毎日暑い日が続く上海であるが、このどんより湿った空気が何よりも重たい。こんな重たさを吹き飛ばしてくれる風は無いものかと日々を過ごす上海の夏である。
本物の風を吹かすことはできないが、気分だけでも爽やかに!という時に是非おススメしたい曲がある。
アコーディオンの天才Cobaの「風のナヴィガトーレ」というアルバムにある「プシュケ」という曲を是非おススメしたい。
この曲は1993年にラムサール条約国際会議が釧路で開催されたことを記念に作られた曲で、曲名の「プシュケ」という言葉はギリシア語で「こころ」を意味するという。
このラムサール条約というのは湿地の保護に関する国際条約であり、水鳥に関する生態系維持のための施策を検討する国際会議が定期的に開かれている。
日本でも尾瀬や北海道の多くの湿原が保護の対象に登録されている。ちなみにラムサールとはイランの都市の名前とのこと。
さてさて、肝心な曲ですが、この曲はコンクール荒らしと呼ばれるくらいヨーロッパで高い評価を受けている小林靖宏のテクニックが思う存分発揮された曲で、
風鈴の音が呼び込む彼のアコーディオンの音色は「爽やか」の一言につきる。まさにからっとした地中海のイメージで暑い夏に爽やかな風を吹き込んでくれる。
どんよりした上海の重い空気が嫌いで吹き飛ばしたいと思っている方には是非聞いていただきたい。
心に爽やかな風を運んできてくれるはずである。