうだ。
栃の木は「マロニエ」の名で知られているように日本にも東日本を中心に多数見られる植物種である。
実も確かに栗の実に似てなくはないが、別の種類である。
それが何故現代ではマロン=栗と勘違いされるようになったかと言えば、その本家のマロングラッセが、栃の実が処理しづらいため、後に代用品として栗を使うようになったことがきっかけとのこと。
この時に使う実は変わったが名称はそのままだっため、マロン・グラッセが日本に入ってきた際に、マロン=栗の誤認が生まれてしまったようだ。
ただ、そういわれたとて日本ではマロン=栗の結びつきは社会の中に定着してしまっている。
栗何とかという名前はマロン〇〇などというニックネームが使われたりする。
ちなみに、栗は英語ではチェスナッツ(Chestnut)の名前で呼ばれるのだが、今更マロン・グラッセをチェスナッツ・グラッセと呼ぶ人はいないし、そう呼んでも相手には通じないだろうに思う。
本家のフランスで呼び替えられるなら変わるかもしれないが期待薄である。
このように本質が変わったのに言葉だけが生き残ると、後の世の人たちが意味を誤解し続けるという事態が起こってしまっている。
マロン=栗の認識が訂正される時は果たしてくるのだろうか。