昨年公開されたこの映画、ここ中国ではとっくの昔にDVDが出てしまっていたようだが、興味を持ちながらもなかなか時間が取れず手を出せずにいた。
しかし、最近のあまりにも根詰め作業に神経がつかれ気味になってしまったので映画でとりあえずリラックスを試みることにしてこの映画選んでみた。
まあこの映画、大スペクタクルとか激しいアクションとかを映画に求める人には全く物足りない内容であるが、ちょっと小さなエピソードをクスッと笑うにはちょうどいい湯加減の映画である。
果たしてこの内容が映画である必要があるのかというのは大いなる疑問だが、、、つまりテレビの2時間ドラマでも良いのではないかという気もしてしまう。
まあこの手の特殊エピソードもののは細かい視聴率を気にするドラマでは逆に取り上げずらい内容なのかも知れず映画という枠が意外とはまるのかもしれない
さてこの映画、ストーリーと言えるほど初めから終わりに向かって流れる大きな流れのようなものはなく、基本は日常のエピソードの繰り返しである。
が、そのエピソードがクスッと笑わせてくれる。南極ならでは独特の条件がもたらすエピソードが結構面白い。
主人公が料理人だけに食べ物にまつわるエピソードが中心なのだが、閉ざされた空間における食べ物は数少ない楽しみの一つで、そこに越冬隊員たちの個性がどんどん現われてくる姿がとても楽しい。
さらに画面に登場する数多くのおいしそうな料理をバリバリ食う姿にはこちらも刺激され、観賞中に腹が鳴ってしまった。
そして最後にはちょっとほろっとさせるシーンもある。色んな意味で腹いっぱい?というか腹がすく映画であった。(笑)
ところで越冬隊員の役の高良さんは最近色んなところで見かけるようになり、最近少し親しみが湧いている。そして映画の最後に「お兄ちゃんの花火」で共演した早織(当時は小出早織)さんが意外な形で登場し、また共演になっている。
プロダクションのテリトリの都合なのかもしれないが、不思議と縁があるこの二人、プライヴェートな関係があるかどうわからないが今後も永く仲良く日本映画界を引っ張っていってほしいものである。