先日、試しで一人の中国人スタッフを雇ったのだ、余りにも仕事にミスが多く辞めていただいた。
しかしその新人を評価できなかったのは実はそのミスについてではない。
新人なのでミスが多いというのはある程度目をつぶろうとおもっていたのだが、その新人はミスの度に、謝るという行為を笑顔で濁すという態度を繰り返した。
これはどうにも仕事に対しての責任の重みをあまり感じていないように映ってしまった。
その後も仕事の取扱に慎重さが欠け、同じミスを繰り返し、しかもそんな状況にも関らず新人としての謙虚さにも欠け最初からベテランスタッフと対等な会話をしていたのである。
業務以外ならともかく業務時間もそんな態度だった。
そんな状況が周囲を苛立たせ、新人に対する距離を保ち始めた。
そんな周囲の態度はその新人も感づいたらしい。
本来ならここで仕事そのものにもっと謙虚に集中して取り組んでくれれば周囲の評価も変えられたのかもしれないが、その新人はなんと仕事に対する集中ではなく、周囲に媚びることで対応しようとした。
お菓子を配ったり他のスタッフの体調に気遣ったりして、本業の仕事への集中力はますます欠けることになった。
こちらとしては、そんな周囲に気を使うより自分の本業に集中して欲しいと感じていたのだが、どこで身に着けた技なのか媚びることで人間関係の改善を図ろうとしてきた。
本来、仕事への態度が人間関係の不調の原因であったにも関らず、本人がそれを理解できておらず周囲を更に苛立たせる方法で解決を試みようとした。
それがますます周囲の人間を離れさせた。
結局その新人がお客さんからクレームが来るような大きなミスを犯したので、それを理由に辞めていただくことになった。
世の中、人間関係も含めて仕事上の不調の原因はいろいろあると思うが、結局本来果たすべき仕事上の責任を果たしていないことが主要因である場合がほとんどのように思える。
本来果たさなければならない部分を放置して、原因をほかに求めて別の手段でいろいろ捏ねくりまわしても、結局は本業がますますおろそかになるだけで解決どころかますます状況が悪くなる。
逆に言うとやるべき仕事さえ果たしていればそれほど問題は起きない気がする。
今回はそこを学んだいい例だった。