あの会見がなかったら

日本の政治が揺れている。
小沢一郎民主党幹事長の元秘書石川議員が逮捕された。
このままでは小沢一郎氏本人も危ないと言われている。

昨年の春、秘書の大久保被告が逮捕されたときは民主党はまだ野党で、政権交代押せ押せの時期であったから逮捕劇は選挙妨害の国策捜査といわれ、東京地検特捜部が非難を浴びた。私もそのように感じ、「何故この時期に?」と疑問を感じた一人だった。そして特捜部の狙い通りというか小沢氏は代表を辞任することになった。

 私はさぞかし悔しいだろうなぁとあの時は同情的な目で小沢氏をみていた。

 そして今回は元秘書の石川議員が逮捕された。状況的には前回とあまり変わらないはずだが、今回はこのことに対する個人的な印象はちょっと違っていた。
どちらかと言えば「罪があるなら徹底的に調べて欲しい」との意識に変わっている。

 現政権を支持しないわけではないが、「あのときの会見」がどうも印象に残ってしまい、どうにも小沢さん個人に対しては擁護できなくなったのである。

 あのときとは言うまでもなく、中国の習近平さんと天皇を慣例を破って会見させたことを宮内庁長官に批判されてしまったときに反論を発した記者会見である。

 あの印象で、どうにも小沢一郎という人間を政治家として支持できなくなった。
 政治家としての信用性をあの会見で失った気がする。ルールを破って強引に力を振りかざそうとする人に私は反発する。

 あの会見がなければ、今回も前回と同じ小沢さんに対しての同情的印象を得た気がするが、今回はそうはいかなくなった。
 人の評判や印象は一瞬で変わる。
 私もそのことを骨身に感じて生きていきたい。





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