ブルームーンは意味のない誤解の産物

 先日の7月31日は満月で、一部ではブルームーンと呼ばれ騒がれていたようだが、何故世間がこのブルームーンを騒いでいるのか私は全く理解できないでいる。
 世間が言うには1ケ月に2回満月があることは珍しいことだからブルームーンだというのだが、このことがまず何も意味を持たないと思うのである。
 1か月2回の満月というのは単に太陽暦で定めた暦より、月の満ち欠け周期が短いから時々起こりうるだけであり、人間が勝手に区切った時間の長さの中で、2回になってしまったということで、人間が勝手に決めたものである。

 つまり天体現象としては何ら特別なことが発生していない普通の満月でしかないのに、人間が勝手に時間的枠をはめて特別な満月だと思い込んでいるだけの状況である。

まあ、これが占星術上のブルームーンとして判断するなら、同じ星座期間中に2回満月が発生するのは、月の配置や角度を重要視する上で特別なことであると言えなくはないが、少なくとも一般の生活暦の中での月2回の満月は全く特別な意味を持たないのである。

さらに、この2回目の満月がブルームーンと名付けられた経緯を見ると、天文雑誌の誤解によって広がってしまったようであり、結果として命名の実際上も何の根拠を持たないものが出発点だったものとなっている。
 つまり名実とともに「ブルームーン」などと特別な言葉をつけるほどの意味のない普通の満月現象である。
恐らくロマンチック商法のイベントのきっかけが欲しいお菓子業界などが勝手につかっているのではないかという気がしている。
 世間には意味のないものの勝手に価値を作り出して売りつける商売上手な人が多く、その物事の根拠に本当に意味があるのかどうかしっかり見極めてから行動しないと、無駄に踊らされるだけのような気がするのである。





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